きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

上野の大哺乳類展2に行ってみたよ!(その2)

さて……。

きのうの記事で上野の国立科学博物館の特別展示、「大哺乳類展2」のことを書きました。

blog.kitsune-vetulicola.net


長くなってしまったため結局更新が間に合わなくて読みづらくなりそうだったので、まさかの2分割なのですね。


今日はその後半です……。


と言ってもかんじんの「大哺乳類展2」については昨日の記事であらかた書いたと思うので……今日はその後の話と、それから哺乳類展についての個人的な感想を書こうと思うのですね。


とりあえず……例の如く長くなりそうなので、目次を貼っておきます。

 

  

常設展示……だって!?

さて、哺乳類展も見終わったことですし、凄い図鑑も買ってしまいましたから、(お財布へのダメージが少ないうちに)帰ろうと思ったのですが、残念ながらあれからついつい他のところにも寄ってしまったのですね。


……と、いうより……特別展示である「大哺乳類展2」のチケットを持っている人は、この博物館の「常設展示」にも入れるらしいのですね。


え………?

……と、いうことは………。


「大哺乳類展2」だけを見て帰ると、必然的に「損」……なのですね。


こ、これは……!!!!

まんまとやられてしまいました!

抱き合わせならそうだと最初から言って欲しいのですね!


いや、あとで公式サイトをよくよく見ると、隅っこの方に小さく「同日に限り常設展(地球館・日本館)もご覧いただけます」との文字が!


こ、これは………

……見事にやってしまったのですね。なんとまぁ………。


とりあえず、常設展示には「日本館」と「地球館」、2つの「館」があるのですね。


そしてその名の通り「日本館」は日本史を、「地球館」は地球の歴史その他についてを、それぞれ展示しているのですね。


……当然「地球館」に入ります。

この時私の頭の中はすっかり「自然史モード」になってしまっており、とてもじゃありませんが日本史を受けいれる余裕はなかったのですね……。

というよりこの流れで日本史に入って時代劇の世界に浸るって……それこそ流れとしてヘンなのですね。


………とりあえず、あまり長居しても暗くなってしまいますし、この後も電車で長い距離を移動して帰らなければなりませんから、私の好きなカンブリア紀と関係のあるところだけ見て、あとは速やかに撤収することにしました。


地下2階、地球環境の変動と生物の進化

 

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……案内板を見ると、どうやら目的のものは地下2階にあるようです。

恐竜などそのほかの場所も非常に魅力的だったのですが、恐竜よりカンブリアが大事です!

とりあえず他は無視して長いエスカレーターで地下に降りるのですね。


………さっきから地下の展示ばっかり見ている気が……。地下の方が落ち着くのだろうか(?)


地下2階には先カンブリア時代、エディアカラ紀の生物の化石に始まり、サカナがこの世の春を謳歌したデボン紀の辺りまで色々と化石その他資料が展示されていました。

噂のデボン紀の巨大魚、ダンクルオステウスの頭部化石を初めて間近で見ることができてとても感激なのですが……今はそれどころではありません!

 

カンブリアはどこでしょう……カンブリアカンブリア……。


……この階だけで色々な時代の情報を並べてあるので、カンブリアのゾーンは割と少なそうです……。


それからディッキンソニアが暮らしていた先カンブリア時代……初めて目に見える生き物が現れ始めた時期……の名前が「ベンド紀」となっていたのですね。

あれ、ディッキンソニアは「エディアカラ紀」じゃ……と思ったら、ベンド紀というのはエディアカラ紀の古い呼び名だったのですね。


……もしかして結構昔に置かれた資料なのかも……?

ですが1つ勉強になったのですね。


……とりあえず、デボンとエディアカラがあるのですから、この中のどこかにカンブリアもあるに違いない!

そう思って探したら……ありました……!


……でも案の定割と小さくて、動物の化石がたくさん載ったテーブルが1つと、節足動物の足跡の化石の板が1枚だけだったのですね。

カンブリア紀の生き物はみんな小さいので、テーブル1つだけで代表的なものほとんどの全身化石が収まってしまうものと思われます。


……残念ながらテーブルの写真は撮っていないのですね。


ですが、そのテーブルの上にこのようなものを見つけたのですね。

 

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……こ、こ、こ………これは……!!!!

ベッツリコーラ!なのですね!


しかも私の見たことがない復元図です。なんだかかっこいい……。


この生き物は1987年に最初の種である「Vetulicola cuneata」が中国の澄江で発見されたばかりの比較的「新しい」動物で、現時点では5種類が確認されています。


1911年にカナダのバンフという町の近くで発見された「バンフィア」という動物に始まる「古虫動物」と呼ばれる動物群を代表する動物ですが、ベッツリコーラは新しいゆえに最新の発見に応じて逐一アップデートされてしまうのですね。

……つまり、同じ「cuneata」種であっても発見当初から今の今に至るまで数々の復元図が描かれており、ようするに頻繁に姿が変わってしまっているのですね。


また分類位置も当初はその独特の体節構造から節足動物とされていましたが、その後の研究で「後口動物」に分類し直され(節足動物は「前口動物」なので、全く別の生き物)、また更に研究が進んで今では「脊索動物」の「古虫動物亜門」であり、ホヤ(「脊索動物」の「尾索動物亜門」)に近縁の生き物だったということがわかっています。


体のつくりも前半部分はホヤに似ており、あの丸い殻の中にホヤの如く巨大な咽頭兼エラがあるのですね。

そのエラで呼吸をしながら水中の有機物をこしとって食べていた、と言われています。

エビのような胴体の中には胃や腸のほか背骨である脊索と移動のための強力な筋肉があり、ここで食べ物を消化し、また泳ぐための推進力を生み出していたと考えられています。


……要するに、「泳ぎ回るホヤ」……なのですね。

なんだかオタマボヤを彷彿とさせるのですが、ひょっとしてご先祖様だろうか……。


なんにせよどの時代の復元でも共通しているのは「上下に分かれた殻を持つ頭部」と、「7個の節がある尻尾(胴体)」というところなのですね。

頭部はもともと5つの節が癒合して1つになったものですが、口とエラ穴が開いているだけで、眼も鼻も耳もありません。


……眼が見えないのに泳ぎ回っていただなんて……つくづく不思議な生き物なのですね……。

もっともカンブリア紀の動物なんてこういうヘンなのばかりなのですが……。


なんにせよベッツリコーラ……その謎に包まれた生態といい見た目のインパクトの強さといい、非常に興味深い生き物なのですね。

きっと初めて見て「あの殻の中は一体どうなっているんだ!?」と思わない人はいないでしょう。

ですがこんな素晴らしい生き物がカンブリア紀の動物の中ではどういうわけだがマイナーな部類であり、また他の子たちと違ってフィギュアにもなっていないとはなんとも嘆かわしい状況なのですね。

ウィワクシアでさえフィギュアになっているのにベッツリコーラが無いとは一体どういうことなのでしょう!

この状況を……なんとか……打開しなくては……!!!


結局長居する土産物屋

……私は一体何を熱く語っているのでしょう。

と、いうより、どうしてベッツリコーラだけでこんなに書けてしまうのだろうか。

と、いうか、大哺乳類展2どこ行った!?


なんにせよ、ベッツリコーラの化石はここにしかなかったようです。

……初めて見た現物の化石なのに、復元図に気を取られてかんじんの化石が写っていないのですね。


……私は一体何をやっているのだろうか……。


目が覚めたところで帰ろうと思ったのですが、あいにくとここ、ほとんど迷路で……出口がわからないのですね。


おまけに出口を探していたはずなのに、どういうわけか挙句の果てには案の定お土産物屋さんに迷い込んで出られなくなるという始末。


……いや、そもそも博物館というものはゴキブリホイホイの中に必ずトリモチがあるのと同じように、必ず出口付近に売店があり、博物館を見て頭の中が博物学モードで一杯になっている人たちをホイホイ引き入れてしまう構造になっていますから、むしろこれは当然なのでしょう。


なんという購買効果!


……残念ながら売店の写真はないのですね。

狭い面積に人がたくさんいすぎて撮影ができなかったのです……。


なんにせよ、この売店では「大哺乳類展2」の関連グッズ以外にも、工具箱に入った動物のフィギュアのセット、哺乳類の缶バッジ、イカのぬいぐるみ……だの、色々な博物館グッズが売られているのですね。

さらには巨大グソクムシの精巧な模型だとか、本物の化石だとか、専門家もうなりそうな品々が所狭しと並んでいます。


グソクムシ……。

ちょっと欲しいかも……。


でもさすがに目玉が飛び出るほどのお値段が付いていましたので、とても手が出せないのですね。

やはり私にはグソクムシよりも500円のダンゴムシのフィギュアの方が似合っているのですね。


この売店の品物……個人的には工具箱風の箱に入った古生代の動物のフィギュア(立体図鑑)のセット……先にも書いた古代魚ダンクルだのウミサソリのアクチラムスだのカンブリア紀のアイドル・アノマロカリスだののセット……が気になったのですね。

でもお値段が……けっこうしましたので……また案の定ベッツリコーラが無かったので、結局買わずじまいでした……。


……おそらく博物館の鑑賞というのは、本気でやるなら同人イベントと同じくらいの出費を覚悟しなければならないものなのでしょう。

入館料と足代だけ持って行けばいいだろうなどと考えていたのですが……つくづく自分の見積もりの甘さを思い知らされたのですね。


なんにせよ今日見られなかった「地球館」の残りの部分もありますし……おそらく「大哺乳類展2」ももう一度見るとまた新たなる発見があるでしょうから、今度お金をたくさん持ってまた来たいものです。


古生物フィギュアのセットはその時に取っておくのですね(?)


博物館の外

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なんだかんだありましたが、無事外に出ます。よかった……(?)

……出てすぐのところに、大きなクジラの模型があります。

これはシロナガスクジラでしょうか……?


……実はきつね、ここに来た時遠目からこの模型を見て、こここそが大哺乳類展2の会場に違いないとおもってしまったのですね。

哺乳類展ではクジラが目玉の1つとなっているということは事前に知っていましたし、もしかしたら屋外展示なのかも……などというあらぬ妄想を抱いていたのですね。


ですがこれは………全然関係無かったようです。紛らわしいよ!


それにしても「上野公園」というだけあって、博物館以外にもいろいろ気になるところがあるのですね。

これは本気で見て回ろうと思ったらおそらく1週間あっても足りないと思うのですね。

 

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またおそらく偶然だと思うのですが、博物館の外にはこんな子がいました。

……公園に住んでいるのだろうか……。


あんまりうまく撮れなかったのですね……こっち向いて~!


このにゃぁにゃぁは大変な人気で、撮影している間にもいつの間にか人がたくさん集まってきてしまったのですね……。

おそらくこの公園の看板猫に違いありません。


とりあえず……あとは帰るだけだったわけなのですが、ちょっと気になることがありました。


帰りに上野駅で犬猫のシェルターの人たち(たぶん)が募金をしていたのですね。

全国のワンちゃんネコちゃんたちの居場所を作るためにここはぜひとも協力したかったのですが…………でも帰りの電車賃もありますし、私にもあんまり余裕が……にゃぁ……。


……きっと先ほど無理をし過ぎたのでしょう。


……仕方ありません。スルーして帰るのですね。

大変に心苦しいのですが……。


全体としては……大満足です!!

さて……お待ちかねの(?)「大哺乳類展2」のひどく個人的な感想なのですね。

と言いつつ今までのところでも既にいくつか感想を述べていましたが……。


……大変個人的な意見で恐縮なのですが……通常展示と抱き合わせならもうすこしわかりやすくそうだと言って欲しかったのですね……。

今回は午後から行きましたが、両方入れるとわかっていたら朝から一日がかりで行くのが良かったかもしれません。


ですが展示内容そのものは配置も非常に工夫されており、よくできていると思いましたし、動画や図を使った説明もわかりやすかったのですね。

これは動物好きならばおそらく何度見ても飽きないのですね。


……つまり、今度また行きたい!のですね。


また、テーマは「ロコモーション(移動)」に焦点を当てた「哺乳類の生き残り戦略」でした。


移動に焦点を当てている以上、必然的に運動を司る器官である骨格や筋肉が関わってきます。

当然館内にはそれを説明するために数多の骨格標本が展示されており、また動画でも骨格をベースにして解説がされていたわけなのですが……。


……これ、骨を見慣れていない人にとっては少々わかりづらいかもしれません。


例えば冒頭の「蹠行性」と「趾行性」の違いについて、「踵を地面から上げるのが趾行性で、踵を地面に付けているのが蹠行性」というような解説がありました。

ですがこれは……そもそも「踵」がドコにあるのかがわかっていないと多分理解できないのですね……。


「踵は踵の位置だろう、くるぶしの下にあるに決まっているじゃないか」などというツッコミが飛んで来そうなのですが、実際はスネだの太ももだのという脚部のパーツどうしの比率は動物によって著しく変わってしまうため、人間の脚部の感覚がそのまま当てはまらないということも往々にしてあるようです。

食肉目など比較的「近い」ものもありますが、それでも「趾行性」の動物の足は人間の足とは大分違いますし、また鯨偶蹄目や奇蹄目などの「蹄行性」の動物に至っては、もはや指の骨が癒合して1つになっていたり、人間では2本あるスネの骨が1本だけになっていたりと、足の作りそのものが大分違っているのですね。


いちおう代表的なそれぞれの動物の踵の位置を比較したイラストがありましたが、それでも「踵がどこにあるのかわからない」と仰っていた方もいました。

イラストはわかりやすく赤丸付きで踵の位置を示してくれていますが、実物のホネに赤丸は付いていませんし、おそらく普段からホネを見慣れていないとドコにナニがあるのか一目で判別するのはいささか難しいと思われます。


私は多少なりとも哺乳類の動物解剖学を学んでおり、(四足においてこの表現が正しいのかわかりませんが)頭のてっぺんからつま先まで、大まかなホネの配置はだいたい頭の中に入ってしまっているのですね。


そのため博物館の解説もすんなりと理解することができた……のですが……。

果たして全ての人がそうだったのか、割と疑問なのですね……。


……もちろんこれは展示を見に来た人が「骨を見慣れているかどうか」の問題なので、博物館側の努力で何とかするのは非常に難しい問題かとおもわれます。

うーん、こればかりはちょっとどうしようもないのかな……。


ですがそれ以外はチー太とまっ子というナビゲートキャラクターの活躍もあって(?)、非常にわかりやすく展示されていると思うのですね。

色々と絶妙なタイミングでこの2匹が出てきてくれるのですね。

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……あれ、まっ子ちゃんの一人称……?


…………まぁいいか………。


とりあえず、「大哺乳類展2」……「スケール」「わかりやすさ」「値段」「配置」「テーマ」「楽しさ」「ナビゲートキャラクター」などを総合してみても、かなりよかったと思いますし、私としては大満足なのですね。


……値段はちょっと……仕方がないとは思いますが……。


おそらく事前に動物の手足のホネの大まかな作りと、「綱」「上目」「目」「科」「属」といった分類階級について少し勉強しておくと、より一層楽しめると思われます。


動物好きにとってはきっと一生の思い出になるのですね。


ただチケットが常設展示の料金込みのようなので……時間に余裕がある時に、常設展示もついでに見るぞ!くらいの気構えで行かなければ後で損をしたような気分になるかもしれません。


館内にレストランもありますから、朝から夕までぶっ通しで見に来るくらいの時間の余裕を持てる日に来るのがいいと思われます。


間もなく五月の10連休もありますから、これを機に丸一日時間を割くのもいいでしょう。


なんにせよ、「大哺乳類展2」……東京上野の国立科学博物館で、6月16日まで開催中です。

皆さんもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


私も次のお給料が入ったらまた行ってみるのですね。


……ってなんだ、この宣伝文句は……。