前回このような記事を書いたのですね。
フジミ模型さんが出しているクワガタムシのプラモデル……「自由研究22 いきもの編 クワガタムシ」についての内容でした。
フジミ模型さんは色々な生き物のプラモデルを出していることでも知られていますが、この「自由研究21 いきもの編 カブトムシ」は同クワガタムシを初めて見た時から気になっていたのですね。
……少々お値段が張るので暫く我慢していたのですが……
…………、実は結局買ってしまったのですね。
モノがモノなので……どうせなら夏が終わる前に組み立ててしまいたかったのですね。
……きつね、なんだか最近こんなものばかり買っているのですね……。
というか、こんな記事ばかり書いているのですね……。
もう少し生産的にならねば……と自分でも思うのですが……どうにも生き物フィギュアから離れられないようです。
組み立ててみるよ
さて……、買ってしまったものは仕方がありません、言い訳を使い果たす前に組み立てるのですね。
箱を開けるとこのようになっております……
……ここは前回(クワガタムシ)と同じなのですね。
とりあえず、ここはプラモデル組み立ての基本に忠実に……まずは部品点数を確認しましょう。
というわけで取扱い説明書を取り出します。
……ぺら2枚……。
先日の「アクア・スパイダー」とはエラい違いなのですね……。
もちろんものが違いますから当たり前と言えば当たり前ですが……。
それにしても横にある小さな紙が気になります。
どうやら取説本体の表記に間違いがあったようで、その訂正パッチのようです。
《➊角の組み立て》……。
……のっけからエラーがあったのですね……。
なんにせよ部品は無事にちゃんと揃っていました。
……2匹分のパーツと、予備パーツまで入っているので割と確認がしづらいのですが大丈夫です。
とりあえず、まずは「そこ」から組み立てます。
……動物のプラモデルってやっぱり頭から組み立てるのですね。
訂正後の説明を参考にして……ってこれは……ちょっと……む、難しいぞ……!
部品が非常に細かい上に凹凸の嵌め込みが結構カタいのですね……。
おまけに一応細くて折れそうな触角パーツの予備が付いているのですね。
当然ですが万一破損して交換することになった時には一度パーツを分解して組み立て直さなければなりません。
……予備うんぬん以前に、そもそも分解できるのだろうか……。
ええ、まぁ、例の如く凸部を削って事なきを得ましたが……。きっとこれで分解もできる……はず!?
早くも頭部パーツが完成なのですね。
これはもう誰がどこからどう見てもカブトムシの顔なのですね。
細かい触角のディテールや大あごの尖った感じ、またカブトムシの萌えポイントの一つである(?)、つぶらなおめめもばっちり再現されているのですね。
こんなに勇ましい姿をしているのに目はまんまる……
それに、補強のためかはわかりませんが外骨格の一部が張り出してセパレートされ、独特な表情を作り出しているこの感じ……
……たまらんのですね。
続いて前胸部を組み立てます。
……「❷頭」などと書かれていますが、ここは間違いなく「胸」なのですね。
こ、これは……。何かの間違いなのだろうか。
いや!
これほど精巧なプラモデルを作っているフジミ模型さんのスタッフの方々が、よもやそのようなカブトムシの基本を知らないはずがありません。
きっと先ほど頭部を「角」と呼んでしまった以上、いまさらこのパーツを「胸」と呼ぶわけにもいかず、便宜上「頭」と呼んでしまったに違いありません。
なんにせよこの部分はクワガタムシ同様、硬いパーツと少し柔らかめのパーツを組み合わせているようです。
つまり、同じく主に硬いパーツが外側の外骨格と関節球に、やわらかいパーツが関節窩に、それぞれ使用されているようです。
こんな精巧で合理的な構造を一体どうやって設計するのだろうか……。
いやはや、フジミ模型さん……大いなる自然の設計したものをプラモデルにするほどの技術力を改めて感じるのですね。
……見覚えのある「胸の角」を取り付けて前胸部は完成のようです。
こちらは中胸部なのですね。
外骨格の部分に翅や足を付けるための穴(関節窩?)がありますが……、実際の関節窩はその一つ内側に仕込まれたやわらかいパーツが担っているのはクワガタムシと同じなのですね。
外はカチカチ、中はやわらか。
このデザインはまさしく節足動物の本質を突いているのですね。
後胸部と腹部……この辺パーツ分けされているところがクワガタと違います。
クワガタの場合は中胸・後胸・腹部が一体化して一つのパーツだったのですね。
この辺りはおそらくモチーフにする動物の体のつくりの違いの関係でモデル化した後にも違いがみられるのでしょう……多分。
このまま閉じてもよさそうなのに後ろ足を取り付けるための関節窩(やわらかいパーツ V3)をわざわざ中に仕込んでいるところ……徹底しています。
上の2つを合わせます。
……よく見ると後胸部は2つのパーツにまたがっているのですね。
翅は最初のパーツ、後ろ足は後のパーツにずらして配置してあるようです。
これにより強度が上がったり……するのだろうか。
さて……頭、前胸、中胸~腹が揃いました。
組み合わせて、そこに鞘翅を付けるのですね……
……う~ん……鞘翅の閉まりがいささか悪いような……。
というか、ちゃんと閉まらないのですね!
クワガタムシではちゃんとピッタリ見事に閉まったのに。
鞘翅(前翅)というものは「甲虫」という生き物を甲虫たらしめるための決定的なキーパーツであり、彼らのアイデンティティそのものなのですね。
いうなれば鋏角類にとっての鋏角、甲殻類にとっての甲殻、多足類にとってのたくさんの足、三葉虫類にとっての縦に三分割された体と同じです。
前にも言いましたが……、この前翅がちゃんと出来ているかどうかは甲虫フィギュアにとってとてつもなく重要なことなのですね(※あくまで個人の感想です)
個体差で私の子だけかと思ったのですが……公式サイトよく見たら写真の子の翅も開いてるや……なんとまぁ。
う~ん……この商品、ナンバリングからして「クワガタムシ」の前に開発されたものだとおもうのですね。
……つまり、もしかすると「前翅」の技術があまり確立されていない頃に作られたものなのかもしれません。
その後、カブトムシで前翅がうまく閉じなかったという反省と教訓を活かして(?)、次世代甲虫モデルとして「クワガタムシ」が開発されたのでしょう、多分……。
……とりあえず、気を取り直して次に行くのですね。
次は「甲虫」うんぬん以前にもっと大きなグループ……、
昆虫含む「六脚類」のアイデンティティであるあのパーツ……
……6本の足(歩脚)なのですね。
なんと、カブトムシでは各足が2つのパーツに分かれているのですね!……また面倒な……いや、手間のかかることを……。
きっとこのつくりはカブトムシの足のリアルさを追求した果てに導き出された職人の知恵に違いない!
とりあえず……組み立てるしかないのですね。
場所を取り違えないように慎重に組み立てます。
もし間違えたらどうなるんだろうなどというオソロシイことはこの際考えないでおきましょう。
……できました。クワガタに同じくボールジョイントで本体に固定できます。
これで基節と転節の作り出す広い可動範囲を再現できるのですね。
後は本体を仰向けに寝かせて……
嵌め込むだけなのですね。
……これで誰がどう見てもカブトムシなのですね!
閉じない翅は広げておいたほうがいい?
さて、例の如く微妙な(?)台座パーツが付属しているので……置いてみます。
……せっかくですから……。
……それにしても閉まらない翅が気になるのですね。
なおこのキット、クワガタに同じく後ろ翅が別パーツで付属しており、飛行形態にすることができるのですね。
かっこいい……!
翅が閉まらないのならこちらの形態にして飾っておこうか知らん。
クワガタムシと違ってカブトムシはなんとまぁバランスのいい体つきをしていること!
かっこいいのでもう一枚撮りたくなってしまうのですね。
さらに。
……しつこいですね。
しかし……。
個人的にはこの状態が良いとは思うのですが……この状態にも問題があるのですね。
本物のカブトムシに同じく、翅を広げる時は前胸部が下向きにスライドして、横に開いた翅の根本部分を受け入れる隙間ができるようになってはいるのですが………、
それでもスライドが甘いのか、開くとどうにも前胸部の甲羅と干渉しあうらしく、たびたび翅が取れてしまうのですね。
もちろんこのシリーズの翅は元々取りやすいつくりになっているのですが、簡単に脱着したいのは後ろ翅ですし、こうも勝手に前翅が取れてしまうとさすがに扱いづらいのですね……。
……きつねのスライドの仕方が悪いのか知らん……。
やはり色々な意味でクワガタムシの方が良かったような気が……。
あっでも実際のカブトムシみたいに頭(と角)を自由に動かせるギミックや、細かいところまで丁寧に作り込まれているところなどは素晴らしいのですね。
たとえばこの仲間の萌えポイントの一つである(?)お尻の先と翅が交わるところとか非常にらしくなっています。
クワガタムシのお尻のふちは割と鋭くなっていまして、そのため翅を閉じると先端がお尻と完全に一体化してしまうのですね。
その感じはまるで……斧の刃……いや、大きさと形状からするとノミの刃?
なんにせよ鋭い刃物をほうふつとさせます。
ですがカブトムシはクワガタムシとちがってコガネムシの仲間なので、お尻がふっくらとまるく盛り上がってはみ出しており、翅と完全に一体化はしないのですね。
これは……とっさに良いたとえが思い浮かばないのですね。
きっと何とも形容しがたい魅力があるのですね。
そしてこのプラモデルはそんなカブトムシのお尻の魅力をしっかりと再現できているのですね。
……模型のクオリティの高さを褒めるつもりだったのにお尻の出来栄えを引き合いに出すとは……一体私は何を書いているのでしょうか……。
……まぁいいや。
結局翅は閉じたままで
……結局やっぱりこの状態で置いておくことにします。
ちょっと隙間があるのが気になるところなのですが、翅を畳んだ直後の甲虫ってこんなんなってますし、これはこれでいいのかな……。
少なくともこの状態なら翅が勝手に取れることはないのですね……。
ところでこのシリーズ、のちに(現在現役で)「自由研究25 いきもの編 クワガタムシvsカブトムシ 対決セット」なるものが発売されたのですね。
(普通の)カブトムシ、クワガタムシとは違ってどうやら1匹ずつ、2匹入りで塗装もされているようです。
……実は迷ったのですが、結局普通のカブトムシを買うことにしました……なにしろクワガタムシがダブってしまいます。
このカブトムシの前翅のぐあいが改善されているのかどうなのか、個人的にはどうにも気になるところですが、それはこの記事の内容からはみ出してしまいますので、ここでは触れないことにするのですね。