何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

身近だけれど謎だらけ。カメの体のトンデモ構造!

カメ誕生の謎が研究中

カメさん……。

童話や昔話などに必ずと言っていいほど登場するとても身近な動物ですね。
タヌキやコウモリ、ネコやツルと並んで縁起物としても名高く、お土産物などでもおなじみですね。

ヘビやトカゲなどと同じ爬虫類の仲間ですが、カメは一線を画しています。その原因はなんといっても「甲羅」ですね。
カメと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはりこの甲羅ではないでしょうか。

身近ではありますが、よく考えてみると不思議な動物ですよね。
特にあの甲羅……一体どうしてあのような形になったのでしょうか。
そしてあの中は一体どうなっているのでしょう。

それについて、ヤフーさんの子会社が運営している「THE PAGE」というニュースサイトで面白い記事が連載されていますね。

 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181010-00010001-wordleaf-sctch&p=1

「謎に満ちた『カメの起源』」というタイトルで、上中下の3回にわたり掲載される予定なのですね。

ことし10月10日に連載が始まったようですが、今のところ11月13日に発表された「中」が最新のようです。

タイトルの通りカメという生き物がどのようにして生まれたのか、最新の化石や研究を元にしてその進化の過程を解明しようという内容で、とても面白い記事だと思います。


カメ

そもそもカメとは、

脊索動物門脊椎動物亜門爬虫綱カメ目に属する動物の総称で……、大きく分けると

曲頸亜目(きょくけいあもく)潜頸亜目(せんけいあもく)の2タイプがいるのですね。

全てのカメ目は甲羅を持っており、ウミガメなどの一部の種類を除いて基本的には甲羅に首や手足を収納できます。
この時どうやって首を甲羅に納めるかにより、二つの亜目に分かれているのですね。

潜頸亜目はその名の通り「首を後ろに引っ込めて」収納するタイプで、ミドリガメやゾウガメ、イシガメ、スッポン、カミツキガメなど、身近なカメは殆どがこのタイプなのですね。
甲羅にすっぽりと隠してしまうことにより、確実に首や頭を守ることができます。

あの有名な火を吐くカメの怪獣もこのタイプですね。

対して曲頸亜目はその名の通り「首を折り曲げて」収納するタイプで、こちらのカメは割とマイナーなのですね。
甲羅の横の溝に首を折り曲げて隠すだけなので、頭も首も左右どちらか半分は外側を向いていることになり、確実に守ることができないのですね。

マイナーである理由はおそらくこれだと思われます。

ちなみにウミガメも首を引っ込める潜頸亜目ですが、首を引っ込めることはできません。

遠い昔、ウミガメのご先祖様は他の潜頸亜目のカメと同じく普通に首を引っ込めていたと思われます。
ですが海に進出し、泳ぐのに適した体になり、引っ込める必要がなくなってしまったのですね。

そのため「首を引っ込めるタイプのカメだけれども首が引っ込められない」……というおかしな状況になったようです。

……なんだか矛盾しているようですが、これも進化の不思議なのですね、きっと。


特徴は……甲羅と肩甲骨?

カメの最大の特徴といえばやはり甲羅ですね。
あのようなものを背負って生活している脊椎動物なんて、カメ以外にはいません。

それじゃぁアルマジロはなんなんだという突っ込みが来そうですが、アルマジロの甲羅は正確には甲羅ではなく皮膚が変化したものなのですね。
対してカメの甲羅は骨が変化したものです。

これは骨格を見てみると一目瞭然です。

アルマジロの骨格は普通の哺乳類と大して変わりありません。普通に背骨があって、肋骨があって、甲羅はその上からかぶさっているのですね。
甲羅と肋骨との間には広背筋や最長筋などの背中の筋肉がありますから、表面が硬いということ以外は構造的には普通の哺乳類の背中と変わりありません。

しかしカメの骨格を見てみると、背骨や肋骨そのものが甲羅に変化しているのがわかります。
また、その変化に伴い、腕を支えている骨である肩甲骨が、広背筋など周囲の筋肉と共に肋骨の内側に入ってしまっているのも大きな特徴です。

肩甲骨が肋骨の内側にある動物はカメだけですね。
アルマジロの肩甲骨は他の動物と同じく肋骨の上にあります。皮膚が硬くなっているだけなので、このようなトンデモな体構造の改革は行われていないのですね。)

カメの背中側の甲羅は「背甲」と呼ばれ、背骨と肋骨が変化した「骨甲板」と、鱗が変化した「角質甲板」の二層構造になっています。

表面から見えている甲羅はもちろん「角質甲板」です。
あの甲羅の特徴的な六角形の模様は、実は大きな鱗なのですね。

また角質甲板は鱗が集まってできているため、鱗どうしの境目が甲羅のつなぎ目となっていますが、骨甲板は骨でできているため、骨どうしの境目である関節がつなぎ目になっています(あたりまえか……)。

外側と内側とで甲羅のつなぎ目の位置がずれていることにより、甲羅の強度があがるのですね。

また、本来なら鱗(や皮膚)と骨との間にあるはずの背中の筋肉が無いのですね。
間の筋肉をすっ飛ばし、骨でできた骨甲板の上に、直接角質甲板が乗っかっているようです。

もちろん背中を動かす必要がないからなのでしょうが……よく考えてみるとこれはとても不思議なつくりです。
哺乳類にたとえるなら、ホネの上に直接毛が生えているようなものです……。

鳥や獣や爬虫類などの脊椎動物の筋肉は大抵みんな同じようについているものなのですが、カメは少し違うのですね。

また腹側の甲羅は「腹甲」と言われ、胸骨や肋軟骨が変化してできたものだと考えられていますね。
背甲と合わせて箱のような胴体部分を形作っており、胸筋などの筋肉組織はこの内側にあるのですね。

……肩甲骨が肋骨の中に入っているのも驚きですが、胸筋が胸骨の内側にあるとは……。

これじゃぁどんなにベンチプレスをやって大胸筋がムキムキになっても、外から見ただけではわかりませんね。

うぅむカメの甲羅……当たり前のように見慣れていましたが、よくよく考えてみると脊椎動物の常識を無視したとんでもなくイレギュラーな構造物だということがわかります。

……どうしてこうなった。


文字通り「謎に満ちた『カメの起源』」

カメという生き物は身近なようでいて実は予想以上に謎に満ちた動物であるということがわかりました。
だからこそこのように研究している人たちがいるのですね。

このシリーズでは今からおよそ2億5000万年ほど前、恐竜時代の幕開けである「三畳紀」に生きていたカメの祖先から始まり、最新記事ではなんとそれよりさらに5000万年も古い「ペルム紀」にまでさかのぼって、カメの起源を探ろうとしています。

1887年に化石が発見されて以来、つい最近まで長い間ずっと「最古のカメ」だと思われていた「プロガノケリス(Proganochelys)」というカメがいます。
しかしそれ以前の時代にさらに古いカメの仲間がいたことを示す化石が最近になって相次いで発見されたのですね。

記事ではそのことにも触れられています。

他にも「初期のころのカメには甲羅が無かった」「最初にできたのは背中の背甲ではなく、お腹の腹甲」など、最新研究によりわかってきた驚きの事実がいろいろ書かれています。

とても興味深いシリーズなのでカメが好きな方は読んでみるといいかもしれません。

……でもまだ完結していないのですね……。
このペースだと最後の「下」が出るのは来月の今頃かな。

……それにしてもまさかペルム紀までさかのぼるとは……。
恐竜時代には既に地上と水辺を闊歩していたイメージがあるのですが、一体カメっていつからいたんでしょう……。