きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

薬でよみがえる?忘れかけていた記憶がアレもコレも復活!認知症治療にもつながる?

記憶力を上げる薬!?

……きのう、なにやらすごいニュースを目にしたのですね。

北海道大や東京大の研究チームがとある研究結果を発表したそうなのですが、それによるとどうやらある薬を使うことによって、忘れかけていた記憶がよみがえるというのですね。


ま……まさか……!
ついに「記憶力をアップさせる薬」なるものが発明されてしまったのだろうか……。

脳生理科学センターの蜂須賀大吾センター部長があれから4年近くの時を経てついに副作用の無い「アルファ・リポキサンチン・グルコシド」……通称「ALG」を開発してしまったに違いない!

大変だ……これはまさしくチート級のアイテムです!
同じ薬でも、もうそこらの目薬だの風邪薬だのビタミン剤だのという「ごく普通の薬」達とは格が違う存在なのですね。

きっとこの薬は、これから周囲の大人たちの圧力の元で昭和時代に既に滅び去ったと見せかけて平成も間もなく終わりを迎える今もなお日本社会を根本から支配し続ける「学歴社会の亡霊」に毎回毎回おびえ続ける受験生たちが、たった一度きりのチャンスに人生をかけなければならない「失敗したらやり直せない古き悪き時代の日本社会の負の遺産であり悪習」であるところの「お受験戦争」に挑んで生き残るための最後の希望であり必須のアイテムとなるに違いない!

これで地獄に苦しむ受験生たちにかすかですが希望の光が見えてきたのですね!

これでもう、お受験お化けも人工知能も怖くありません!

あ……ですが喜んでばかりもいられません。
これはこれでまた新たなる問題を生み出してしまいそうです。

この薬の登場はおそらくとうの昔に日本の市民権を得てしまい、既に日本文化の一端を担う存在となった「親の所得による教育格差」にさらに拍車をかけてしまう可能性があるのですね。

つまり、「薬を買えるお金持ちの子」と、「薬を買えない貧しい子」との間にさらなる格差が生じてしまいます。
もうただでさえ両者の間の溝は修復不可能なほど深くなり、既に「お金持ち」は「貧しい人」の存在にすら気づかなくなって未だに「日本は国民一億総中流社会でみんながハッピー♪」などと寝ぼけたことをぬかしておるというのに!!

あまつさえそこで誰か勇気のある人が「アンタの言う『一億総中流社会』とやらは『幻想』や。ウチは貧乏やでじっさい。ウチ以外にもぎょうさん貧乏はおるで」などとこの国の真実を語ろうものなら、途端に「そんなはずはない!」「わがアジアのスーパー先進国ニッポンに今更そんな不平等があるはずがない!」「それはフェイクニュースだ!!」などという現実を見ようともしない視野の狭い号令と共に始まる「貧困叩き」……。

こ……これは……!!!

新たなる社会問題の到来です!!!

日本政府は早急に対策法の手配を!!!


……などと勝手に妄想していたのですが、実はそういうわけでもないようなのですね。
なんとまぁ……。


ヒスタミンでよみがえれ!在りし日の記憶よ!

研究チームの発表によると、どうやら「ヒスタミン」を増やす薬を使うことで記憶を呼び覚ますことができるということが明らかになったそうなのですね。

研究の成果は既にアメリカの科学誌「バイオロジカル・サイカイアトリー」の電子版に8日付けで発表されたのですね。


……ヒスタミンって、アレルギーを引き起こす、あのヒスタミンでしょうか……。

私も毎回毎回春になると目や鼻がおかしくなるのですね。
きっと目や鼻の奥でヒスタミンが暴れているに違いない!

でも、ヒスタミンを増やす薬で記憶を思い出すということは、つまり体の中のヒスタミンが増えれば、記憶が呼び覚まされる……?

どういうことなのでしょう。
続きがありました。


どうやらヒスタミンというのはアレルギー物質であると同時に、神経細胞ニューロン)がお互いに情報を伝える時に使ういわゆる「神経伝達物質」でもあるのですね。

脳を含めて神経というのは巨大な電気のネットワークですが、信号が電気として流れることができるのは1つのニューロンの上だけで、ニューロンから別のニューロンへ信号を伝える時には電気の信号を「化学物質の信号」に変えて送らなければならないのですね。
送られた先のニューロンでは受信した「化学物質の信号」を再び電気の信号に変えて次へ伝えます。

このように電気→物質→電気と交互に姿を変えながら、神経の上を信号が伝わっていくのですね。

まるで「会社の中では口頭で指示を伝えられるが取引先の会社には自転車に乗ったメッセンジャーを介して」というちょっと昔の下町の企業の姿を思い出してしまいますが、この時にニューロンうしの信号伝達に用いられる化学物質が「神経伝達物質」なのですね。


つまり、薬でこの「神経伝達物質」であるところの「ヒスタミン」の量を増やしてあげれば、脳内の神経細胞全体が活性化して記憶が呼びさまされるのですね!


……「記憶」以外の機能も活性化したりはしないのだろうか……?
神経細胞全体が活性化する」という記述を見る限りでは、「計算能力」だの「知覚」だの「想像力」だのも活性化しそうな気がするのですが……。

……まぁいいか……。


マウスとヒトでの実験で効果が明らかに

この研究……実際に薬を使って実験したのですね。
マウスとヒト、それぞれに薬を飲ませ、記憶の「思い出し具合」をテストしたようです。

マウスでは新旧のおもちゃをケージに入れたり差し替えたりしてどれを選ぶか観察したのですね。

ねずみさんのおもちゃ……なんだかほほえましい感じがしますね。

マウスは新しい方を好んだようなのですが、3日以上経つと古いものと新しいものとの違いが区別できなくなるのですね。
そこで薬を飲ませると、また違いを思い出して区別するようになるのだそうです。

ヒトの場合、1週間前に見せた写真を当てる実験を行ったのですね。
薬を飲んだ人の方が飲まなかった人よりも正解率が高かったのだそうです。


……ですが……あれ……?


実験に使われた薬は市販のものなのですね……。

特に新たに特別に今回のために開発した薬ではないようです。

また、薬は「記憶力をアップさせる」のではなく、どうやら「思い出す力をアップさせる」ようです。

つまり、今回の研究結果は、既存の「ヒスタミンを増やす薬」の副作用として「記憶を思い出す力がアップする」ことがわかった、ということだったのですね。

「記憶力を上げる薬」ではなく「忘れたことを思い出す薬」であったか……。

……つまり、新型のALGが発明されたわけではなかったのですね。
おまけに強化される力は「読み出し限定」です。

……なんだ……。


などと落胆してはいけません!
これは十分にすごい成果です!

この研究結果が記憶のメカニズムの解明や、認知症の治療薬の開発に役立つのではないか……と言われているのですね。

またそもそも記憶というものは見聞きしたものすべてに対して行われており、「思い出せない」のは「覚えていない」からではなく単に「記憶が出てこない」だけだという説もあります。
……つまり、もしそうだとすれば、脳はもう十分に強力な「書き込み」機能を持っていると言えます。あとは「読み出し」の力を強化できれば何でも思い出せるのですね。

つまり、べつにいまさら「書き込み」を強化する必要はないのですね、きっと。

記憶のメカニズムについてはまだ解明されていないことが多く、実際に脳が全ての記憶を「書き込んでいる」のかはよくわかっていないようなのですが……それにしてもよく気付きましたね、研究チーム。

以前からヒスタミンを抑える薬が記憶の低下を招くことがある、ということは既に知られていたようです。

つまり、研究チームはその逆の可能性を考えて「ヒスタミンを増やせば記憶を思い出す力が上がるのではないか」と気付いたのですね。


まさに逆転の発想だ……。


この薬は近所の薬局で買えるのか

ですがどうやらいいことばかりでもなさそうです。

チームによると、ヒスタミンを増やすことにより神経細胞が活性化し、記憶の断片をすくい取る感度が上がる一方で、それに伴う「ノイズ」の影響で、鮮明に覚えていた記憶は逆に思い出しにくくなる可能性があるらしいのですね。

……つまり、鮮明に覚えているものは思い出しにくくなり、忘れていたものはそこそこ思い出す……という記憶の思い出し具合の「平均化」が起こるようです。


……クシャミが出たりはしないのだろうか……。


なんにせよこれは薬を使うタイミングが重要なのですね……「鮮明な記憶を鮮明なまま思い出したい時」には使うべきではありませんね。

おそらく薬の効き目が切れればこれらの効果も元に戻るものと思われます。


詳しいことはまだ研究段階のようですが……大事なのは「薬が市販薬である」ということです。

……つまり、ごく普通の「ヒスタミンを増やす薬」を使えば、明日からでも記憶を思い出すことができるのですね……。


こ……これは……!!

やはり受験生に朗報です!
試験当日に「ヒスタミンを増やす薬」を飲めば、今まで苦労して勉強した内容がスラスラ出てくるのですね!保証はしませんが。

……私もチェスの定跡や手順をたくさん覚えたりするのでこういうのが使えると助かるのですね。


きっと北海道と東京大の研究チームは今まで他の目的で使っていた「ヒスタミンを増やす薬」に新たなる利用目的を与えたに違いない。

この薬……そこの薬局で売っているのだろうか……。