何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

カルピス創業100年!低迷乗り越え売上巻き返し中

カルピス猛反撃中?

何やらカルピスが右肩上がりの成長を続けているようです。

カルピスは言わずと知れた乳酸菌飲料ですが、10年ほど前までは売り上げが伸び悩んでいたのですね。

それがここ10年でまた再び売り上げを伸ばしてきているのだそうです。


……カルピス……そもそも伸び悩んでいたのですね、10年前までは。
あまりにも身近すぎる飲み物ですし、どこのお店に行っても大抵置かれているので、そんなに深刻な状況になっているとは思いもしませんでした……。


ですが一体どういうことなのでしょうか。
一度低迷したものが再び奇跡の復活を果たしたというのも気になりますが、そもそもこの「国民的飲料」と呼んでも差支えが無いようなものがどうして低迷していたのでしょうか。

気になったので少し調べてみたのですね。


そもそもカルピス

改めて考えると……カルピスってどんな飲み物でしたっけ。

既にそこにあるのが当たり前になっているので、牛乳やチーズをそれ以上説明できないのと同じように、カルピスももはやカルピスだとしか言いようがない気がしたのですが、おそらくこれを知らなければ今回の事件の謎を解くこともできないと思ったので、改めてこの根本的な所から調べてみることにしました。


カルピスはカルピス株式会社さんが製造し、アサヒ飲料さんから販売している乳酸菌飲料で、国外では「CALPIS」または「Calpico」とも呼ばれているのですね。

「カラダにピース。CALPIS」のフレーズはCMなどにも使用されていてあまりにも有名です。


このカルピス、相当な昔からあると思うのですが、なんと間もなく創業100年になるのですね。

元々は三島海雲というお坊さんが、モンゴルの乳酸菌飲料「ジョッヘ」をヒントに開発したものなのだそうです。

当時モンゴルにいた三島さんは健康に問題を抱えていたそうなのですが、ジョッヘを飲んだところ、体調がみるみる回復したのだとか。

乳酸菌の持つ可能性に衝撃を受けた三島さんは、自分でも作ってみようとしたのですね。

帰国した後は試行錯誤を繰り返し、1919年についに完成させた「乳酸菌飲料カルピス」は、国内初の乳酸菌飲料となったのだそうです。

それ以降、「おいしいこと」「滋養になること」「安心感のあること」「経済的であること」……という4つの価値のもとで、「カルピス」ブランドは高度成長期後まで堅実に成長を続けていくのですね。

おいしい……はわかりますが、「滋養になること」「安心感のあること」とはなんでしょう。

調べてみると、どうやら材料が関係しているのですね。

カルピスはもともと脱脂乳を使って作られていたようです。

脱脂乳とは牛乳から乳脂肪分を取り除いたもので、カルシウムなどの栄養素が残っているのですね。
また乳脂肪は人によっては飲むとお腹を壊してしまうことでも知られていますね。

つまり、「栄養があって、なおかつお腹を壊さない」という意味で「滋養になること」「安心感のあること」と言われたのだと思われます。

ちなみに最後の「経済的であること」は薄めて飲むためにこう言われていたようです……。


また、余談ですが「カルピス」という名前はラテン語の「カルシウム(Calsium)」とサンスクリット語の「サルピス(Sarpis)」とを合わせた合成語なのですね……初めて知りました……。

カルシウムは今更説明するまでもない有名な金属の名前ですが、サルピスは少々マニアックな単語です。

元々仏教において牛や羊などのミルクの加工段階として「五味」という概念がありますが、これに由来しているのですね。

ミルクは加工していくことにより

乳(ミルク)→酪(らく)→生酥(せいそ)→熟酥(じゅくそ)→醍醐(だいご)

という段階を踏んでおいしくなっていくのですね。

……なんか石油の精製段階みたいだ………。

加工の仕方やレシピが現在では既に失われているため、具体的に酪やら醍醐やらがどんな乳製品だったのかは不明なのですが(練乳のようなものだったのだろうか)、4段階目である「熟酥」という製品のサンスクリット名が「サルピス」なのですね。

……どうせなら一番高級っぽい「醍醐」の名前を使えばよかったのではとツッコミが来そうなのですが、どうやらそれでは語呂が悪くなってしまったようです。
語呂の良さを考慮して最後から2番目の「サルピス」の名前を使ったのですね。

また、名称が五味に由来するのはカルピスが同じく乳製品だからなのでしょうが、仏教に登場する乳製品の名前を使うというあたりがお坊さんらしいですね。


今までに2回の低迷期

さて、高度成長期の終わりころまでは堅実に確実にシェアを伸ばしていったカルピスなのですが、この後2回、売り上げが伸び悩んでいた時期があるのですね。

最初は1980年代で、お茶やスポーツ飲料などの「そのまま飲める缶飲料」が台頭してきた頃のようです。

カルピスはもともと「水で薄めて飲む」ものであり、そのままでは飲めないのですね。
そのため手軽に飲める他の飲み物の方が人気になってしまったのだそうです。


……「缶飲料」……なのですね。


まだこのころにはペットボトルは普及していなかったのでしたっけ……。

国内では最初醤油容器として登場したペットボトルは、その後1982年に「飲み物の容器」として使えるようになったようですね。
おそらく当時は缶飲料が主流で、ペットボトル飲料はあまり普及していなかったのでしょう。

また当時の缶飲料はプルトップがそのまま取り外せる形をしていましたね。
外したプルトップが危ないという問題が浮上して、最終的に今のような缶の形になったと記憶していますが、なんだか話題から外れそうなのでその件については他の所で話すことにしましょう。

とにかく、カルピスは「水で薄めなければ飲めない」という欠点があったため、当時は「缶を開ければすぐ飲める」他の飲み物の方が人気になってしまったのですね。


……カルピスを「そのまま飲む」とどうなるのだろうということはこの際考えないことにしておきましょう……。


しかし、この問題は割とあっさり解決したようです。
カルピスさんは「最初から水で薄めたカルピス」である「カルピスウォーター」を開発・販売し、見事この低迷期を乗り越えたのですね。

……言われてみるときつねは「カルピスウォーター」のほうがなじみ深い気が……というか、カルピスが元々水で薄めて飲むものだったとは長い間知らなかった気がします……。

……というか、どうしてそもそも薄めて飲むのだろうか……「経済的であること」?

……きっと「カルピスウォーター」は大事なカルピスの4原則のうちの1つを犠牲にすることで成り立っているのですね。


2000年代に再び低迷!

ですがほっとしたのもつかの間……カルピスさんは再び低迷期に直面してしまうのですね。

これまでは歴史のある「カルピス」ブランドによってシェアを保ち、苦境を乗り越えることができたカルピスでしたが、このころになるとライバルであるお茶や水のブランドも定着してきたのですね。

つまり、「歴史あるブランド」が増えたため、消費者の選択肢も広がり、カルピスに手を伸ばす人が相対的にみて少なくなったのですね。
また、既に「買って飲む飲み物」が当たり前となっていたため、価格競争も激しくなっていたようです。

そこでカルピスさんは2007年頃に調査を行い、どうすれば売り上げが伸びるのか方法を探ったのですね。

調査の結果にカルピスさんは……割と愕然としたようです。

カルピスに対するみんなのイメージを調べたところ、単に「白くて甘い飲み物」という認識となっており、本来の「乳酸菌により発酵した健康的な飲み物」という認識が無くなってしまっていたのですね。

つまり、「おいしいこと」「滋養になること」「安心感のあること」「経済的であること」の「カルピス4原則」がすっかり忘れ去られてしまっていたわけですね。

また、昨今の健康ブームにより「乳酸菌」や「発酵食品」は当時も注目されていたはずなのですが、「4原則」が忘れ去られてしまっていたため、それらのワードと「カルピス」とが消費者の中で結びついていなかったのですね。


これはいけない……再び原点に立ち返り、カルピスブランドの真髄を世に広めなければ……!
カルピスが「乳酸菌飲料」であるということがわかれば、きっとみんなカルピスの真価に気付いてくれるはず……!


そこでカルピスさんは「健康」をキーワードに改めて本来のカルピスの姿を訴えていくことにしたのだそうです。

商品パッケージを変更し、「乳酸菌」「発酵」以外にも、カルピスの特徴である「酵母」を強調したのですね。
カルピスは「乳酸菌」と「酵母」による「二重発酵」で作られていることは割とよく知られていますね。

さらにカルピスの製造法や健康に関する勉強会やセミナーを開くなどの地道な取り組みも続けていたのだそうです……。

……勉強会………。
一体対象者は誰なんだろう……。


なんにせよそれらの努力の甲斐もあり、また乳酸菌ブームという追い風もあり、カルピスは徐々に人気を取り戻していったのですね。
その出荷量はこの10年で1.5倍になったといいますから凄いですね。

乳酸菌ブームの昨今、元祖乳酸菌飲料であるカルピスが人気低迷だなんて……そんなこと、あってはならない不条理ですものね。

……乳酸菌チョコレートなるものが出てきたのもこのころでしたっけ。


また2017年に機能性表示食品「カラダカルピス」が登場したことにより、40代以上の男性から高い指示を得、大人が再びカルピスを手に取るようになったのだそうですね。

元々カルピスの主なユーザは子供と母親で、どうしても「カルピス=子供の飲み物」というイメージが根強いそうです。
そのためみんな成長に伴いカルピスを「卒業」してしまうのだそうですが、今回大人向けの商品を出すことで、そういった人たちを再び呼び戻すことに成功したのですね。

また更なる大人向けの商品として「濃いめのカルピス」を発売したのですね。

これは子供のころに「もっと濃いカルピスが飲みたい」と感じていた大人たちの「あの頃の欲求不満」を晴らすべく作られたもので、案の定ヒットしたそうです。

……そういえば似たようなので最近「そのまま飲める練乳」がどこかのブランドから出たりしましたが、カルピス界隈においても欲求不満を抱えている人は多いのですね、きっと。

大人ユーザの中にはカルピスを卒業しつつも懐かしいと思う人たちが多くいるため、これらの商品はその人たちの心に響いたのですね。


………そういえば最近では「CS19ペプチド」なる物質で脳の機能が改善するというカルピスさんの広告を割とよく見るのですが……また新しいカルピスを作るのだろうか……。

40代の次はもっと上の世代を対象として「物忘れ防止カルピス」なんていうのが出てきたりして………?


あんまり飲まないけど……

カルピスが再び人気を取り戻したという話でしたが、実はその裏にはこんなにも色々なドラマが隠されていたのですね。

きつね、カルピスは自販機だのコンビニだの色んなところで見かけるのですが、いつもコーヒーばっかであんまり飲まないのですね……。

ですがたまに飲むと確かに懐かしい味がしますし、健康にいいというのも頷けます。

それにこんな記事を書いていたら……の……飲みたくなるではないか……!!

……今度カルピスも注意して見てみようかなぁ………。