きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

ロボットの仏様、難解なお経をわかりすく解説?

アンドロイド観音誕生!

ロボットだのAIだの、近年の技術の進歩は目覚ましい限りなのですね。

既に大きな工場では作業用ロボットは当たり前になっていますし、近い将来AIもほとんどの仕事を行えるようになるのではないか……その結果職業の殆どが機械化され、人間はすることが無くなってしまうのではないか……などという話がまことしやかに懸念されている今日この頃です。

実際に仕事が将来そこまで機械化されるかどうかはわかりませんが、機械化の波は意外な所にも及んでいるようです。


なんと、このたびロボットの観音様が完成したというのですね。

その名も「アンドロイド観音 マインダー」!


開発したのは京都市東山区にある高台寺というお寺なのですね。

2017年9月から大阪大の研究室の協力のもと制作を続けていたようで、今回の完成は世界初なのですね。


……確かにいままで聞いたことがありません。

ロボットの仏様なんて!


友達に「ロボットの大仏様が夜な夜な動き出して巨大な悪と戦う物語」を書いている人はいましたが、実際に実装されたのを見たのは初めてなのですね。


きっとこれは「仏像」というものの究極の進化型……「仏ロボット」の先駆けなのですね。

そこには高台寺の執事長、後藤典生さんの「仏像が誕生してから2000年ほどたった現在、そろそろ進化し、動いて語りかけるようになってもいい」という考えがあるようです。

現代人に難解な仏教の教えをわかりやすく解説し、心の安らぎを得てもらう、というミッションを秘めているのですね。


仏像に見えない!?

ところで、このアンドロイド観音様、きのう23日にお披露目だったのですね。

……なんと、つい昨日発表されたばかりだったのですね!


また、アンドロイドだけにそこそこの費用が掛かっており、開発費だけで5千万円、総事業費はなんと1億円もかかったのだそうです。

……高いんだか安いんだか……よくわかりませんが。


観音様には人々を救うため千手観音だの十一面観音だの様々な姿(変化観音)になるという設定がありますが、それを活かして(?)今回はアンドロイドに変身したのだそうです。

………「観音様」と「アンドロイド」という割とありえない感じがする2つのワードがそういう形で1つになってしまったのですね。


まさかロボットになるなんて………その発想はなかった。

変化観音……もはや何でもアリなのですね。


また、既に仏像に仏様の魂を入れる儀式である開眼法要も済ませてあるのだそうです。


仏像というものはあくまで仏様本人ではなく、宇宙のどこかにいる仏様とつながるための端末ですから、使うためには仏様本人と繋げなければならないのですね。

……丁度買ったばかりのパソコンをインターネットに接続する必要があるのと似ていますね(なんか違う気が……)。


またデザインも独特で、手や顔など以外のほとんどの部分は機械がむき出しになっているのですね。

これは見る人の想像の余地を残すため……なのだそうですが……。


……予算ケチったんじゃなかったんだ……。

てっきり足りなくなったんだと思っていました……。


う~ん……これでは仏像というより「タダのロボット」にしか見えない気がするのですが……きっと清らかな心の持ち主が見れば観音様の姿に見えるに違いありません。


もしかして、「このロボットが菩薩様に見えるように修行しなさい」ということなのか知らん。

そういえば昔の人は仏像以外にも、天然の岩や貝殻などにも仏様や神様の姿を見出したと聞きます。


仏像が「端末」である以上、おそらくその形は「あくまでわかりやすいように仏様の形をしている」だけであり、逆に言えば「必ずしも仏様の姿をしている必要はない」のかもしれません。

……どうやらここに仏像というものの本質があるようです……。

まさかこのハイテクの時代になってその「原点」に回帰するとは……!


法話はもちろんアレ!

アンドロイド観音様は開眼法要ののち、晴れて初めての法話を行ったのですね。

法話は25分ほどで、内容は般若心経だったのだそうです。


……やっぱりそうか。


般若心経はお釈迦様の弟子であるシャーリプトラさんが、お釈迦様に質問をしようとしたところ、ちょうど瞑想中だったので観音様が代わりに答える、という形式で書かれているのですね。

従って観音様といえばこのお経です(?)。

また心経は短いお経ではありますが、「空」の解説など仏教のエッセンスがしっかりと詰まっており、それ故に入門者にも最適なのですね。


……つまり、まさに「アンドロイド観音様の最初の法話」の題材としてとても理にかなっているのですね。ぎゃあていぎゃあてい。


……ちなみに般若心経……むかしむかしのその昔、初めて発表された当初は内容が内容だけに「仏教の教えを壊してしまうのではないか」と物議を醸しだしたようなのですが、今となってはごく普通に仏教界に居座っているのですね。
この事実……なんだか時代の先を行く奇抜なものがやがては当たり前になっていく、というこの世の摂理を体現している気がするのですが、とりあえずそれについてはまた別の機会に書きましょう……。


なんにせよ、アンドロイド観音様は合成音声で喋り、プロジェクションマッピング技術を駆使して心経を解説したのだそうです。

ちょうど朝日新聞さんのサイトに映像があったんで見てみたのですが……

www.asahi.com

……すごい、プロジェクションマッピングまるで後光のようなのですね……。
なんだか2005年の愛知万博の時にもこんなパビリオンがあったと思うのですが……ロボトニクス含め技術の進歩はもはやここまで来たか……。

ロボットが聴衆に向かって一所懸命説法をしているってなんとなくシュールな感じがするのですが、次回の大阪万博のパビリオンのどこかに出現してもおかしくないかもしれない……?


一体この観音様はどうやって動いているのだろうか……。

よもや最新鋭のAIを搭載し、法話を聞いている人と対話ができるのではなかろうか……。

などと思ったら「法話をするようにプログラムされている」とのことなので、AIではない………のかもしれません。


わかりづらい?日本のお経

なんにせよ、これならきっとわかりやすくお経の解説ができるのですね。


般若心経もそうですが、日本仏教のお経は元々サンスクリット語で書かれていたものが一旦中国語に翻訳されてそれが日本に渡って来、そこでさらに日本語に翻訳されるのかと思いきやそうはならなかったので……結果「わかりづらい」ことでも知られているのですね。

なぜなら、当時のお坊さんたちはみんな中国語を読んでそのまま理解できたので、わざわざ手間をかけて翻訳しなかったのですね。

……また「外国語で書かれた本=舶来品=カッコいい」というなんだかつい最近もどこかで見たような心理が働き、「もうこのままでいいんじゃない?」「そだね~」みたいなノリになり、結局翻訳されずに現在に至った、という経緯もあるようです。


……翻訳しようよ。


現在一部宗派では日本語にしようという試みもみられるようですが……それでもサンスクリット語→中国語→日本語と、まるで伝言ゲームのように翻訳が伝搬していることには変わらず、結構ヤヤコシイことになってしまうのですね。


おそらく間に「音訳が苦手な」中国語を挟んでいるのも問題なのでしょう……。

幸い日本語には「片仮名」という外来語を表すのに便利な文字がありますので、用語や登場人物の名前も直接日本語にすればサンスクリット語の音そのままに「アヴァローキテーシュヴァラ」「シャーリプトラ」などという「いかにも」な名前になるはずなのですが、いかんせんそれが苦手な中国語では基本的には名前の意味を取って「観自在菩薩(観音菩薩)」「舎利子」などと訳してしまうのですね。
そしてそれが間に挟まっているおかげで大分話がややこしくなっているようです。


……ですが、どうにも英語など諸外国語のお経はサンスクリット語から直接その言語に翻訳されているらしいので……日本のお経よりも遥かにわかりやすいらしいのですね。


……一体なんなのでしょう、この違いは……。
こんな所にも言語的な不平等の存在を感じるのは私だけでしょうか……。


きっと「アンドロイド観音 マインダー」は、この「お経ギャップ」を埋めるために誕生したに違いない!

おそらくこれから高台寺に続けとばかりに日本全国のお寺で第二第三の「アンドロイド菩薩」「アンドロイド如来」が誕生し、今までは攻略本無しではとてもじゃないが読み解くことができなかった「漢字のお経」を解りやすく解説するのだろう。

きっと観音様以外にも、薬師如来様やお地蔵様にも「変化」の能力が与えられ、変化薬師@「アンドロイド薬師」、変化地蔵@「アンドロイド地蔵」が出現し、各地を徘徊するだけでなく、果ては釈迦如来様その人までもが「アンドロイド化」し、「我、再誕す」とばかりに平成の次の時代の日本を闊歩するに違いない!

そしていつしか「仏教=テキストが漢字=難しい=専門家のもの」というイメージを払しょくし、アンドロイド観音様とその制作者たちの望むように、ついに「仏教=みんなのもの」という認識が万人共通のものとなるんだ、絶対そうだ!


こ、これは……!!

新たなる「仏像史」ひいては新たなる「仏教史」の幕開けなのですね。

当時は「奇抜すぎて受け入れがたかった」般若心経が今や普通のお経として認識されているのと同じように、今はちょっと奇妙な感じがするこの「仏ロボット」も、きっとそのうち万人に受け入れられていくようになるのだと思います。

初説法に般若心経を選んだのには開発側のそうした思惑もあった……のかも。


なんにせよ自分から動いて喋る仏像………もっと普及しても良いと思うのですね。