何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

平成の象徴「ポケベル」、平成と共に終了か

ポケベル終了のお知らせ

あの「ポケベル」がどうやら終わるらしいですね。
ポケベルのサービスを全国で唯一展開していた会社「東京テレメッセージ」さんが今日3日、発表したそうです。

実際にサービスが終わるのは来年の9月末なので、まだもう少し時間があるのですね。

……というか、ポケベル………まだやっていたのですね………。

実はとうの昔に終了してしまったものだとばかり思っていたのです。
最近は携帯電話の普及のせいかほとんど見かけなくなりましたから……。

……などと言いつつ実はきつね、ポケベルについてはほとんど何も知らないのです。
何やら90年代に女子高生のお姉さんたちの間で流行っていたということは覚えているのですが、具体的にどのようなものだったのかは実はイマイチよくわからないのですね……。

……これはいけない……!
このままでは最初から最後まで何もわからないまま、ポケベルというものの歴史そのものが私の中で闇から闇へと葬り去られてしまう!

こ……これは……何とかして「彼」が生きた証をきつねの中で確立させねば……!!

……というわけなので、この際だから少し調べてみることにしました。


ポケットベル

さて、ポケベルなのですが……正式名称は「ポケットベル」というのですね。
ですがこのシステムそのものの正式名称は「無線呼び出し」というのだそうです。

なんだかややこしいですが、「無線呼び出し」は国によって名称が異なり、日本では「ポケットベル」と呼ばれているのですね。

ちなみに英語圏では「pager」や「beeper」、台湾では「BBCALL」などというようです……。

おそらくサービスそのものの名称が「無線呼び出し」、一般に親しまれている通称が「ポケベル」その他なのであると思われます。

いずれも1958年にアメリカで誕生した「ベルボーイ」を起源に持ち、日本では1968年に「日本電信電話公社」がサービスを始めたのですね。

携帯電話と同じように契約をすることにより使えるようになるサービスで、ふつうの電話機から電波で小型の液晶端末(=受信機)にデータを送信するのですね。

データ……というのは文字や数字なのですね。

ポケベルでは電話機側で文字や数字を使ってメッセージを作り、それを受信機(これも「ポケベル」というのですね)に送ることができるのだそうです。
一つ一つの受信機ごとに電話番号が割り振られているので、送信側はそこに電話を掛けることでメッセージを送ることができるのですね。

受信側では電話を掛けられたポケベルが鳴り、同時にメッセージが表示されるようです。


……つまり今でいう「メール」の先駆けみたいなものだったのだろうか……。
電話番号で送るメールだから……「SMS」もしくは「Cメール」と呼ばれているものに近いのかな……。

受信機端末はもっぱら受信専門で、送信はあくまで電話機の役割なのですね。
おそらく片道一方通行の「Cメール」のようなものだったのでしょう。


ですが最初のころは数字しか送ることができなかったのですね。
なぜなのでしょうか……。


相手に「電話して」伝えるシステム

どうやら本来の目的は、メールのようにメッセージそのものを送ることではなくて、電話を掛けて話をしたい時にそれを相手に伝えることだったようです。

つまり今で言うところの「『今から電話してもいい?』メール」みたいなものだったのですね。


……メールが目的じゃないけど、メールみたいなもの。

………なにこれややこしい……。


……つまり、相手と電話で話がしたい時に、相手に掛けてほしい電話の番号……おそらく普通は自分が今メッセージの送信に利用している電話の番号……を、メッセージとして送るのですね。
そうすると相手のポケベルに、自分が送った電話番号が表示されますから、相手は「この番号の持ち主が、自分と連絡を取りたがっている」ということがわかるのですね。

そこで相手は近くの電話……公衆電話や自分の家の電話など……を使って表示された電話番号に電話を掛けることで、メッセージの送り主と連絡を取ることができるのですね。


……なるほど、「今話したいからこの番号に電話してくれ」というためのツールだったのですね。

だから最初は送れるメッセージが数字だけだったのですね。


と、いうことは……。
「『今から電話してもいい?』メール」じゃなくて、「『今からここに電話してくれるよね答えは聞かないけど』メール」………だったのですね。

な……なんという強制力……。

いや厳密に言えばメールではありませんが、今の時代にたとえるならこんな感じになるのではないかと……。


次第に会話が流行り出す

数字しか送れなかった当時のポケベルですが、実はそれでも簡単な会話ができたのですね。
数字の語呂合わせでメッセージを送り合うことが、どうやら流行ったらしいのです。

0840  おはよう
14106  愛してる
5963  ご苦労さん
8181  バイバイ
0833  おやすみ
3470  さよなら
0906  遅れる
4649  ヨロシク
299   肉球

…………読めませんが…………。

あっ、299はわかります!

ただ、さすがに数字だけだと不便なので、後ほど文字も送れるようになったのですね。


…………どうやって!?
電話機に文字キーボードなんてついていましたっけ……。

ま……まさか……!!
専用の周辺機器を新たに買い揃える必要があったのだろうか………。


……などと思っていたらちゃんと数字ボタン(ダイヤル?)で文字を送る方法があったのですね。
日本語やラテン語の文字と2桁の数字を対応させることで、数字を文字として打ち込むことができたようです。

11→あ
12→い
52→に
29→I

……等。

……なんだか「文字コード」の概念に似ている気がするのですが、文字コードは2桁(日本語の場合は4桁……3バイトコードでは6桁)の十六進数なので、さすがに普通の電話機から打ち込むことは現実的ではなかったのですね。十進数に変換したとしても1文字5桁を超えてしまいます。

でもこれなら1文字2桁の十進数で打ち込めますから、ずっと扱いやすくなるのですね。

対応規則は表にまとめられていて、送る側はそれを頼りに文字を打つのですね。

また、この打ち込み方はその後の携帯電話のキーボードにも暫くの間採用されていた……らしいです……。
きつねの愛用している iPhone7 ではどうやらできないみたいなのですが……。

またメッセージを受信する以外にも、バイブやアラーム機能を持つものもあったらしく、時計型の端末も存在したといいますからなんとなく現在の携帯電話を彷彿とさせますね。


…………これぞ「収斂進化」………なのかも……!

……いや、多分普通の進化ですね。両方とも電話関係ですし………。


なんにせよもともと目的は電話を要求することであり、メッセージは二次的な機能だったわけですが、それがいつの間にか人気になり発展していったのですね。

携帯電話が電話機というよりメール送受信機になっているという現状になんとなく似ていますね。


隆盛、そして衰退へ

このポケベル、最盛期はどうやら1996年(平成8年)なのですね。
この年の契約件数が全国で1千万件を超えたそうです。

……大きすぎてよく分からない数字ですが、おそらくすごい数字なのでしょう。

そのためポケベルは「平成の初期を象徴するサービス」などと言われているようですね。

ただ、おそらくこれがピークだったのでしょう。
当時はNTTドコモグループとテレメッセージグループが運営していたポケベルですが、その後の携帯電話の普及に伴って徐々に規模を小さくしていったようです。
NTTドコモさんも2007年時点ですでにサービスを終了してしまったようで、2018年現在では運営を続けているのはテレメッセージグループの一つである東京テレメッセージさんだけなのですね。

受信機端末そのものの製造は20年前に終了していて、サービスだけが首都圏でのみ続けられていたのですね。

ですが契約者数がついに1500人を下回り、東京テレメッセージさんもやめることを決意したようです。
ポケベルをやめて、これからは防災無線に力を入れるのですね。

それが今回の「来年の9月末でポケベル終了のお知らせ」なのですね。


ポケベルは永遠なり……?

ざっと調べただけでしたが……いろいろと新しい発見がありました。

………まさかポケベルにこんな波乱万丈の歴史があったとは……。
というより、ポケベルがこんな装置だったとは………初めて知りました……。

なんだか携帯電話との共通点も結構あってとても興味深いですね。

つまり、この後ポケベルと電話が一体化して携帯電話になり、メッセージ機能はメール機能になった……ということなのでしょうか……。

そして最近ではそこにさらにパソコンが加わってスマートフォンが生まれた……のではないかと思われます。

スマホ含む携帯電話の普及により衰退の一途をたどるポケベルですが、この技術が現在の携帯電話の隆盛の礎になったということは疑いようもありません。

長い歴史の途中で淘汰されてしまった種も、その子孫が残っていれば、新しい種に姿を変えて生き続けていることになります。

恐竜は滅んでしまいましたが、その子孫である鳥類は今日も繁栄を誇っています。

ポケベルもきっと、これからも私たちと共に生き続けるのでしょう……携帯電話に姿を変えて。