きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

「恵方巻き」に見る「食品ロス」問題 本当の原因は私たちに

とうとう国を動かした恵方巻

恵方巻き……。

毎年2月3日、節分の日に現れるアレなのですね。
その年の「恵方」つまり「縁起がいい方角」を向いて黙々と食べるとイロイロといいことがあるらしいです……よくわかりませんが。

恵方巻きもバレンタインデーやハロウィン、クリスマスやなんかと同じ「文化・風習」的なイベントであり、商品の大量売り上げを狙う「〇〇屋の陰謀」シリーズだと思うのですが、その影響力は絶大なようなのですね。
2000年代頃から大手コンビニが全国規模で売り出すようになり、販売競争がヒートアップしたのだそうです。


……クリスマスケーキでもそこまで盛り上がらないような……。


ただ、案の定問題も発生しているのですね。
つまり、毎年大量に売れ残りが出てしまい、それらは殆ど全て捨てられてしまうのですね。


いわゆる「食品ロス」という奴ですね。


中には「店員さんが持って帰っておやつにする」だの「加工して肥料や家畜のご飯にする」だのの例外もあるようです。
ですがさすがに大量の廃棄を全てお店の人が持って帰るわけにもいかず、また加工するにしてもコストやらなんやらがいろいろと掛かってしまうので、結局は大部分が燃やされてしまうのですね。


こ……これは……。

MOTTAINAI!


食べ物を燃やすだなんて「カロリー測定」だけで十分ですね。


……このような状況を見るに見かね、ついにお上からのお達しが来たようです。

今月11日に、農林水産省が全国の流通業界の7つの団体に恵方巻きの作りすぎを控えるように要請したのですね。

これは去年9月にあった「ウナギのかば焼き」に引き続き2例目の「食品廃棄削減要請」となったようなのですが………とうとう「恵方巻き」で国が動いてしまいました……。

政府が業を煮やすほど深刻な状況って……。

と、いうより、そんな深刻になるまで放置する小売業界って……。


みんな環境問題や食品ロスの問題よりも目先の利益のことしか考えていないのだろうか……。

そう言えば、この前こんな記事を書いたのですね……。

blog.kitsune-vetulicola.net

これは私が読んだ本の感想をまとめたものですが、本には「各店舗で廃棄が出ても、コンビニ本社は儲かるようになっている」と書いてあったのですね。

このように儲かる仕組みがあるため、もしかしたら

「多少捨ててもMOTTAINAくても環境に悪くても会社が儲かるんだからい~じゃん!」

……というような邪な考えが業界を通じて横行しているのかもしれない……。


きっとコンビニ各社は目先の利益のために食品を捨て続け、環境を悪化させ続けるのだろう。
100年後の未来では世界はすっかり荒廃しており、「コンビニ=世界をこんなにした諸悪の根源」とみなされていて、もはやだれもコンビニを利用しようとはしなくなり、コンビニ各社は栄枯盛衰と諸行無常の憂き目を見ているに違いない!


……などと思ったら、意外にもコンビニも廃棄を減らそうと取り組んでくれているのですね。ありゃりゃりゃ……。


小売各社も悪戦苦闘

調べてみると、どうにもコンビニもスーパーも両方とも捨てる量を減らすためにあの手この手を打っているようです。

いくらコンビニは「廃棄が出ても儲かる」仕組みになっているとはいえ、やはりこのような大量廃棄は色々な意味でよろしくないのですね。お上にも怒られるし。
それに何より、現場で働いている人たちは食べ物を捨てるなんてことはしたくないのですね。


スーパーの場合は恵方巻きは店舗で巻くことが多いため、実際の売れ行きを見ながら作る量を調節することで対応していくことができるようです。

コンビニの場合はお店で作るわけではないため、おなじ方法をとることはできませんが、恵方巻きそのものを小型化して捨てる量や食べ残される量を減らしたり、予約販売に力を入れて売る量を増やしたりしているのですね。

ただ、予約販売にも力を入れていると言っても、あくまで「100%予約にする」というわけではなく、「予約により集客を行い、店頭でのついで買いが増えるなどして売れ残る確率が減る」ということを狙っているようです。

実際予約で売ることができるのは10%程度なのですね。

コンビニ各社は「前年度よりもたくさん売りたい」と考えていますから、10%の予約だけに頼っていてはその目標が達成できないようです。

「前年度よりもたくさん売る」ことが果たしてそんなに大事なことなのかという話はさて置いて、なんにせよつまり、予約で売れる分はあくまで少数派なので、多数派である店頭販売に合わせざるを得ないのですね。
何だか昨日の記事の内容に似ていますね。


ただ、それ以外にも廃棄が減らない理由としては依然として蔓延している「品切れ」を防ぎたいという考えがあるのですね。
つまり、品物を「切らさない」ようにするため、どうしても必要以上に作りすぎてしまうのですね。

また、「たくさん並んでいないと売り場が映えない」という理由もあるようです。

……これは聞いたことがあります。
私の友達にコンビニに勤めている方がいますが、新人研修の時にそれをいやというほど叩き込まれたそうなのですね。

どうにも棚に対して商品が少ない状態……つまり棚がスカスカな状態だとお客さんに「売れ残り感」を与えてしまい、買ってもらえなくなるのだそうです。


棚がスカスカなだけで売れ残りだと思われてしまうって……。
むしろ「ものすごい人気で売れに売れて棚が空っぽになってしまった」などとは思われないのだろうか……。

私の場合、そのようなスカスカの棚で「わずかだけ残っている商品」を見つけると、「最後の1つだ!ギリギリ買えた!ラッキー!」などと思ってしまうのですが世間一般では違うのだろうか……。


……残り物には福がある。


なんにせよ、売り切れ防止のため、もしくは単純に棚にたくさん並べたいがために商品をたくさん作り、結果売れ残って捨てなければならなくなってしまうのですね。


私たちももっと寛大になるべき

まとめると、「食品ロス」は「棚にたくさん並べたい」もしくは「売り切れを出したくない」ために「作りすぎてしまう」ことが原因なのですね。

そうだとしたら、解決策もこの辺りに潜んでいるのですね、きっと。

つまり、もし「売り切れを出してもいい」「そんなにたくさん並べなくてもいい」なら状況は改善されるはずなのですね……多分。

ではそうできない理由は何なのか……。


まず、「売り切れを出したくない」のはどうしてなのでしょう。

どうやら小売業界では売り切れとは「販売機会の損失」であり「悪いこと」であり「怖いこと」であり「許されないこと」なのだそうです。

「販売機会の損失」とは単純にお店側が売れずに損をするということですが、他の3つはどうでしょう。
単に「売れなくて損をする」ということが、そんなに「悪くて」「怖くて」「許されないこと」なのでしょうか。

「売れなくて損をする」ことを防ぐために、「捨ててしまって損をする」のではどう考えても本末転倒ですね。
たとえ本部は儲かる仕組みになっているとしても、確実にお店の損失になるわけなのですから。


……実際の原因はお客さん、つまり「消費者」なのですね。


つまり、品切れになると「お客さんが買えないから」、品切れは「悪くて」「怖くて」「許されないこと」なのですね。

また、「棚にたくさん並べたい」のは「少ないと買ってもらえないから」でした。

なぜなのか……。
「棚がスカスカ=買う気が失せる」と判断するのも、他でもない私たち消費者なのですね。


あれ……これって……。

小売業界、全然悪くありませんね。少なくとも上で書いたような邪な考えは横行していないようです。

……と、いうより、これじゃぁ悪いのはどっからどう見ても私たちではありませんか!


……「食品ロス」の100%とまでは行かなくても、おそらく80%近くは私たちに原因があるものと思われます。
(※あくまできつねの感想です。)

……と、いうことは、私たちの意識が変わらない限り、お店がどんなに頑張っても「食品ロス」を無くすことはできないのですね。


こ……これは……!
現代日本社会をむしばむ「行き過ぎた顧客至上主義」の害悪ではなかろうか……。

きつね、食品ロスの問題を初めて耳にしたときからなんとなくそうなんじゃないかとは思っていたのですが、ようするにそういうことのようです。

つまり、お店側は必要以上にお客さんの顔色をうかがい、「売り切らせてしまったら怒られるんじゃないか」「怒らせたらもううちには来てくれなくなるんじゃないか」などと神経をすり減らし、また消費者側もそれにあぐらをかいて「なんやねん売り切れかいな!もうおたくの商品買わへんぞ!」などという態度に出るわけなのですね。
(※あくまできつねの考えです。)

きっとお店とお客さんが「対等」な「友達」だった古き良き時代は終わり、有名な演歌歌手が言ったフレーズ「お客様は神様だ」が誤って解釈され、日本古来の「おもてなし」文化と「大いなる勘違い」が交わった結果、お客さんとお店とは対等な関係ではなくなり、またそれに伴って「友達」でもなくなってしまったのだろう。
お客さんの立場が上になり、市場のパワーバランスは崩壊し、そしてそこに昔から脈々と受け継がれてきていた負の遺産……「強い奴は何してもいいんじゃ文化」……いわゆるパワハラ文化」と、「強い奴には逆らっちゃダメ文化」いわゆる「長いものには巻かれろ文化」も加わり、お店はますますへりくだり、お客さんはますます威張り散らすようになり、このような「行き過ぎた顧客至上主義」が生まれたに違いない!
(※くどいようですが、あくまできつねの推理です……当たってるかもしれないけど。


……その結果作りすぎて捨ててしまうのであれば、もはや害悪でしかありませんね。


ただ、注意しなければならないのは、顧客至上主義そのものが悪いというわけではないということなのですね。

そもそも商売というのは「お客さんに喜んでもらって、その結果お金を得る」ことですから、「お客さんを大切にしよう」という顧客至上主義自体の考えは間違っていないのですね。

問題なのはそれが「行き過ぎている」ということなのですね。


……過ぎたるは猶及ばざるが如し。


「先進国」の名に恥じない行いをしよう!

さて、「恵方巻きロス」の記事を読んでいる時に出くわしたのですが、2015年9月の国連サミットで採択された2016年から2030年までの国際目標があるのですね。

SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)と呼ばれており、「貧困をなくそう」だとか「みんながきれいな水を飲めるようにしよう」など、全部で17個の目標が掲げられているのですね。

……その中に「つくる責任、つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する」というのがあります。

……つまり、「大量廃棄」「食品ロス」の問題なのですね。

世界的に見ても食品ロスは問題となっており、日本では恵方巻きに限らず1年で647万トンもの食べ物が捨てられているのですね(平成27年時点では。去年は……どうだろう)。


日本はいちおう先進国ですし、このように国際的に目標が定まっている以上、もはや「削減しない」というわけにもいかなさそうです。

というより、もはや途上国たちのお手本にならなければならないような立場の国ですから、ここで「削減しない」などという選択肢をとってしまっては世界に醜態をさらしてしまいますね。


既にお店側は上に書いたような対策以外にも、過剰な消費期限を見直すなどして「食品ロス」を減らすための努力をしているのですね。

ですがお店側……つまり、流通業界の努力だけでは限界があるのですね。

目標は「つくる責任、つかう責任」ですから、「つくる側(お店)」と「つかう側(消費者)」両方が協力し合って努力をしていかなければいけません。

……つまり、私たち消費者もできうる限りの努力をしなければならないと思うのですね。
……「お店がやってくれるんだからいいや」とはいきません。

それが、私たちの「消費者としての責任」だと考えるのですね。


具体的には「棚が少ないと買う気が失せる」だの「売り切れたらお店に文句を言う」だの、そういったことを無くしていくことから始めていけばよいのではないでしょうか。

これらの背景には我々の中に「棚は品物がたくさん並んでいて当然」「欲しいものはいつでも好きな時に買えるのが当然」という考え方があるからだと思われます。


ですがこのような考え、本当に必要でしょうか。

と、いうより、本当に正しいのでしょうか。


冷静に考えれば商品が少なくても欲しいものがあれば買うことができますし、お店で一度に扱える品物の数には限りがありますから、売り切れが出るのも別に当たり前のことです。

欲しいものが欲しい時に買えないのは確かに残念ですし、その気持ちはきつねもよ~くわかるのですが、そもそも売り切れたのは「他の人が買ったから」であり、「お店が仕入れをサボったから」ではありません。
単に「たまたまお店が予想していたよりも欲しがっている人の数が多かった」というだけのことなのですね。

「欲しがっている人」の正確な数を予想するなんて予知能力でもない限り不可能です。
不可能なことに対して責任は生じませんから、これはお店の責任ではないのですね。

つまり、誰が悪いわけでもありません。

なので、わざわざお店を怒る理由もないのですね。


みんながほんの少しだけ寛大になれば、お店は食べ物を捨てなくて済むようになりますし、環境に悪い影響を与えることもなくなるのですね。

寛大になるのには別にお金を払う必要もありませんし、持ち物を捨てる必要もありません。
ただほんの少し、相手のことを考えればいいのです。


……とても簡単なことですね。


そろそろ私たち国民ひとりひとりの手で、それが当たり前の真の先進国、日本を作り上げていきませんか。