きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

お正月のど真ん中、てんとうむしを発見?彼らの冬眠サイクルの謎

こんな真冬にテントウムシかよ

昨日に引き続き昆虫の話になってしまいますが……。
テントウムシについて書こうと思うのですね。

宇宙だの昆虫だのボードゲームだの、当ブログで扱っているジャンルはどうにも一度出てくると何日か似たような記事が連続する傾向があるようです。


それはともかくきつね、去る1月3日に近所の神社まで初詣に行ったのですね。

……1月1日じゃないのかよとツッコミが来そうですが、当方1日・2日とも諸用で忙しくしておりお参りに行くことができなかったのです……。

お参りが遅くなったことは置いておくことにして、その神社までの道すがらでたまたま面白いものを見つけたのですね。

道沿いにあるとある施設の金網に、なにやら小さな木片がくっついています。
金網の近くに生えている木が伸ばした枝の一部なのか、それとも誰かが意図的に置いていったものなのか……定かではないのですが、なんにせよ木の枝の断片らしきものが金網に割と複雑に絡まれてついています。

一体何だろうと思って近づいてみると、なんとその木片にテントウムシが1匹止まっていたのですね。

 

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木片だけでも驚きなのに、これは驚きです。
まるで大海原を漂流している船の甲板の破片の上に遭難者を見つけたような驚きでした……こんな真冬にテントウムシだなんて!

こ……これは……いるはずのない生き物がいるはずのない場所にいる所謂「テレポーティングアニマル」という奴ではなかろうか……なんか違う気がするけど。

初詣に行ったのは朝だったのですが、そのテントウムシはあとで確認したところ夕方までずっとそこにいたようです。
虫というものは、一体何が楽しいのか、ずっと一日中同じ場所でじっとしていることがありますが、このテントウムシも例外ではなかったのですね。

一体何をしていたのだろうか……。


疑問を残したまま次の日です。
この日もまたそこを通りがかる機会があったのですね。

気になったので覗いてみると、なんとまだそこにいるのですね。

体勢が変わっていましたが間違いなくあのテントウムシです。背中の模様がおんなじです。


……もしかしたらもう何日か前から……去年の暮あたりから、このテントウムシはずっとここにいたのかもしれない……?

一体何をしているのだろう……もしかしてこのまま春が来るまでここに居座り続けるつもりなのか知らん。


……などと思っていたのですが、またその後の日に行ってみるといなくなっていたのですね……。
そして後には彼(彼女?)が乗っていた木片と、大いなる謎だけが残されました。


……一体どうしたのだろう……こんな冬にテントウムシなんて。

今の季節彼らは冬眠しているはずではないのだろうか……。


そういえばテントウムシ、身近な昆虫のようでいて実はあまりよく知らないのですね……。
せいぜい「肉食性でアブラムシを食べてくれる益虫」だとか、「一部の種類は草食性で農作物を食べてしまうので、害虫になったりもする」だとか、襲われると死んだふりをしてヘンなニオイのする液体を出す……だとか、幼虫は宝石のような成虫と違ってガビガビしたごつい見た目で、成虫に同じく黄色い液体を出す……だとか、黄色い液体は天敵である鳥にとってはイヤな臭いだが、われわれ獣にとってはそんなでもない……むしろ少々苦みを帯びた花の香りのようないい感じの匂い?……だとか、それくらいしか知りません。

……もしかしたらこの行動の裏には何かとんでもない秘密があるのではなかろうか……。

これを機にテントウムシについて調べることにより、きっと新たな知見が得られるかもしれません。
あのテントウムシはそのきっかけを私に与えてくれたのだろう、そうに違いない!


……と、いうわけで……。
テントウムシについて調べてみることにしました。


テントウムシは、「ナミテントウ

まず、種類の特定です。

一口に「テントウムシ」と言ってもいくつもの種類があり、また種類ごとに越冬のやり方や寿命などの生態はまちまちでしょうから、より正確に調べるためにまずは種類を特定することにしたのですね。

手がかりは上に挙げたもの含めてきつねが撮影した4枚の写真のみ。

……初詣の道すがら遭遇した虫をのんきに撮影してたのかよとツッコミが来そうですが、気になるものを見つけたら撮影したりして記録を残すのはきつねの習性……仕方がありません。


なんにせよこの子の特徴はなんといってもお正月の風物詩「黒豆」を思わせる漆を塗ったようなつやつや真っ黒ボディと、背中の左右にそれぞれ1つずつ、計2つあるオレンジ色の三日月模様です。

三日月……。

ちょっと……月と関係がある私の友達を連想してしまうのですが、その話は置いておいて……。


これはおそらくナミテントウだと思われます。


ナミテントウというのはその名の通り「普通のテントウムシ」で、(私にとって?)最もなじみ深いのは漆黒ボディに赤色の丸い星が2つついているものです。

……テントウムシといえば「ナナホシテントウ」の方が有名だ……などという意見はこの際置いておきます。

……このナミテントウ……厄介なことに同じ種類でも漆の上の模様のパターンがいくつもあり、それどころか漆黒ボディですらない個体も数多く存在するのですね。
そのため見た目が他の種類のテントウムシそっくりになることもあり、それらを判別していくのは容易ではありません。

……ですが、今回の場合は割と直感的にナミテントウだとわかりました。だって標準型(?)の「漆黒ボディに赤星2つ」を少し改造しただけなんですもの。

ナミテントウだと目星がついたら、後はネットに上がっている「ナミテントウ模様図鑑」と照らし合わせ、背中のオレンジ星が三日月模様になっている個体が本当に存在するかを確認するだけです。


……案の定、ありました。
やはりあの子はナミテントウだったのですね。誰が何と言おうとナミテントウに決定です。


……さて、ようやっと準備が整いました……ナミテントウ

種類がわかったら後はこの種類について調べればいいのですね。


ナミテントウの越冬について

さて……まずは調査が迷走しないように要点をまとめましょう。
今回私が知りたいのは……

1.ナミテントウは越冬するか
2.越冬するとして、冬の間に外に現れることがあるのか
3.現れるとしたら、それはどういう時なのか

なのですね、ざっくりいうと。

まず、1についてですが、テントウムシは寿命によって越冬するものとしないものとがいるのですね。

テントウムシに限らず昆虫はみんなそうですが、寿命が比較的長く、数年生きるものは、当然ですがその一生において何度か冬を迎えるのですね。
ですが昆虫は気温が低くなると活動ができませんから、フユシャクなどの冬に活動する一部の物好きな種類を除けば、基本的に冬の間は越冬(冬眠)するのですね。

寿命が1年未満のものは話が早くて、越冬する必要はありません。単に冬が来る前に死に絶えればいいだけの話です。
(その場合は卵が冬を越しますから、越冬しないと言うよりは厳密には卵で越冬する、と言う方がいいのかも……。)


……さて、問題の「ナミテントウ」はどちらなのでしょうか。


まず寿命なのですが、調べてみるとどうやらナミテントウは数年生きるようです。
これは昆虫としては割と長寿な方ですね……。

そのため越冬が必要になってくるのですね。
実際冬になるとナミテントウは集団で越冬するのですね。

とりあえず、1の答えは出ました。ナミテントウは越冬します。


次は2です。
越冬中のナミテントウは、途中で目覚めて外に出てくることがあるのでしょうか。

……まず、ナミテントウは雨風をしのぎやすい木の皮の中や家屋の壁の中などに集団で潜り込んで越冬するのですね。
冬に家の壁のスキマや木の中を覗くと色々な模様のテントウムシたちが仲良くたくさんおしくらまんじゅうをしている様子が見られるのだとか……見られないとか……。

集団で越冬することにより、外気にさらされにくくなる、暖かくなったら誰かが起こしてくれる……などのメリットがあるようです。なんと……。

一体いつから越冬を始めるのかについては場所によっても違うらしいのですが、とりあえず東京都においてはどうやら11月上旬、平均気温が15度になったあたりから始めるみたいですね。

また……おお!?
さらに調べるうちに興味深い記述を目にしました。

こちらのサイトさん

http://xn--ols97e46f0m4a7qr.xyz/2017/05/20/post-3189/

によると、テントウムシは越冬中必ずしもずっと眠っているわけではなく、「日中の温かい時間などは日向ぼっこをして体温を上げて活動をすることもある」のだそうです!

おお………!!

そうだったのか!

……そう言えば、私がナミテントウを目撃したのはお正月の晴れた日でした。
先日の「しぶんぎ座流星群」の記事で、「お正月は普通は晴れるので流星群を見られる」と自分で書いていたのですが、見事にその通りになったのですね。

気温もそこそこ高かったような……?
おまけにあの木もあのテントウムシも、両方とも太陽の方を向いていました。

なるほど、体を温めていたのですね!
黒いボディですから冬の弱い日差しの中でも体を温めやすいのでしょう。

翌日に来た時にもまた同じ場所にいましたが、あれはきっと「ずっとそこにいた」のではなくて、「体を温めるためにまたそこに戻ってきた」後だったのでしょう……多分。

……夜の間にもいたりして……?

そういえばあのテントウムシがいなくなっていたのは曇り空で少し寒い日だったと思います。
おそらく寒くなったから越冬場所に帰ったのでしょう。多分あの子はあの近くで冬眠しているのですね……集団で。

最初はあの木片が隠れ家なのかとも思ったのですが、どう見てもテントウムシが隠れられるような隙間はありませんでしたし、それに彼らは集団で越冬するわけですからもしあの子1匹だけ隠れられたとしてもあまり意味がないかと……。
ひとりで越冬するテントウムシなんかもいるのか知らん。いるとすればそれはきっと私のような非リア獣なのですね。

なんにせよ、これで2と3の謎がいっぺんに解けてしまいましたね。


もしかしたらまた会えるかも……?

さて……まとめると、「ナミテントウは越冬をするが、越冬中に気温が上がると日向ぼっこをしに出てくることがある」、という結論に達したわけなのですね。
これであのテントウムシの行動も理解できました。

ですがまだ謎は残るのですね……一体あの子は何処で越冬しているのだろうか……。

あの近所にテントウムシが集団で越冬できるような場所なんてあったかな……。
強いて言うなら奥の方にあの枝の元と思われる木があり、おりよく皮が隙間だらけでテントウムシ十数匹程度なら入れそうな感じなのですが、もしかしたらあの中なのだろうか……。

とりあえず……あの道はいつも通る道なので、これからも機会を見て行方を追ってみようと思います。
もしかしたらまた会うこともあるかもしれない……?

あんな特徴的な三日月模様、そう簡単に見逃すはずはありません。……多分……。


また、ナミテントウについて調べるうちにナナホシテントウについてもわかったことがあるのですね。

ナナホシテントウの寿命は数か月程度なのだそうですが、秋に生まれた個体は成虫のまま越冬して春を迎えるのですね。

……なんと!冬が来る前に死に絶えないのですね!
先ほど「寿命が1年未満の種類は越冬する必要はない」と書きましたが、間違っていましたね。正確には「冬の前に生まれた場合は寿命が1年未満でも越冬しなければならない」なのですね。

また越冬する際にはナミテントウのように集団で固まって風が吹き込まない頑丈な場所でするのではなく、草の根元などの比較的「わかりやすい」場所でするのですね……。


なんにせよテントウムシ……。
ナミにせよナナホシにせよ、身近なようでいてまだまだ奥が深い昆虫のようです。

そのうちNHKさんの「ダーウィンが来た」あたりでやらないかな……。