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イスカンダルがすぐそこに!?天の川銀河と大マゼラン雲、20億年後に衝突だって

SFアニメでお馴染みの銀河

有名なSFアニメ作品「宇宙戦艦ヤマト」にも登場した「大マゼラン雲」という銀河があるのですね。

宇宙戦艦ヤマト」は2199年の近未来に、地球侵略をもくろむ異星人の攻撃により壊滅寸前になってしまった故郷を救うため、地球人たちが総力を挙げて建造した最後の宇宙戦艦「ヤマト」が、遥か遠い星「イスカンダル」にある「汚染された地球環境を元に戻すことができる装置」を取りにいくという物語なのですね。
イスカンダル」は敵方の異星人である「ガミラス」とは違って地球人に協力的で、恒星間航行ができる技術を教えてくれるだけでなく、ガミラスの攻撃により汚染されてしまった地球を元に戻す装置をあげるからイスカンダルまで取りに来るようにと言ってくれるのですね。


……どうせなら「環境を元に戻す装置」も「恒星間航行ができる技術」と一緒に地球に届けてくれよとツッコミたくなるのですが、そんなことをすればその場で事が解決してしまい、まったくドラマにならないので敢えてこのような設定になったものと思われます。


このイスカンダルがある場所が「大マゼラン雲」なのですね。
イスカンダル自体は地球から16万8000光年も離れているので、ヤマトが光の速さで飛べたとしても辿り着くまでには16万8000年も掛かってしまいます。

そんなに時間をかけていては地球が滅亡してしまうため、ヤマトはイスカンダルからもらった技術「ワープ」によって空間を飛び越え、近道をしながらイスカンダルを目指すのですね。


……さて、このイスカンダル
わざわざ苦労してワープをしながら行かなくても、あともう少し待てば自分から地球に近づいてくるようです。

今からおよそ20億年ほどのち、イスカンダル含む大マゼラン雲が地球を含む「天の川銀河」に衝突するということが、このたびイギリスの研究チームの観測によって明らかになったのですね。
チームはこの研究成果を某天文学会誌に発表したのだそうです。

天文学会誌の名前は残念ながらわからなかったのですが、大マゼラン雲が衝突するって……一体どういうことなのでしょうか。


天の川銀河と伴銀河

まず、前提として……。

私たちが暮らしている「天の川銀河」は、それ単体で存在しているわけではなく、周りに「伴銀河」と呼ばれる小さな銀河をいくつも従えているのですね。

伴銀河というのは「自分よりも大きな銀河の周りを公転している銀河」のことなのですね。
伴銀河を従えている大きな銀河は「親銀河」というのですね。

……なんだか難しい感じがしますが、要するに「惑星」と「衛星」の関係なのですね。

「惑星」の周りを回る小さな星のことを「衛星」と言いますが、同じように「親銀河」の周りを回る小さな銀河のことを「伴銀河」というのですね。

ちょうど木星土星がいくつもの衛星を従えているのと同じように、天の川銀河もいくつもの小さな「伴銀河」を従えているのですね。


そして冒頭で紹介した大マゼラン雲は、天の川銀河の周りを回る「伴銀河」のうちの1つなのですね。
地球から見える伴銀河の中では最も明るいのだそうです。

……名前からしてなんだかとてつもなく大きそうな「大マゼラン雲」なのですが、実際は天の川銀河よりも小さな銀河なのですね。

「大マゼラン雲」に対して「小マゼラン雲」という銀河も存在しますが、とりあえず今回の主役ではないので説明は省略します。


どうやら近づいてきているらしい大マゼラン雲

さて……今回のニュースはこの大マゼラン雲があと20億年もすると天の川銀河にぶつかってしまうという話でした。

大マゼラン雲までの距離は16万3000光年あるのだそうですが、これまでの観測ではずっと今と同じ距離のところを公転し続けているか、もしくは徐々に天の川銀河から遠ざかっていくかのいずれかだと言われていたのですね。

ですが新しく観測した結果、「大マゼラン雲」はこれまで考えられていたよりも遥かに質量が大きいということが分かったのですね。

つまり、「思っていたよりも重かった」ということなのですが……質量が大きいことによりエネルギーが失われて衝突するのだそうです。


……つまり、だんだん「失速」してきているのですね、たぶん。


銀河に限らず惑星と衛星……わかりやすい例では地球と月……が、お互いに一定の距離を保っていられるのは、お互いの重力によって引かれあう力と、公転することによって発生する遠心力とが釣り合っているからなのですね。

……つまり、まず月は常に地球の重力に引かれているのですね(より厳密に言うなら地球も月の重力によって引かれています。つまりお互いに引き合っているのですね)。
ですが同時に地球の周りを円軌道を描きながら回っているため、その円の外側に向かって遠心力が働いているのですね。(より厳密に言うなら地球と月の質量の中心点の周りを回っており、したがって地球も月もお互い同じようにその周りを回っているのですがややこしいので触れないでおきます。)

重力によって地球に引っ張られる力と、遠心力により反対側に引っ張られる力とが同じであるため、月は常に地球から一定の距離のところを回っていられるのですね。(より厳密に言うなら遠心力の方がわずかに強く、月は地球からほんの少しずつ遠ざかりつつあるのですが……ややこしくなるので触れないでおきます……。)

重力というものは質量に由来しますから、物体の重さが変わらない限り変化しないのですね。(より厳密に言うと物体からの距離によって変わるのですがややこしくなるので触れないでおきます……何度目だ。)
ですが遠心力というものは回っている物体の速さに比例して大きくなるため、物体の速さが変わると当然変化してしまうのですね。

なのでもしこの状況で月が「失速」し、公転が遅くなったり最悪止まったりすると、遠心力が弱くなるもしくは無くなり、地球の重力に引き寄せられてしまいます。


………つまり、落ちてくるのですね。


……月が落ちてきて世界が滅亡。

……なんだかまるで邪悪な仮面が月を呼び寄せて落とそうとしていたあのゲームのようです。
そうなればきっと「誓いの号令」によって導かれた目覚めし「4人の巨人」が月の落下予定地点に集合し、その腕(かいな)を以て月を支えている間に勇者が月本体へと乗り込み、邪悪な仮面を相手に鬼神の力を以て本土決戦を挑まねばならなくなるに違いない!


……なんにせよ、月と同じように、伴銀河も失速すると親銀河に向かって落ちていくのですね。

そしてどうやら大マゼラン雲も天の川銀河に向かって落ちてきており、計算によると20億年後には衝突してしまうということらしいのですね。


16万光年も離れた銀河がぶつかるなんて不思議な気もしますが、よくよく考えてみると16万光年とは「光の速さがあれば16万年で行ける距離」ですし、20億年というのは16万年の1万倍以上の年月ですから、逆に言うと光の1万分の1の遅さでも、それだけ長い時間待てばぶつかるということなのですね。


もちろん銀河というものは隙間だらけですから、銀河同士がぶつかっても、実際は単に「重なり合う」だけであって、「銀河を構成している星同士がぶつかる」ことはほとんどないのですね。

実際天の川銀河は今までいくつもの小さな銀河と衝突していますし、その名残が一部の「他の星たちとは逆の方向に動く星」となってまだ存在しているのですね。

しかし今回の大マゼラン雲は、今まで天の川銀河にぶつかったどの銀河よりも大きいのですね。
そのためもしぶつかると、今までの衝突では起こらなかった様々なことが起こるのではないか……などと言われているのですね。


目覚める中心部のアイツ

さて……、銀河というものは大抵はもれなく中心部分に「超大質量ブラックホール」と呼ばれる巨大なブラックホールがあるのですね。
天の川銀河も例外ではありません。

なんだか昨日の記事の内容とつながってしまいますが、天の川銀河の心臓部のブラックホールは「いて座A*(いてざ エースター)」というのですね。

ただ、このいて座A*、現在では割と大人しくしているのですね。

……つまり、最近では周りの物をあまり吸い込まず、ただそこにたたずんでいるだけのようです。

太古の昔、天の川銀河ができたばかりのころ、いて座A*の周りには大量のちりやガスなどがあったものと思われます。
ブラックホールというものはその重力圏内に入ったものは何でも飲み込んでしまいますから、いて座A*も当初はそれらのちりやガスを活発に吸い込み続けていたのですね。

このような状態の銀河のことを「活動銀河」というらしいですが、そうしているうちに飲み込むべきちりやガスが手の届くところに無くなってしまったのですね。
なので現在のいて座A*は遠い恒星たちから届くわずかな恒星風(太陽風と同じく恒星から出るプラズマ化したガス)を吸っているだけのようです。

ブラックホールは光すらも抜け出せないほど強い重力を持ちますから、直接目で見ることはできませんが、ものを吸い込むときに吸い込まれるものが摩擦で光を放つので、そこに存在していることがわかるのですね。
いて座A*の場合は長らく何も吸い込んでおらず、光も出さなかったため、その正体がブラックホールであるとわかったのはつい最近だったようなのですね。


このように長い長い眠りについたらしいいて座A*ですが、もし天の川銀河に大マゼラン雲が衝突すると、状況が少し変わってくるのですね。

天の川銀河と同じく大マゼラン雲の中心にも、超大質量ブラックホールがあるのですね。
そしてブラックホールの場合、近付くとお互いに凄まじい重力で引き合いますから、普通の星とは違って物理的に衝突する可能性があるようです。

2つのブラックホールが衝突すると、合体して両者の質量の合計よりもやや小さい質量を持つブラックホールが新たに誕生するのですね。
小さくなった分の質量はどうなるのかというと、重力波として外に放出されます。
また実際にものを飲み込むわけですから、この時に放射線などの他のエネルギーも大量に放出されるのですね。

地球から見ればいて座A*が「光って」見え、見事な「宇宙花火」となり、おまけにそれがかなり長い間続くようです。
また中心のブラックホールが合体してパワーアップし、さらに強力な吸引力を得るため、もしかすると今まで吸い込めなかった遠い星なども吸い込み始めるかもしれません。

太陽系は天の川銀河の外れにあるため、この時に放出されるエネルギーによる影響は特にないそうなのですが、もしかすると衝突そのものの影響で天の川銀河から外にはじき出されてしまう……可能性もあるのだとか、ないのだとか……。

……太陽系が天の川銀河の外に放り出されると……どうなるんだろう……。


だが結局最後は他人事に

色々と書きましたが……ようするに、「ぶつかってみるまでどうなるかわからない」のですね……。

ただ1つ言えるのは、ぶつかれば「イスカンダルが地球のすぐそばまで来てしまう」ということなのですね。

これではわざわざワープを駆使しながら1年かけて地球イスカンダル間を往復したヤマトの立つ瀬がありませんが、どの道両者が接近するのは20億年も先のことですし、2199年当時としては「早く行って帰って来なければならない!」という状況だったため、これはこれで問題が無いものと思われます。

早い話が2つの銀河がぶつかるのはずっと先の話なので、今の我々にとってはあまり気にしなくてもいい、ということなのですね、きっと……。

それに20億年だなんて、「生命の大爆発」が起こったカンブリア紀から現在までの時間の3倍以上もあります。
多細胞生物が誕生し、エディアカラ動物群のどこかの経路を経て現在の生き物たちになるまでの進化の年月があと3回も来てしまうのですね。

おそらくその頃には地球環境も激変しており、人類もまた別種の生物に進化している可能性があります。
また、逆にとうの昔に地球が滅びているという可能性もあるのですね。

もしその時にもまだ人類もしくは「人類より進化した集合意識を持つクリスタル状の生命体」が地球に住んでいるというのなら、今からでも子孫の身を案じておく必要がありそうですが……。