ファミマで子ども食堂
昨日に引き続きファミマさんの話なのですね。
なんだかきつねがファミマびいきだと勘繰られてしまいそうなのですが、よくファミマさんを利用するので必然的にファミマさんがらみのことが気になるだけであり、また私の行きつけのファミマさんはもとはといえばサークルKサンクスさんだったということをあらかじめ断っておきましょう。
なんにせよ……ファミマさんが子ども食堂を始めるらしいのですね。
その名も「ファミマこども食堂」!!
…………そのまんまじゃん。
この取り組みはことし3月から始まるそうで、一度に10人ほどの近所のお子さんや保護者の皆さんが一緒になって、お店のイートインコーナーで食事を楽しめるというものなのですね。
……イートイン……。
なんだか問題のワードが出てきたようです。
確か間もなくイートインは使えなくなるのではありませんでしたっけ。
……この「ファミマこども食堂」、どうにも参加料を取る方式のようで、小学生以下100円、中学生以上および保護者の方は400円なのですね。
……ことし中学生になる子供たちの悔しがる顔が目に浮かぶようですが……う~ん、ということは……。
あくまで「参加費」であって、食べ物を買っているわけではありませんから、例の「消費増税によるイートイン問題」の影響は受けない……のかな……。
なんにせよファミマさん、いよいよ新たなる形で地域社会に貢献するつもりなのですね。
とりあえず、詳細について調べてみるのですね。
そもそも子ども食堂とは
子ども食堂とは……家でお腹を空かせている子どもやその保護者、また地域の人々に対して、無料もしくは安い値段で食事と団欒を提供する社会活動……なのですね。
大体はNPOや地域の人たちが自宅や公民館などの施設を使って運営しているのですね。
貧しい子供や一人でコンビニのご飯を食べなければならない子供が利用できるようにと2010年代頃に広まったようで、今では地域の人たちが子供を見守る場所も兼ねているのですね。
朝日新聞さんによると去年2018年5月時点で全国に少なくとも2286か所あるのだそうです。
多いのか少ないのかわかりませんが……けっこうな数なのですね。
ファミマさんはこのような試みを始めようとしているのですね!
また発表によれば3月より全国2000の店舗でこれを始めるそうですから、それを含めると間もなく全国の子ども食堂の数は倍近くまで増えそうです。
今まで個人やボランティアに頼っており、大きな組織がいつ参入してくるかと心待ちにされていた子ども食堂が、いよいよコンビニ大手ファミリーマートさんによって文字通りコンビニエンスに広まっていくのですね。
こ……これは……!
全国の関係者の皆さんが心待ちにしていたことなのですね、きっと。
本来ならこんな風に子供たちを支える活動は国がなんとかするべきなんじゃないかと思うのですが、かんじんのお上が動いてくれないのですから民間でやるしかありません。
なんにせよ、これで1つ、みんなの夢が叶うのですね!
……ただ、全国全ての店舗で、とはさすがにいかないようです。
………実はきつね、行きつけのファミマの店員さんがこの話をしているのを聞いたのですね。
その店員さんはいよいよ自分たちが地域の子供たちの未来に貢献できると大喜びだったのですが、店長さんに後でお話を伺うと、見事に「イートインの規模が小さいので、このお店ではできません」と言われてしまいました………ありゃりゃりゃりゃ……。
……店員さん……知っているのだろうか……。
……まぁいいや。
地域社会に貢献!でも懸念も……?
ただ、懸念もあるようなのですね。
こちらの記事ではそもそも忙しいコンビニにこのようなことができるのか、本部からサポートのスタッフを派遣したりするのかなど様々な懸念材料が挙げられているのですね。
またこういうことは本来なら国がどうにかするべきことであって、民間のコンビニがこのような活動に手出ししてしまっては国はそれに甘えてしまうのではないか。
ファミマさんがこのような活動をすることによって、国が「ファミマさんがやってくれるんだから自分たちは何もやらなくてもい~や」などと思ったりしないだろうか……ということも一緒に書かれているのですね。
フーム……確かに……。
私も上で似たようなことを書きましたから、この意見には同意せざるを得ません。
できることならファミマさんがやったのだから我らもと政府が後に続いてくれるといいのですが……残念ながら今の日本にそれを期待するのは無理そうです。
また、コンビニで運営していく以上、「ファミマこども食堂」で出されるメニューはおそらく所謂「コンビニ飯」になると思われます。
本来の子ども食堂は「コンビニ飯に頼らなくてはならない子供が近所のおじさんやおばさんたちの温かい手料理を食べられるように」という趣旨も含んでいるのですね。
つまり、「温かい手料理」ではなく「コンビニ飯」を出すのなら、結局その点はあんまり解決になってないんじゃ……。
………たとえコンビニ飯でも、みんなと一緒に食べられるのならいいのかな………電子レンジもあるし。
実際3月の開始に先駆けて既に5店舗で試験的にやっていたそうなのですが、その時の評判は割とよかったそうなのですね。
……もしかしたら食べるものはあまり関係ないのかも……?
感じ方は人それぞれなので、ここは一概には断定できませんが、みんなと一緒に食べることに、おそらく意味があるのでしょう。
実際ファミマさんの狙いとしては、「ファミマこども食堂」によって全国のお店を活用し、地域の子供たちや近所の人々が一緒に食卓を囲んでコミュニケーションできる機会を提供し、それによって地域を活性化したい、ということなのですね。
確かにこれで地域の人同士のつながりがもっと強くなれば、今ではすでに忘れ去られてしまいつつある「みんなで子供を守り、育てる」という古き良き時代の習慣が再び地上によみがえるかもしれません。
それによって、もしかすると虐待やいじめなどの問題の早期発見につながるかもしれませんし、同じ学級の友達ができない子に他所の学級の友達ができるかもしれません。
私たちのイメージするような有志によって支えられている子ども食堂の有り方とはいささか異なるかもしれませんが、これはこれで大きな貢献になる可能性があるのですね。
……実際に全国規模でやってみるまで、どうなるかはわからないですが……。
それにしても本当に気になります。
食事を提供するスタッフはどうするのだろうか……。
もしかしてアルバイトさんを増やすのでしょうか、それとも本部から専門の方が派遣されてくるのでしょうか……。
……まさか今のままの体制のままお仕事だけ増える、などということはないだろうとは思いますが……。
なんにせよ「ファミマこども食堂」……これで地域に良いことが起こるといいですね。