きつねとべっつりコーラのブログ。

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宇宙のダイソン?衝撃の吸引力を誇るブラックホール!3億光年かなたで超高速回転

超高速回転ブラックホール

なにやら宇宙の片隅でとてつもないものが発見されたようですね。

地球からおよそ3億光年離れた銀河にあるブラックホール「ASASSN-14li」が、ものすごい速さで回転ながら星を飲み込んでいるというのですね。
その速さは宇宙一速いものである「光」の速さの半分にもなるのだそうです。

アメリカのマサチューセッツ工科大学などのチームが観測し、今月10日、科学誌「サイエンス」にて発表したのですね。

……実はこの記事、今月10日の時点で朝日新聞さんの夕刊に出ていたのですね。
ですが詳しく調べようにもどうにも他の資料が見当たらず、また他に読書感想文だのなんだのを書きたかったこともあり、結局後回しになってしまったのですね。

しかし、今日改めて調べてみると他の資料も出てくるようになっていたので、この記事はきっと今日この日のために温存しておいて正解だったのですね。

……とりあえず……、何やらすごい発見なのですね、きっと。


ですが……ブラックホールって、そもそもどのようなものでしたっけ。

……おそらくこの新聞記事を本当の意味で理解するためには、この疑問に対する答えを見つけなければならないと思われます。

……きっとそうに違いない!

なので改めて調べてみたのですね。


そもそもブラックホール

広辞苑だの明鏡国語辞典だのWikipediaだの、色々な文献が共通して語るには、ブラックホールとは

「きわめて密度が高く、また重力が大きいため、光ですらも脱出不可能な天体」

……なのだそうです。

……天体……ですから要するに「星」なのですね。


……「穴」じゃないんですね。


また、アインシュタインさんの相対性理論によれば「光」というものも重力の影響を受ける……つまり、「落ちる」のですね。

なんだか不思議な感じがしますが、ブラックホールはあまりにも重力が強く、光すらも脱出できないため、肉眼ではその姿を直接見ることができないのですね。

実際に見た場合はそこだけぽっかりと黒い穴が開いているように見えるようです。


なるほどそれで「ブラックホール」か……。


重力は「加速度」で表せますから、その重力圏から脱出するためにはその加速度を上回るほどの加速を与えればよいことになります。


……つまり、「速ければ出られる」のですね。


光はこの宇宙に存在するものの中では最も速く進み、その速度は秒速およそ30万キロ……つまり、地球を1秒間に7週半してしまうほどなのですね。

「宇宙最速の光ですら脱出できない」ということは、すなわちそのまま「この宇宙でブラックホールから脱出できるものは存在しない」ということを意味します。


……こんなに強い重力を持つ星って一体……。


また、重力の強さはその発生源である星の質量(≒重さ)に比例し、また発生源からの距離に反比例するのですね。

全質量の中心点を「重心」といい、理論上ではその部分が最も重力が強くなるようです。
星は球形をしていますから、球の中心がこの重心になるのですね。

つまり、星が重ければ重いほど重力は強くなり、また星(の中心)から離れれば離れるほど重力の影響は小さくなるのですね。

地球でも重力は空高くへ行けば行くほど弱くなり、逆に地下深くに潜れば潜るほど強くなるのですね。

実際には地球は自転していますから、自転による遠心力の影響も多かれ少なかれ出てくるでしょうが、ややこしくなるのでとりあえず遠心力は置いておきましょう。

大事なのは星の奥へ奥へと行けばいくほど重力は大きくなっていく、ということなのですね。

また、こうして大きくなっていった重力は、ある地点を超えると光すらも脱出できないほどの大きさになるのですね。

この境目の地点を難しい言葉で「事象の地平面」もしくは「シュバルツシルト面」などと言うのですね。

地球の場合、これは星の中心から1センチほどのところなのですね。

つまり、地球の中心から半径1センチの丸いエリアは、光すらも脱出できないほど重力が強いのですね。


あれ……。
と、いうことは……、地球の中にも「ブラックホール」がある……?


……実際には全体がとてつもない力で圧縮され、この「事象の地平面」の内側に星そのものがすっぽり収まってしまったものを「ブラックホール」というのですね。

つまり、地球の内部には確かに「光が脱出できなくなるほど重力が強い領域」がありますが、地球の大部分はその外側に出ているため、地球は外から肉眼で観測できますしまたブラックホールでもないのですね。

それにその領域はあくまで地球の質量を元に計算した理論上のもので、実際は地球の奥へ奥へと掘り進んで行った場合、後ろへ残してきた部分がまた逆方向に引っ張る重力を持つことになりますから、地球の中心部分の重力はその「前半分」と「後ろ半分」とが打ち消し合って0になってしまうため、光が脱出できないほど強くなることはないのですね。

逆に言うと、地球全部を無理やり圧縮して直径2センチの玉に納めることができれば、それは立派なブラックホールになるのですね。
その場合でも地球の現在の半径と同じ……つまりおよそ6500キロ離れた場所では、「地球ブラックホール」の重力は現在の地表と同じになるのですね。


冒頭で書いた「きわめて密度が高く、また重力が大きい」というのはこういうことだったのですね。


さて……こうなるとまた1つ新たなる疑問がわいてきます。

どうしてそのような「高密度」「大重力」な星ができるのでしょう。


内部構造は……?

まず、ブラックホールというのは「死んだ恒星」なのですね。

恒星というのは太陽のように内部で燃料を燃やし、自ら光を放つ星のことですね。
太陽に同じく、主に水素を燃料とし、それが核融合を起こしてヘリウムに変わる時に出るエネルギーを使って光っているのですね。

燃料となる水素が無くなり、核融合が止まってしまうと、当然ですがその星はもう光り続けることができなくなってしまいます。

……つまり、「死んで」しまうのですね。

また恒星はこの核融合反応により自重を支えているため、核融合が止まった途端に自分の重さを支えきれなくなり、内側に向かってどんどん潰れていくのですね。

ちょうどバーナーの火の熱を使って膨らんでいる気球が、火が消えた途端にしぼみ始めるようなものでしょうか……。

地球から見ればホンの表面であるはずの深海の底ですら凄まじい水圧がかかるのですから、大きな星が自分の重さで潰れてしまうというのは理解できますね。

結果、星は圧縮されて密度が高くなっていくのですね。

どれくらい密度が高く、半径が小さくなるかはその星が元々どれくらいの重さだったかによって変わるようです。

ある程度軽い星の場合は少し縮んだ程度で止まるのですね(白色矮星)。

それよりも少し重い星の場合は星を構成している原子そのものが潰れてしまい、非常に密度が高く、重力も強い星になるようです(中性子性)。

そしてそれよりもさらに重い星の場合、密度がさらに高くなり、半径はさらに小さくなり、ついには「事象の地平面」を超えてしまうのですね。


こうして誕生した星が「ブラックホール」なのですね。


またこのブラックホール、どうやら2層構造になっているようです。

外から見た時に「黒い穴」のように見えるのはあくまでもブラックホール本体ではなく光が脱出できなくなる境界「事象の地平面」なのですね。

ブラックホールの本体はそのさらに内側にあり、本体と地平面の間には何もないようです。
このブラックホールの本体では重力が無限大となっており、この部分を「特異点」というのですね。


……中性子でできた星よりも密度が高くておまけに重力が無限大になっているって……。
一体ブラックホールを形作っている物質はどのような状態になっているのでしょうか……。

もはや中性子までバラバラになってクオークレベルの集合体になっているのではなかろうか……。


などと色々と気になってくるのですが、特異点が文字通り「点」の形をしているのは「回転していない」ブラックホールだけなのですね。

今回の記事に出てきた「光の半分の速さで回転しているブラックホール」のように自転するものの場合、特異点はワッカの形をしているのですね。


……一体どういう状況なんだろう……。


ブラックホールに毛が三本

……なんだかよくわからない星ですが、どうにもブラックホールが持ち得る物理的な要素は「質量」「回転」電荷」の3つしかないようなのですね。
「長さ」や「大きさ」、「時間」や「温度」などという概念はどうやら存在しないようです。


「質量」があるのに「大きさ」が無い……。


この時点で一般的に言われている物質とは根本的に違うのですね。

もはや気軽に「星」などと呼べるようなシロモノではないのかも……。


ブラックホールはあまりにも重力が強いため、周囲では時間の流れ方が変わってしまい、色々とおかしなことが起こるのですね。
どうやら中の方では時間が殆ど止まってしまっているようです。

このブログで最初の方に上げた「スカイツリーで相対論」の記事でも書きましたが、「時間」というものは「重力」が大きい場所ほどゆっくり進むのですね。

「事象の地平面」の中では時間が殆ど止まってしまっているため、逆にそこから外の景色を見ればほとんど永遠に近い時間の流れを見ることができるのですね。
つまり、「宇宙の終わり」が見えるのですね。

………ブラックホールに落ちて生きていられるのかは不明ですが。


きっと冥道残月破に飛び込むようなものなのだろう。


近年の研究によりブラックホールの全貌が少しずつ明らかになってきましたが、それでもこれは非常に不可解な天体なのですね……。


どうやって観測するんだ

……さて、ブラックホールがトンデモな天体だということがわかったところで、記事の内容に話を戻しましょう。

光すらも飲み込んでしまい、肉眼(や望遠鏡)で直接見ることができないブラックホールですが、今回の発表では「光速の半分の速さ」で回転していることがわかったのですね。

……どうやって!?

……実はブラックホール、直接見ることはできませんが間接的に観測することはできるのですね。

今回はブラックホールに落ちる星がバラバラに砕ける時に出す光を観測したのだそうです。

星のような大きなものがブラックホールに引き寄せられた場合、当然そのままの形を保っていられるはずもなく、バラバラに砕けてしまうのですね。
そして星が砕ける時には強い光が出るのですね。

その光が131秒ごとに点滅し、また450日以上も続いたのだそうです。

ブラックホールの質量は太陽の100万倍程度だとわかっていますから、この点滅のパターンや質量などの情報を元に回転速度が推定できたのですね。

……その結果、「少なくとも光速の半分」という結果が得られたのですね。どうやって求めたのかは知りませんが。

研究チームは「もっと速い回転速度のブラックホールもあるかもしれない。今後も観測を続けていきたい」と言っているそうです。


実は他にもある「超高速回転ブラックホール

……この記事を最初に書こうと思い、「高速回転するブラックホール」について調べた時、確かに関係のない他の「高速回転するブラックホール」に関する記事がいくつも出てきたのですね。

それがこの3日間で状況が変わり、同じキーワードで検索してももはやこの「ASASSN-14li」ばかりが出てくるようになってしまっています……。

この辺ネットはなんだかドライだなと思うのですが、とりあえず「高速回転するブラックホール」は「ASASSN-14li」だけではないのですね。
中には「高速の80%」というような途方もない速さで回っているものもあったと思うのですが……出てこない……。

……「長さ」も「時間」もない星なのに「回る」って……なんだかヘンな感じがしますが、これはこれでブラックホールというものの面白いところなのですね、きっと。
きつねにはちんぷんかんぷんですが。

ともあれ、現在の時点で十数個の「ブラックホールではないかと言われる天体」が見つかっており、また理論上では全ての「大きな恒星」はブラックホールになり得るのですね。
また、全ての銀河の中心には「超巨大ブラックホール」があると言われており、銀河そのものは1000億個はあるものと考えられています。

……つまり、こんなトンデモな星が宇宙には果てしのない数存在しているのですね……。

こんなもの、もし地球や太陽系の近くにあったら一大事ですが、今のところ太陽系にブラックホールがぶつかる心配はありませんし、地球が飲み込まれることもないようなので、ひとまずは安心していいと思います。