きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

夏にクワガタムシのプラモデルを組み立ててみたというだけの話

早いものでもう7月も終わり、8月に突入してしまったのですね。

そろそろ夏休みも真っ盛りなはずですから、きっと海には磯遊びの、山には虫取りの子供たちがわいわいと駆け回ってるに違いありません。


ところで2月ほど前、このような記事を書いたのですね。

blog.kitsune-vetulicola.net


町田のお店でクワガタムシのプラモデルを買った、という内容ですが……長い間組み立てる機会が無く放置してしまっていたのですね。


ですが季節が季節ですので、さすがにそろそろ組み立てた方がいい……というか、むしろ今組み立てるのが季節的に妥当なのではないか……などと思ってみた今日この頃なのですね。

 

……と、いうわけで、作ってみたのですね。

 

フジミ模型さんのクワガタムシ

 

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まずはずっとしまいっぱなしだった例の箱を引っ張り出してきます。

……今回はプラモデルということなので、柄にもなくテーブルに新聞紙を引き、カッターボードの上で作業をしようと思い立ったのですね。

一応ハサミとカッターナイフなどの工具も用意してあります……写真に写ってはいませんが。

とりあえず、箱を開けるとこんな感じなのですね。

 

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……ここまでは前の記事にも書いたのですね。

当然ですが今回はただのフィギュアではなく自分で組み立てるわけですから、まずは取扱説明書を見て、内容を把握しなければなりません。

 

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……流石対象年齢15歳以上のプラモデル……割と複雑そうです。プラモデルなんて何年ぶりか知らん。というか、できるのだろうか……。


……などとひるんでいてはいけません。

クワガタムシは野生の生き物ですから、ロボットや戦闘機なんかと比べればまだ難易度は低いはずなのですね。


少なくともコトブキヤさんのHMMゾイドシリーズと比べればはるかに楽そうです。


とりあえず、説明書の上にはこのような記載がありました。

 

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アンダータッチゲート………。

どうやら道具を使わずに部品を切り離すことができ、またゲート処理も必要としないという画期的な(?)技術で形成されているようです。


……一気に難易度が下がったのですね。


柄にもなく用意した道具たちですが、早くも出番が無くなってしまったようです。


……とりあえず、まずは頭部パーツから組み立てるようなので、部品を出すのですね。

 

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この商品は1箱に2匹入りですから、当然部品も2匹分あるのですね。

とりあえず今日のところは1匹だけ組み立てることにします。


……それにしてもさすが昆虫です……パーツが繊細なのですね。

それなりに弾力はありますが、いかんせん触角まで硬い素材でできているので……うっかり折ってしまわないか不安なのですね……。

 

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向きがバラバラになるといけないので……組み立て図の上にそれぞれの部品を置きながら作業します。

きつね、こういうのはいつも説明書の上でやってしまうのですね。
案の定カッターボードも必要無かったかしらん……。

パーツの大きさ的に、大顎を付ける前に触角を付けた方がよさそうです。

こういう隙間なくパーツが並んでいるところでは、大きなパーツを先に付けるとそれが邪魔になって小さなパーツが付けにくくなってしまうのですね。

 

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組み合わせるとこのようになりました。早くもクワガタムシなのですね。

ですがまだ腹側の板と首の関節パーツが必要です。

 

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全部合わせるとこんな感じ……上からだとわかりづらい?

とりあえず、これで頭部は完成のようです。

触角と大顎が蝶番関節(一方向にのみ動く関節)によって左右に動く仕様となっています。

また、唇舌(小顎)は頭部パーツと一体となっているのですね……。

独特のブラシのような質感も再現されているので……ここに色を塗ると一層リアルになるかもしれません。まぁ、私にそれほどの技術はありませんが……。

 

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さて……次はお腹なのですね。


より正確に言うのならば腹部と中胸、後胸とを合わせた部品です。

昆虫の体は一般的に「頭部」「胸部」「腹部」の3つに分かれており、そのうち「胸部」はさらに「前胸」「中胸」「後胸」に分かれています。

大体の昆虫では3つの胸部は1つにまとまっているので全部合わせて「THE 胸部」という感じなのですが、クワガタムシはじめとする甲虫の場合はこのうち中胸と後胸、腹部とが一体化してしまっているので、外から見た見かけ上「胸部」に見える部分はもっぱら「前胸」だけなのですね。


なんにせよこのプラモデルでは、腹部(と中胸後胸)はどうやら真ん中のやわらかい素材でできた「芯」を、硬い素材でできた背板と腹板(お腹の甲羅と背中の甲羅)で挟んで組み立てる構造になっているようです。

この芯の一部はボールジョイントのソケットも兼ねていて、ここに翅や足を接続するのですね。

硬い素材のボールジョイントとやわらかいソケットを組み合わせることで摩擦を減らすというのはコトブキヤさんのHMMはじめ可動するプラモデルではよくあることなのですね。

 

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組み合わせるとこのようになりました。こちらはお腹側。

 

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背中側はこのような感じです。頭側の表面に小楯板(翅と翅との間にある小さな三角形の板)が見えます。

背板と腹板……それに後胸部分のワッカ状の部品とが見事にスキマ無く組み合わさっており、パッと見ただけではつなぎ目がわかりません。

この腹部1つ取ってみても、フジミ模型さんの精密な加工技術がわかるのですね。

いかにも人工物といった感じのするボールジョイントの穴が無ければ本物と見間違えてしまうかもしれません。

 

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さて……お次は甲虫のアイデンティティである(?)、甲羅のように硬くなった前翅(鞘翅)を取り付けます。

当然本物のクワガタムシの前翅に同じく自由に開閉できるギミック付きです。

これはファンには嬉しい機構なのですね。

甲虫のフィギュアや模型の真骨頂はやはり翅の開閉ギミックにあると言っても過言ではありません(?)


なぜなら、この前翅こそが甲虫を甲虫たらしめているものであり、彼らの生存戦略のたまもの……持てる技術の粋を集めて完成させた進化の究極の産物なのですね。

地球上で最も繁栄している動物である昆虫のうち、さらに最も繁栄しているのは甲虫だと言われていますが、それはひとえにこの前翅のおかげなのですね。

彼らはこの前翅を使って背中を守り、また空を飛ぶのですね。

もちろん前翅そのものにはもはや羽ばたき飛行の能力はありませんから、飛行そのものはもっぱらその後ろに隠された後ろ翅で行うわけなのですが、それでも前翅には飛行時に体を安定させるスタビライザー的な役割があります。

つまり、プロペラ飛行機にたとえるなら、前翅が翼で、後ろ翅がプロペラなのですね(なんか違う気が……)


要するに、甲虫にとって前翅はタダの甲羅ではなく、れっきとした翼であり、またその繁栄を約束する道しるべでもあるのですね。

だからフィギュアや模型においてもこの翼が開くかどうかはとてつもなく重要な問題なのですね。(実際に前翅が開かない甲虫もいますが……。)

 

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翅を合体させるとこうなりました。

真ん中の合わせ目のところもぴったりと重なります。


すばらしい……いよいよもう見覚えのある形なのですね。

当然ですが翅の関節の位置もちゃんと再現されているのですね。


多くの人が甲虫の前翅は真ん中の三角の小楯板を起点にして動くと誤解しているようですが、小楯板は単に前翅の合わせ目を補強しているだけで、関節ではありません。

前翅は中胸に付いていますから、本当の関節も中胸にあるのですね。(ちなみに後ろ翅は後胸に付いています。前胸に翅はありません)

 

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さあ……次は前胸を組みます。

なんと、ただ1つのパーツでした。

おまけに腹部の芯に使われていたのと同じやわらかいパーツって……なんとなくまだらになってしまうような気がするのですが……。


写真の下の方、組み立て図が少し見えますが、このように直接接続するのは頭の後ろの関節と腹部(中胸)の関節であり、前胸部はその間に挟まっているだけなのですね。

……なんとなく心もとない感じもしなくもないですが、クワガタムシの持つ一見硬そうでいて実はけっこう柔軟に動く体を再現するためにはベストな機構だったのでしょう。

またこのプラモデルのモチーフとなっているのはノコギリクワガタです。

昆虫好きな少年少女ならおそらく一度は飼ったことがあるであろうひじょうにポピュラーかつみんな大好きなクワガタムシです。きつねにとっても初めて飼った思い出のクワガタムシなのですね。

まさに「THE クワガタムシ」と呼ぶのにふさわしい種類ですが、彼らはその独特の大あごの形のため、常に体を少し後ろ向きに反らした格好をしているのですね。

この関節のつくりはそのポーズをさせた時に上手く安定するように出来ているようです。


なんにせよここまで来るともう誰がどう見てもクワガタムシなのですね。

後はそれぞれの足を取り付けるだけなのですね。

 

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例の如く順番を間違えないように組み立て図の上にパーツを置いて……、それから本体を仰向けに寝かせて……。

 

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……組み合わせれば完成なのですね。

これは見事なクワガタムシです……!

大きさはほぼ実物大なのですね。実物より少し大きいかも……?

 

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箱の中をよく見ると……「台座」なるものが付いています。

ラベルと後ろ翅も一緒に……。

どうやらこの透明な「台座」にラベルを貼り、またその上に完成したクワガタムシを置くと標本っぽく飾っておけるようなのですが……

 

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……なんだかちょっと微妙なのですね。

見やすいように台座には傾斜が付いているのですが、問題なのはクワガタムシをその上に固定しておく術がないということなのですね……。


早い話が、「落ちる」のですね。


と、いうより……一体これをどうしろと言うのだろうか……。

このまんま戸棚の中に飾っておくにしても少々微妙です。

既に傾斜が付いていますから標本箱にも入れられませんし、本体を固定出来ないわけですから壁から掛けておくわけにもいきません。


……用途がよくわからないのですね。


これならばまだタカラトミーさんの「こむしちゃんのかんづめ」シリーズで昔応募して結局当てられなかった「標本箱風コレクションボックス」の方がそれらしいのですね。

 

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台座はともかくとして、後ろ翅はなかなかいいと思うのですね。

案の定ですが別パーツとなっており、前翅を開いたところにあるソケットにボールジョイントで付けることができるようになっています。

実際のクワガタムシの後ろ翅はもちろん普段は前翅の下に収納されているわけですが、それは翅がやわらかいからできるのであり、硬いプラスチックでこの機構を再現しようとするとどうしても別パーツになってしまうのですねきっと。


プラモデルというものは昆虫などの節足動物を再現するには非常に都合のいい媒体ではありますが、やはり翅のようなやわらかい組織は再現が難しいようです。


脱着を前提としているからか、後ろ翅は割と簡単に嵌り、また簡単に取れるようになっているのですね。

 

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上から。

……こうしてみるとクワガタムシとはとてつもなくアンバランスな体つきをしているのですね。

そもそも甲虫は前翅を体を守る甲羅として使うことにより、他の昆虫に比べて遥かに高い防御能力を手にしたわけなのですが、それと引き換えに慢性的に「飛ぶのがヘタ」という弱点を抱えることになってしまいました。


硬い前翅は甲虫の優れた点であると同時に、弱点でもあるのですね。

もっとも、少なくとも翅と胴体とのバランスの良し悪しという観点から見れば、そんなに悪くはないはずなのですね。


……ですが、クワガタムシの場合はそこにさらに「大顎を大きく発達させる」という暴挙に出てしまい、そのせいで翅と体とが凄まじくアンバランスになってしまったようです。

大きなあごを支えるには当然ですが大きな頭が必要となり、また大きな頭を支えるためには、前胸部をも大きくしなければならなかったのですね。


ですが中胸より後ろは元のままですから、必然的にこのようなアンバランスな姿になってしまったようです。

おそらく他の甲虫に比べて飛ぶのも格段にヘタになってしまったにちがいありません。

もはや格闘能力を重視して飛行を殆ど完全に後回しにする方向に進化をしたとしか言いようがないのですね。実際本当に飛ぶことを忘れてしまったクワガタムシも少数ながら存在しているのですね。


もちろん、大顎が大きいのは雄だけですから、雌に関してはこの限りではありませんが……。

 

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ですが前から見るとかっこいいのですね。翅のアンバランス加減がひときわ際立つアングルのはずですがなぜかかっこいいと感じてしまうのですね。

きっと彼らは「胴体の真ん中に付いた翼でバランスよく飛ぶ」のではなく、「胴体の後ろの方に付いたプロペラで前の方に押してもらう」という魚雷のような飛び方を選んだに違いありません。

そしてこのアングルは彼らのその諦めにも似た「潔さ」を如実に表しており、それ故に見る人に言いようのないカッコよさを感じさせるに違いない!

 

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……とりあえず飛行モードは場所を取る上に強度的に問題がありそうだったので……翅を閉じた格好で飾っておこうと思います。

………今まで出番の無かったカッターマットを無理やり出演させてみました……。

こうしてみるとなんだか「翅を捨てた直後の翅アリ」みたいなのですね……。

実際のクワガタムシがこんなふうに「翅を閉じるたびに後ろ翅を捨て、開くたびに新しく生やす」という仕様だったら…………笑ってしまいますが!

 


素晴らしいクオリティ 文字通り自由研究に持ってこい?


さて……このプラモデル、正式名称を「自由研究シリーズNo.022 いきもの編 クワガタムシ(2体入り)」というのですね。

姉妹品として「自由研究シリーズNo.021 いきもの編 カブトムシ(2体入り)」というのがあるのですが……それぞれ2体セットなのは対決させるために違いない!

案の定この後で「自由研究シリーズNo.025 いきもの編 クワガタムシVSカブトムシ 対決セット」というのが出たようです。なんとまぁ……。


なんにせよ、その名前の通り「自由研究」にもってこいのシリーズのようです。

これはきっと夏休みの子供たちにおすすめできる商品に違いありません。


昆虫と親和性の高い上に、子供が好きそうなプラモデルであるというのも魅力的です。

プラモデルは表面がスキンで覆われた脊椎動物を再現するのには不向きですが、ロボットや機械、昆虫など、表面が硬いものに対してはその才能をいかんなく発揮してくれるのですね。


ただ、このクワガタムシに関して言えば、本体の再現度や可動する関節、開閉する翅など、ギミックやクオリティは素晴らしいと思うのですが、その一方で触角のせいで割と大あごの可動範囲が狭まっていたり(これは仕方がないとは思うのですが)、また「台座」の存在意義がなんとなくよくわからなかったりと、解せない点も結構あるのですね。

せめて台座には本体を固定する機能を付けてほしかった……だの、触角と大あごの干渉する部分はもう少し工夫が必要だったんじゃないか、などとイロイロと思ってしまうのですね。


それでもクオリティそのものは素晴らしいと思いましたし、おまけに2匹セットというのも魅力的です。

まだ1匹しか組み立てていませんが、これは私としては満足だったのですね。

歩脚部分の可動個所は根元のボールジョイントのみであり、それがちょっと物足りない感じもしないでもないのですが、自立させた時の強度を考えるとこれでちょうどいいと思うのですね。


もう1匹も近いうちに組み立てるのですね。


……実はこれ、普段あまり利用しないお店で買ったのですが、後で探したらいつものヨドバシカメラさんのプラモデル売り場にもちゃんとあったのですね。案の定夏になってから現れた子供の自由研究のコーナーにも……。

しかも、私がこれを買ったお店よりも遥かに安かったのですね。


…………今度カブトムシを買うときはヨドバシさんで買うしかないのですね。


でも、これ……対象年齢が15歳以上なのですね。


……つまり、小学生の自由研究には使えそうにないのですね。なんとまぁ……。