先日私はこのようなツイートをしたのですね。
こ……これは……!!! pic.twitter.com/6FzPDNrhuk
— きつねとべっつりコーラ (@fox_vetulicola) August 12, 2019
バンダイさんが出しているガシャポン「だんごむし」シリーズの第4弾のうち私が持っていない2種だけが両方合わせて2500円というなんとも高額なお値段でブックオフさんに売られていたという内容なのですね。
そんな高値で買ってたまるかとずっと踏みとどまっていたのですが……、
結論から言うと、結局買ってしまったのですね。
1週間ほどがまんしたある日、いつかツイッターで見かけた「買う理由が値段ならやめておけ。だが迷う理由が値段なら買え!」という誰かの名言が頭の中に響いてしまったのですね。
そしてまたお店に行ったら案の定まだあるではありませんか……!
……まるで私が買うのを待っていたかのように。
それに、
正規ルートで次回入荷するまでの待ち時間だの、
丁度いいタイミングで「だんごむし4」のガチャマシンに出遭える確率の低さだの、
出遭えたとしても引き当てる確率の低さだの、
そもそもマシンに出遭うためには何度もヨドバシさんに通う必要があり、そのためには時間や金銭的(切符代)なコストがかかる、
……だの、様々なリスクを検討すると2500円という値段が妥当に思えてきたのですね……。
きっと私はコストマネジメントの素質があったのだろう。
おかげでまんまとブックオフさんのいいカモになってしまったのですね。
いやはやなんとも………お恥ずかしいかぎりで……。
とりあえず開封!
さて……ごちゃごちゃ前置きが長くなりました。
こちらが問題のパッケージなのですね。
各々右上にある値段の表記が、まるで凄まじく高額な代償を支払ったという現実を突きつけ、私のしまりのなさを批判しているかように思えるのですが、とりあえず買ってしまったものは仕方がないのでこれはまぁ置いておきましょう……。
中身は既に「開封済み」です。
つまり、このシリーズでお馴染みの(?)、「ガチャマシンから出てきた直後に周りを覆っている透明なビニール」が既にはがされた後なのですね。
……写真だとかなりわかりづらいですが……。
開封済みということはつまり、
「最初に買った人が開封してから何らかの問題を見つけ、それが理由でブックオフさんに売りに来た」だの、
「最初に買った人がうっかり傷や汚れを付けてしまい、それが理由でブックオフさんに売りに来た」だののリスクがあるわけなのですが、とりあえず今回は目をつぶりましょう。
裏面はこんな感じです……バーコードにブックオフさんの「購入済」シールが貼られているのですね。
レジのお姉さんが台紙に付いていたシールを貼ってくれたのですが、こういう丸い形のものって結構珍しい気がします。
他所のお店だと大抵こういうのはお店の名前が描かれたテープなのですね。
ブックオフさんにも確かテープがあったと思うのですが……ありゃ……?
……さて……パッケージの話はあまり重要ではないと思うので置いておいて……。
開封するとこのようになりました。
………すっごく可愛い……のですね!
特にまんまるこがね……一体何なのでしょう、このいかにも「だんごむし新聞(取扱い説明書)」を大事に抱いてあなたにお届けしますと言わんばかりのポーズは!
まるで通信交換したポケモンがよく見ると後生大事に送り主からの手紙を持っていたというような可愛さなのですね!
ポケモンが持っている手紙にそのポケモンに対する送り主の熱い思いが込められているのと同じように、まんまるこがねが抱いている新聞には製作者側の熱い思いが込められているのですね。
なんにせよ、先ほど「問題があるリスクがある」などと言いましたが、外から見た限りでは特に問題無さそうです。
……そもそも店員さんが買い取る前にしっかり検品してくれているはずなので、当たり前と言えば当たり前ですが……。
横はこんな感じです。
フチゾリのシルエットは……まぁ、予想通りなのですね。
この完全なまんまるではなく、いい感じに躍動感のある歪んだ球体か餃子のようなシルエットはフチゾリネッタイコシビロダンゴムシの魅力の1つなのですね。
これを見て体を丸めて防御する三葉虫を連想してしまうのはきっと私だけではないでしょう。
ふちのオレンジの塗料の部分が摩擦でハゲたりしないのかちょっと気になるところですが、頻繁に丸めたり伸ばしたりしなければ大丈夫でしょう。
こがねむしの方は「だんごむし新聞」を抱いているせいか少し輪郭が崩れていますがこれはこれで……。
裏面はこんな感じです。
……こがねむし……翅は開かないのですね。
以前私はクワガタムシのプラモデルの記事で「個人的に甲虫のフィギュアは翅の開閉が重要」などと書きましたが……残念ながらさすがにそこまでのギミックは再現されていませんでした。
……と、いうより、そもそもマンマルコガネって飛ぶのか知らん……。
むしろあの翅は開くのか知らん……。
甲虫の翅は体を守るための甲羅として進化したものですから、基本的に飛ぶのは苦手なのですね。
中には歩き回る生活に特化してしまい飛ぶのを忘れてしまった種類や、そもそも翅そのものが左右でくっついて開かなくなってしまった種類もいるのですね。
もしかするとマンマルコガネもそのうちの1つで、彼らの翅はそもそも最初から開かないのではなかろうか……。
もしそうだとするとこのつくりでも十分「本物らしい」のではないだろうか……。
……などと思って調べてみたのですが……残念ながらマンマルコガネの翅の秘密はよくわからなかったのですね……。
そもそもマンマルコガネ自体、資料が少ない謎に満ちた昆虫のようです。
なお、フチゾリはそれぞれの背板の重なり合いの部分で、下の背板が少し「膨らんでいる」というダンゴムシの体の特徴を見事に再現しているのですね。
……これはこのシリーズの他のモデルには無い特徴なのですが……第4弾でもついにフチゾリ以外には実装されなかったようです。
さて、開いたところはこんな感じです。
フチゾリが「だんごむし新聞」をお腹の甲羅で抱えているのはいつも通りという感じですが、まんまるこがねはちょっと仕様が異なるのですね。
フチゾリよりもさらに小さく折りたたんだ新聞を中足と後ろ足で大事そうに抱えています。
おそらく内部の容積の違いでこのようになっているのでしょう。
……新聞の抱え方については大したことではなさそうなので次に行きましょう。
足を広げるとこんな感じに……。
フチゾリはまぁ……いつものだんごむしなのですね。
まんまるこがねは流石にギミックが細かく、それぞれの足にちゃんと関節が付いていて動くようになっています。
この足を複雑に折りたたむことによりあのまんまる形態が実現できるのですね。
首関節と前胸-中胸関節がいかにもな蝶番関節で割と大雑把な気がしなくもないですが、これはこれでロボットっぽくて(?)いいと思います。
……でも腹部の構造は結構ざっくりしているのですね……。おまけにこの分厚さ……一体中にナニが入っているのでしょう。全部樹脂だとしたら相当な材料費です。いや適度に空洞があるに違いない。
口や下唇ひげ(小顎ひげ?位置的に。どっちでしょう……マンマルコガネの口器の構造がイマイチわからないのですが)もしっかり再現されているのがいいですね。
ちなみに触角はボールジョイントで接続されており、丸まる時には内側にしまうことができるのですね。
ただし足の跗節(それぞれの足の一番先っぽの関節)はただ付いているだけなのでボールジョイントのような柔軟性が無く、丸める時に左右でそれぞれ干渉し合ってしまいます。
……どうやらまんまるこがねを丸めるのには相当なコツがいるようです……?
先ほどちゃんと丸まっていなかったのは、単に新聞を抱えていたからという理由だけではなかったのですね。
………ここもボールジョイントにすればよかったのでは……。
コスト的に難しかったのか知らん。
ちなみに跗節は左右の足で長さが違うのですね。
おそらく丸める時にできるだけ干渉しないようにするため、先端の位置をずらすよう工夫されているのでしょう。
……単に組立が甘いだけ……などと思っては失礼ですね。
こちら歩行形態です。
フチゾリは丁寧に模様が描き込まれ、よりそれらしくなりました。(実際のフチゾリネッタイコシビロダンゴムシにもこのような綺麗な模様があるのですね。)
きっとバンダイさんの工場で熟練の職人のみなさんたちが寝る間を惜しんで頑張ってくれたに違いありません。
まんまるこがねは表面の質感が塩化ビニールのように軟らかくて光が拡散反射するのですね。
ですが実際に触ってみると硬く、プラスチックだということがわかります。
最初は塗装されているのかと思ったのですが、どうやら単に表面の細かい凹凸だけでこのような質感に見せているようです。
いやはや……すごい技術なのですね……。
さて……、無事に第4弾が全員そろったのですね!
今回はかなりのチートを使いましたが………そろったことに変わりはありません。
この子たちは大事に飾っておくのですね。
今までの子たちと一緒に
ところで、ここまで来るとついやりたくなるのが、元祖フチゾリ(第3弾)との比較なのですね。
第4弾は模様が描き込まれただけでなく、基の色も若干暗めの茶色になっています。
……こげ茶のだんごむしと同じ色かと思ったのですがそれよりは明るいようです。
つまり、わざわざ新たに特別に第4弾フチゾリオレンジスポット専用の色を使っているのですね。
一体どうやって色を決めるのかはわかりませんが、この時点でデラックスな雰囲気がしますね。
顔のアップ。(あんまりアップになっていないですが……)
複眼……はそのままみたいですが触角の仕様が少し違うような……?
色が変わったというだけでなく向きが違うのですね。
まぁ、これは丸まっていた直後なので曲がっているだけなのかもしれませんが……。
(確か第3弾の子も最初はこうなっていたと思います。)
お腹周りの比較です。
これは……あんまり変わらないのですね。お尻のピンと口以外は。
案の定他の第4弾の子と同じく開閉するときの機構が変わっており、閉じた時にロックをかけるお尻のピンと口の穴のつくりが変化しています。
オカダンゴムシと違ってコシビロダンゴムシの尾肢内肢は目立たないので再現されていないのですね。いま気が付きましたが……。
ただの穴だった第3弾と比べ、やはり案の定口らしい形になっているのですね。オカダンゴムシ(こげ茶と青パール)と比べるとなんとなく形状が「ゆるい」気がしなくもないですが。
足は……相変わらず関節が緩いのですね。
ここはまぁいいか……。
丸まる時に動く背中の関節は第4弾らしく(?)、第3弾よりも抵抗が強くなっており、ポーズの維持がしやすくなっています。
それから触角が少し長めに付けられていると思ったのですが気のせいだったようです。
単に開いた直後で根元が曲がっているので長く見えるだけのようですね……。
さて……これでこのシリーズの中の「彩色済みだんごむし」は2匹目になりました。
1匹目は第3弾の「ゼブラ」なのですね。
比べてみるとわかりますが、両者とも「ベースカラーはプラスチックそのものの色で表現し、模様を塗装で描き込む」というところが共通しています。
……つまり、外から見える色全部すべてを塗装で賄っているわけではないのですね。
地の色と模様の部分とは質感が違うので触ればわかるのですが……こうも綺麗に違和感なく塗装されていると見事としか言いようがないのですね。
こんなに手間のかかりそうな加工をしてコスト的には大丈夫なのだろうかと余計な心配をしたくなるのですが、塗装組は両方とも「レア」扱いですから、あるいは数が少ないのかもしれません。
一説によると第3弾のゼブラは「1つのガチャマシンに2つしか入っていない」などとも言われていますから……フチゾリオレンジともども相当希少なのかも……?
さて……こちらは大変個人的な話になりますが……。
同じお店で同じく「開封済み」の状態で買った第1弾(スペシャルカラー)の「ラズベリー」とも一緒に並べてみたくなります。
「開封済み」だから何かしらの問題があるのかと危惧したものですが、さすがブックオフさん……そもそもそのような問題がある商品が売られているはずありませんでした。
つまり、開封するひと手間を勘定に入れなければ、「未開封」だろうが「開封済み」だろうが同じように楽しめるようです。……まことに余計で失礼な心配でした。
サカサダルマ……?
さて……跗節同士が干渉しあい、なかなか上手く丸めることが難しいまんまるこがねですが……重心が頭の方に偏っているらしくこういう向きで置いた方が安定するのですね。
他の向きにしようとしても転がってこの向きになってしまうのですね。まるで起き上がり小法師のようだ……。
おまけにこの「中途半端に足を収納している」ポーズ……なんだか袖に手を入れて6本の腕を組んでいるみたいなのですね。
…………逆さ達磨!?
……何でしょう、頭の中でこのような謎のフレーズが……。
きっとこの子の名前に違いありません。
とりあえず……面白いのでこの子はこのままの状態で飾っておこうと思います。
……名称も「サカサダルマ」に決定なのですね。