きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

地の底で発見?こんなところに微生物!海底の2500メートル下に「生命体の森」!

生命体の森だって?

例の如くネタ探しのためにニュースサイトを漁っていたら何やら興味深いニュースが飛び込んでまいりました。

なんと「海底地下から生命体の森が発見された」というのですね。

も……森……?

植物なのかな。

よくわかりませんが、12月12日付でAFP通信さんからその旨が公表されたのですね。

どうやらアメリカ、ワシントンで今月10日~14日にかけて行われたAGUの会議で発表された内容なのだそうです。

10~14日にかけてって、まだ会議自体は進行中じゃないかとつっこみたくなるのですが、とりあえずおそらく10日くらいの時点で発表されたのでしょう。


AGUというのはアメリカ地球物理学連合(American Geophysical Union)の略で、地球物理学分野での世界最大の学会なのですね。

その規模はなんと135か国の国から5万人もの科学者たちが加盟している程なのだそうで、世界中の研究者や学生に向けて開放されているのですね。

さっすがアメリカ、オープンです!

1919年に設立し、1972年以降にNPO法人化しているようです。

そして毎年12月中旬に秋の大会がサンフランシスコで5日間の日程で開かれるのだそうで、世界各国から2万人以上が参加するのですね。


……あれ、ワシントンじゃない……?


公式サイトによると今回の「生命体の森」もこの「秋の大会」で発表されたとのことなのですが、会場が違うような……。

……臨時で変えたのかな……。

それとも最近はワシントンでやることにしたのかな……。


……この際どこでもいいですが。

………話を続けます。


AGUの発表によると、海底をおよそ2500メートルまで掘り下げた地下にて、「数十万~数百万年にわたり存在してきた可能性のある微生物が含まれる広大な『生命体の森』が発見された」のだそうです。

……つまり、「海底下2500メートルの地底にたくさん微生物が住んでいた」のですね。
そしてその微生物たちは「長い長い間そこにいたらしい」のですね。


……植物関係ないじゃん。


などとつっこみを入れている場合ではありません!
これは確かにすごいことです!

そんなに深い地底なら、温度や気圧が極端に高い過酷な環境であるはずです。
そんな環境下であるにも関わらず生命体が生息しているということ自体が今回の発見のキモの部分でありすごいところなのですね!

つまり、そんなところに生物なんていないだろうと誰しもが思っていたところに生息が確認されたため、大きな発見となったようです。


世界ナゼそこに?微生物!


また、これらの生物は今まで知られていなかったもので、動きは遅く、岩から放出されるエネルギーのみを摂取し生きているまるでゾンビのような状態……なのだそうです。


……未知の生物……?
ゾンビ……?


具体的に言ってどういう状況なのかイマイチわかりませんが、とりあえず新種の生き物からなるまったく新しい生態系であるということは間違いなさそうです。
もしかすると「新種」ではなく「新ドメイン」……つまり、「今まで知られている生物の系統の中で新しく見つかった種類」ではなく、「生物の系統そのものが新しく見つかった生物」だったりして……?

そ……それはもはや生物界に大きな影響を与えるものすごい発見です。

実のところはどうなのでしょう?
淡い期待を抱きながら読み進めましょう。


科学者チームの10年越しの研究成果

ええと……これは国際共同研究機関「深部炭素観測(DCO、Deep Carbon Observatory)」なる組織が過去10年にも及ぶ研究の最新結果を発表したもの……なのだそうです。

DCOは2009年に地球内部の秘密を探るために専門家数百人が集まって結成されたチームなのですね。

DCOいわく、地球上の生物のうち「バクテリア」や「アーキア」のおよそ70%が地下に生息している……のだそうです。


バクテリア」というのは言うまでもなく「細菌」のことですね。

アーキア」は「古細菌」と呼ばれる微生物で、バクテリアに同じく単細胞の生き物ですがバクテリアとは違うグループに属しています。

バクテリアアーキアともに原核生物……つまり、細胞内に「核」を持たない生き物なのですね。

これら地下で暮らしている生き物たちを「深部地下生物(ディープライフ)」と呼び、その量は炭素重量換算で150億~230億トンに相当するのだそうです。


炭素重量換算……?

温暖化でCO2を気にするときに「炭素換算」なるもので排出量を把握しようとしたりしますが、それとはちがうものなのだろうか……。

……とりあえず、あらゆる生き物の体は「炭素」を基本材料としてできていますから、全ての生物には「炭素」が含まれていることになります。
これはおそらく生物の体に含まれている炭素の重さだけを考え、他の物質の重さは無視した場合の重量……ということなのでしょう、たぶん……。

つまり実際の生き物の重さ……炭素プラス水分その他諸々の物質……はさらに重くなるものと思われます。


地上の微生物の炭素重量換算での重さがわからないので150億~230億トンと言われてもイマイチ多いんだか少ないんだかわかりませんが、きっとすごい数字なのでしょう。


とりあえず、発見された単細胞生物の一つは「Geogemma barossii(別名 Strain 121)」と呼ばれる超好熱菌ではないかと言われているのですね。

これは日本語では「ゲオーゲンマ・バロッシイ 121株」という微生物です。


……株……。


乳酸菌か!

いや両方とも細菌だし最近の細菌はこういう名前になるというのが最近の細菌学でのトレンドなのか……。


などと勝手に納得しようと思ったら細菌ではなく古細菌でした。

まぁ、似たようなものか……。

「ゲオーゲンマ・バロッシイ 121株」は2003年から2008年までの間「生物の生育温度の最高記録」を保持していたアーキアなのですね。
海底の熱水噴出孔の近くで発見された生き物で、121度の温度下においても活動・増殖が可能なのだそうです。

……熱湯の中でも生きていけるなんて……。
ゆでダコ……ならぬ「ゆで菌」にならないのか知らん。

あれっ、でも「2008年まで」って……。

……と、いうことは……これよりもさらに凄い菌が発見されたのですね……2008年に!?

熱湯の中で生きていける生物を上回る生物って一体……と思って調べてみたら「メタノピュルス・カンドレリ」なるアーキアが現在ではこの記録保持者なのだそうですね。

なんと彼は122度の熱湯の中でも増殖ができるのだそうで、「ゲオーゲンマ・バロッシイ 121株」の121度を微妙に上回っています。その差はなんと1度!


……話が脱線してきました。きつねの悪い癖です。


このままでは「世界びっくり人間コンテスト」ならぬ「世界びっくり環境生育微生物コンテスト」が始まってしまいそうなので、話を元に戻します。


オレゴン州立大学で宇宙生物学と海洋学を教えるリック・コルウェルさんによると、

「地底の奥深くには地表と同等か、それ以上の遺伝的多様性を持つ生態系が存在しているが、それらの生物たちについてはまだよくわかっていない」

のだそうです。

うぅむ……地下の微生物の方が地上の生物……もしかして微生物以外も含む?……よりも種類が多いのですね。
もしかしたら地球の本当の主役は哺乳類でも昆虫でもなく地下の微生物たちなのかも……。


そう言えば細菌、古細菌って何?

……ですが、今回発表された微生物たちといえどやはり分類学的には細菌や古細菌なのですね。

確かに未知の生物ではありましたが、全く未知の生物ではなかったのですね。


……なんだ……。


……などと勝手に落胆してはいけませんね。

そもそもさっきから「細菌」だの「古細菌」だのと言っていますが、そもそも何なんだよそれって話です。

なので一応説明をしますね。

まず、地球上の全ての生物は

バクテリア(細菌)
アーキア古細菌
ユーカリオタ(真核生物)

の3つのうちのいずれかに属しています。

生物を進化の系統ごとに分類した体系いわゆる「分類学」の「分類階級」は、大きい方から順に

ドメイン→界(かい)→門(もん)→綱(こう)→目(もく)→科(か)→属(ぞく)→種(しゅ)

という8段階のグループで構成されています。

……これだけ言われてもいささかわかりづらいと思うので、例を出すとそれぞれ以下のような感じです。


ドメインバクテリアアーキアユーカリオタ)
界 (ユーカリオタなら動物、植物、菌類など)
門 (動物なら節足動物、脊索動物(≒脊椎動物)など)
綱 (脊椎動物なら哺乳綱、爬虫綱、鳥綱など)
目 (哺乳綱ならネコ目、ネズミ目、ウサギ目など)
科 (ネコ目ならイヌ科、ネコ科など)
属 (イヌ科ならイヌ属、キツネ属、タヌキ属など)
種 (キツネ属ならアカギツネスイフトギツネなど)


つまり、アカギツネ(Vulpes vulpes)は

ユーカリオタドメイン-動物界-脊索動物門-哺乳綱-ネコ目-イヌ科-キツネ属-アカギツネ

で、スイフトギツネ(Vulpes velox)は

ユーカリオタ~キツネ属

までは同じで種のみが異なるのですね。

私にとって身近なキツネを例に挙げて大変恐縮なのですが……これでわかりましたね!


そしてバクテリアだのアーキアだのというこの3つの区分は「ドメイン」なのですね!

つまりドメインは全部で3つ……バクテリアドメインアーキアドメインユーカリオタドメインの3つ……があることになります。

そしてわれわれ多細胞生物は「ユーカリオタ(真核生物)ドメイン」に属するのですね。

ユーカリオタが「細胞内に『核』を持つ生き物の総称」であるということは先ほど書きました。

「核」とはすなわちDNAを含む染色体などの遺伝情報を保管してある「細胞小器官」です。

「細胞小器官」というのは細胞内でそれぞれの機能と役割ごとに独立した部品となっているもので……早い話が、「細胞の内臓」みたいなものですね。

そして核はその中でもっとも重要な遺伝と分裂に関する役割を果たすもので……まぁ、細胞の「心臓」のようなものだと考えればいいでしょう……だいぶちがうけど……。

われわれ多細胞生物にとっては細胞1個は「体の部品の1つ」にすぎませんが、その1つの部品も実はかなり複雑な部品が沢山集まってできているのですね。


これだけで多細胞生物というものがどれほど複雑で精巧にできているかがわかります。


また、進化の順番としては、まず初めに全ての地球生命体の共通祖先である「原始生命体」が生まれ、そこからさらに「共通祖先」と呼ばれる姿になったと言われています。

……共通祖先である生物がさらに「共通祖先」に変化したというのはなんだか妙な感じがしますが、とりあえず現状の研究結果ではこのようになっているのですね。

そして「共通祖先」が「バクテリア」と「アーキア」とに分かれたようです。

「共通祖先」は当然単細胞生物だったと考えられていますので、細胞レベルの特徴の違いでまずは2つに分かれたのですね。

そしてやがては「アーキア」の中から「ユーカリオタ」が生まれ……ってあれ!

……と、いうことは……!

バクテリア」よりも「アーキア」の方がわれわれ「ユーカリオタ」に近縁だということにりますね……ここまで書いていてやっと気が付いたのですが。

日本語の名前がそれぞれ「細菌」と「古細菌」なので、「古細菌……アーキア」の方が古そうな感じがするのですがこっちの方が近縁だったとは……!


……どうやらこの衝撃の事実は1980~1990年代になってようやっとわかってきたことらしく、そのため名前に微妙なちぐはぐさが残ってしまったようです。


ユーカリオタは他の2つとは明かに違い、「細胞の中に『核』がある」ので、顕微鏡などでぱっと見ただけで容易に区別ができるのですね。

そのためユーカリオタ(真核生物)に対し、アーキアバクテリアをまとめて「原核生物」と言ったりします。

ですがアーキア古細菌)とバクテリア(細菌)の区別は素人目にはいささかわかりづらく、細胞膜の材質、DNA複製に関する酵素の種類の違い、など、見た目でわかりづらいところで区別されているのですね。


それから余談ですが、「菌類」はユーカリオタです。

おなじ「菌」の字が使われているので割と混同する人が多いらしいのですが、「菌類」というのは「カビやキノコや酵母の仲間」であり、「細菌」でも「古細菌」でもありません。

わりと最近まで「植物界」に属していましたが、他の植物と著しく異なることから分類系統が見直され、新たに独立した「菌界」というグループになったのですね。

また「菌類」は「植物」よりも「動物」に近い系統なのですね。

動かないのに動物に近いのかよという声が聞こえてきそうですが、おそらくエディアカラ紀の動物と比べるとすんなり納得できるでしょう。


他の星にもいるのかも……?

また、記事によると地底で生活している生物は地表に生きている生物とは明確に異なるのだそうです。

具体的にドコがドウ異なるのかはイマイチよくわかりませんでしたが、日本の海洋研究開発機構「ジャムステック(JAMSTEC、Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology)」の有名な地球深部探査船「ちきゅう」で、海底深部まで掘削し、採取した試料を分析した結果、「これらの微生物は非常に長い間、ただそこに存在していた」らしいことがわかったようです。


……え……?

ただそこに「存在」していた……?
そこで「生活」していたではなくて……?


持ち帰った微生物や最近に糖分の一種であるグルコース(いわゆる「ぶどう糖」)を与えると一部は目覚めたのだそうなのですが……

……冬眠していたのか……?いつから!?

……まさか何十万年も前から……?

そこに「存在していた」の意味って、もしかして「この種類の微生物は長い間脈々と子孫を残して命を繋いでいた」という意味ではなくて、「それぞれの微生物の個体が何十万年もの間ずっと生き続けていた」……もしくは「眠ったままそこに存在し続けていた」……という意味なのでしょうか……。

……だとしたらすごいことです。
冬眠にせよ仮死状態にせよゾンビ状態にせよ、何十万年もの間同じ個体がずっと生き続けていたことになるのですから。

そんな長寿命の微生物……いや、そんな長寿命の生物なんて聞いたことがありません!
そんなに長生きができるのなら、ボイジャー1号2号が3万年後にオールトの雲を突破するのを余裕で見届けることができてしまいます!


……また、今回は海底下2500メートルの「生命体の森」についての記事でしたが、実際は2500どころか深度5000メートルを超える地下でも生命体が発見されていて、「生命体の限界となる境界のありかはまだ突き止められていない」のだそうです。

……つまり、「生物というものはいったいドコまで過酷な環境で生きていられるのか」の「ドコ」がまだわかっていないのですね。


……最後の言葉、非常に意味深だ……。


言い換えれば、もしかしたら生命体というのは意外とタフで、パッと見何も住んでいなさそうな環境でも実は生きていけるしもしかしたら本当にそんな環境に住んでいたりするのかも……。

ちょうどこの前の記事で「木星には生命はいないと言われている」と書きましたが……もしかしたら一見すると何も住んでいなさそうなというか住めなさそうな木星の大気の中に、本当に地球の常識ではありえないような生き物たちが生息していたりして……。

そんなこと言ったら木星どころか太陽系の他の惑星にも生物がいる可能性が出てきてしまいますね。

そもそも最初から「生命がいるんじゃないか」と言われている火星なんか、もしかしたら本当に何かいるかもしれません。


……太陽系の他の惑星の地下にも……?


なんだか色々と妄想を掻き立てられる記事でした。

この流れだとそのうち本当にイロイロと発見されて、暫く後にはもう惑星という惑星に生命がいるのが当たり前になっていたりして……。

NASAさんやJAXAさんが新たに何か発見しても、「あ~、地球外生命ね」で片づけられる日はそう遠くはないのでしょう。
宇宙で何か痕跡が見つかるたびに「地球外生命か!?」なんていちいち大騒ぎする時代は間もなく終わりを迎えるのかもしれません……。