きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

あの有名な現象に疑惑の影 生物多様性をもたらしたカンブリア爆発が無かったかもしれない!?

揺らぐカンブリア爆発

……なにやら恐ろしい記事を見つけてしまったのですね。

「生命大爆発」……で有名な現象であるあの「カンブリア爆発」が、実は無かったかもしれないという可能性が出てきたそうです。

去年12月31日に学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」にて論文が発表されたそうなのですね。

また1月8日にナショジオの日本語版サイトで記事が発表され、またその後ヤフーニュースでも古生物学者の池尻武仁さんが解説しています。

ここではごくかいつまんだことだけを書こうと思いますので、より詳しい内容を知りたい方はこちらの記事をどうぞ。


こちら、ナショジオのサイトです。
論文の内容の概要が書かれています。

natgeo.nikkeibp.co.jp

こちらはヤフーニュースさんの記事です。
池尻さんが自身の考察を交えて解説してくれています。ちょっと難しいかも……。

headlines.yahoo.co.jp

 

ちょっと待て!そもそも何の話だ!?とお思いの方は続きをどうぞ……。


そもそもカンブリア爆発とは

さて……、いつものように肝心なところを他所のサイトさんに丸投げしたところで……こちらではまず「カンブリア爆発とは何か」から書いていくのですね。


まず、カンブリアというのはウェールズラテン語名である「Cambria」………に由来する地質時代の名前なのですね。

5億4200万年前から4億8830万年前までの間を「カンブリア紀」といいます。


カンブリア爆発とは、簡単に言うとこのカンブリア紀の間に生物が爆発的に進化し、多様化した現象のことなのですね。


それより前の時代(「先カンブリア時代」などと言います)の殆どでは、生物といえば単細胞生物だったのですね。

それがいつしか集団で生きるようになり、細胞同士の結束が次第に強まっていき、多細胞生物が生まれたのですね。

そして最初はごく微細なものであった多細胞生物は、カンブリア紀の1つ前の時代……およそ6億2000万年前のエディアカラ紀になると、化石として記録が残るほど大きくなっていったのですね。


ただ、当時の生き物たちは現代におけるカイメン動物や大人のホヤのように海の底でゆらゆらしているだけの「植物のような」静かな暮らしをしており、活発に動き回ったり他の動物を食べたりなどはしなかったのですね。

その生活スタイルも基本的には「海中に漂っている有機物をこしとって食べる」「海底の有機物をかき集めて食べる」といった類のもので、要するにあまり多様ではなかったのですね。

生活スタイルの多様性が乏しいということは、すなわち生き物自体もあまり多様ではないということなのですね。


それがその後のカンブリア紀になると、どういうわけか彼らは突如として多様化するのですね。
一部の動物は他の動物を食べるようになり、「捕食者」と「非捕食者」の関係が生まれたのですね。


……早い話が、これまで「植物のように」生活していた生き物たちは、「動物的な生き方」をするようになったのですね。

その間要した時間はわずか1000万年。


そして動物たちが爆発的に多様化していったこの現象を「カンブリア爆発」と言うのですね。


余談ですがこれはテレ東あたりで放送されている「日経スペシャカンブリア宮殿村上龍の経済トークライブ~」という番組でもおなじみの用語なのですね。
この番組は多様な経済人がたくさん誕生する現代の日本を、多様な生物が急激に誕生したカンブリア紀になぞらえています。

番組のキャラクターもカンブリア紀を代表する動物であるアノマロカリスカナデンシスなのですね。

……ロゴが可愛いです……!

ちなみにアノマロカリスの仲間……「恐蟹綱(きょうかいこう)」と呼ばれる原始的な節足動物の仲間……は、この時代に大繁栄したグループの1つであり、アノマロカリス以外にもペユトイア(旧ラガニア)だのフルディアだのアンプレクトベルアだのオパビニアだの色々な種類がいたのですね。
その中でもアノマロカリスカナデンシスは体長が最大で1メートルにも達し、最大最強のハンターだったと言われています。

……それで体長たったの1メートルかよなどとツッコミが来そうですが、この時代の生き物たちはみんな数ミリ~数センチ程度の小さなものばかりなので、最強のハンターといってもとても小さいのですね。(当時としては規格外の大きさですが。)

ただ最近の研究によるとアノマロカリスは歯が弱く、軟らかいものしか食べられなかったのではないかということがわかってきています。
つまり「どんな獲物も捕まえる優秀なハンター」だったかもしれませんが、だからといって「どんな獲物でも食べられる」というわけではなかったのですね。


……「カンブリア紀のアイドル」に意外な弱点があったのですね。


カンブリアは爆発だ!……じゃなかった!?

それで、問題の論文によるとどうやらこの「カンブリア爆発」が「無かったかもしれない」のだそうです。


……原文はまだ読めませんが!英語だから!!


地質時代というのは当然「地層」を解析することで区分されるものであり、また当然ですがその時代の生態系もその時代の地層を調べることによりわかってくるのですね。


つまり、「地層」こそがむかしの時代の状態を記録している記録媒体であり、過去を探るための唯一の手がかりなのですね。


ただ、世界中の地層は昔から今までひとつながりに続いているわけではなく、どこかしらに「抜け」があるらしいのですね。

つまり、A時代の地層の上にB時代の地層が載っていて、その上は当然C時代かと思いきやなぜだかD時代の地層が載っていて、C時代の地層は丸ごと抜け落ちている……というおかしな現象が世界中の地層で起こっているようなのです。


この「地層の抜け」を「不整合」というのですね。


そして……、どうにも「大不整合」と呼ばれる大規模な「不整合」があり、ちょうどカンブリア紀の地層と、その前の時代の地層との間が地球規模でごっそり抜け落ちているらしいのですね。

どうにも原因はスノーボールアース(全地球凍結)と呼ばれる約7億5000万年前~6億5000万年前にかけて起こった大きな氷河期にあるようです。


上の記事ではその間に地球規模で地層の水の活動が止まり、地層が形成されなくなった……のではないかという仮説に言及しています。

またもし地層が形成されたとしても、氷河による浸食で削り取られてしまい、さらに削られた地層はプレートの沈み込み運動によってマントルに吸い込まれ、二度と戻らなくなった……という説もあるようなのですね。


……これは……一体何のトドメでしょう……。

単に氷河に削られただけならともかく、マントルに吸い込まれてしまったのならもはや手の施しようがありませんね……。
これにより過去の生態系に関する大規模な記録が永久に失われてしまったことになります。

まるで流れゆく水洗トイレに財布を落としてしまったかのような喪失感です。


なんにせよ、問題なのはここからです。

記事ではこの地層の喪失により、一種の「タイムスリップ」が起きたのではないか、という仮説を立てているのですね。

……つまり、カンブリア紀に突如として現れたかに見えた多様な生き物たちは、実はその前の時代に少しずつ形を変えながら、すでに現れていたかもしれないのですね。

ですがその部分の地層がごっそり抜けおちてしまい、後に遺されたのは「何もなかった時代の地層」とその上に積まれたカンブリア紀の地層となったため、いきなり進化したように見えるのではないか……。


……つまり、こういうことです。


↑新しい

カンブリア紀の地層(すごく多様な生き物を含んでいる)

ごっそり抜けおちた地層(そこそこ多様な生き物を含んでいる) ←なくなった

先カンブリア時代の地層(あんまり多様ではない生き物を含んでいる)

↓古い

……つまり、本来ならば生き物が「あんまり多様ではない」→「そこそこ多様」→「すごく多様」という順を追って時代が進んでいたはずなのに、間の「そこそこ多様」が抜け落ちることにより、「あんまり多様ではない」からいきなり「すごく多様」になったように見えてしまうのですね。


……これが「カンブリア爆発」の正体なのではないか……と論文では言及しているそうです。


こ、これは……。

………………たいへんだ…………。


本当のところはどうなのだろうか

こんな新説……もし本当だったら一大事です。
生命の歴史そのものに大きな影響を与えたはずのカンブリア紀の偉業そのものが無かったことになってしまいます!


カンブリア紀の生き物は爆発的に進化したのではなく、実は単に普通にマイペースに普段通りに地道にコツコツ多様化してきただけ……。


これはもはや爆発でもなんでもありません。

……ただの進化です。


そうなれば、生命史そのものが根底から変わってしまうかもしれないことになりかねません。

また、「カンブリア」という言葉の持つニュアンスも「みんなが急激に多様化する!」から「地道にコツコツ努力を重ねて多様化する」に変わってしまいます。

これでは「カンブリア宮殿」などという番組名は成り立たなくなってしまうのですね。
「地道にコツコツ少しずつ経済人が多様化していく」だなんて……、まさに経済が低迷している今の時代にふさわしいタイトルになってしまうのですね。………あれ。

また主要人物としてカンブリア紀の謎の生物であるベッツリコーラを迎え入れることにより暗に「カンブリア爆発」的に人気が爆発してみんなに読んでもらえたらいいなどという野心を示唆している当ブログとしても立つ瀬がありません!

こ……これは……。


カンブリア宮殿」も「きつねとべっつりコーラのブログ。」も大ピンチです!


ただ、もちろんまだ実際に仮説が証明されたわけではないので……今のところはとりあえずそのような可能性もあるかも……程度に考えておき、カンブリア爆発が実在した可能性もまだ否定はできない……ということにしておけばいいのかもしれません……たぶん。

それに気になるのはこの地層が抜け落ちている時期なのですね……。

カンブリア紀の前にはエディアカラ紀という時代があり、スノーボールアースによる(?)地層の喪失が起きたのはどうやらその「前」の時代なのですね……。

エディアカラ期には既に「あんまり多様ではない生き物」がいましたから、つまり、先の地層の件は


カンブリア紀の地層(すごく多様な生き物を含んでいる)

ごっそり抜けおちた地層(そこそこ多様な生き物を含んでいる) ←なくなった

先カンブリア時代の地層(あんまり多様ではない生き物を含んでいる)


ではなくて、


カンブリア紀の地層(すごく多様な生き物を含んでいる)

エディアカラ紀の地層(あんまり多様ではない生き物を含んでいる)

ごっそり抜けおちた地層(生き物は……どうだったんだ!?)   ←なくなった

それより前の時代の地層(あんまり多様ではない生き物を含んでいる)


ということになり、どの道エディアカラ紀からカンブリア紀の間に「あんまり多様でない」が「すごく多様」になっているので、やっぱりカンブリア爆発は起こったんじゃ……。


……う~ん……。

よくわかりません。