何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

日本の侵略的外来種ワースト100、食べることで活用?

カミツキガメは、美味いらしい

最近(だいぶ前から?)何かと特定外来生物ふくむ外来種の生き物が問題視されていますね。
元々日本には住んでいない動植物ですので、日本に住み着かれると生態系やらなんやらにいろいろと悪影響があるのですね。

中にはごく当たり前のように在来の生き物たちと共存している種類もあるみたいですが、残念ながらみんながみんなそうだというわけではないのですね。

さて、これらの外来種、どうするべきなのかその扱いについては議論の余地がありますが、単純に「食べる」という選択肢もありそうです。
全国各地で特定外来生物を食べてみようという試みがあるのですね。

一口で特定外来生物と言っても何種類もあり、中にはリスだのミミズだの日本人的には悪食というかゲテモノとしか思えないようなものもあるようですが、とりあえずここでは某大手ニュースサイトで見つけた比較的まともな以下の3種類の動物を紹介してみようと思います。
(でもリスやミミズなら………ちょっと……美味しそうかも……?)

千葉県のカミツキガメ
北海道のウチダザリガニ
滋賀県ブラックバス

この3種類についてそれぞれ見ていきましょう。


カミツキガメ

千葉県で食べてみようと試みられている外来種ですね。

これはカメ目カミツキガメカミツキガメ属に分類されるカメで、学名は Chelydra serpentina といいますね。

北米から中南米にかけて幅広く生息しているようですが、住んでいる場所によって

ホクベイカミツキガメ(C. s. serpentina)
ナンベイカミツキガメ(C. s. acutirostris)
フロリダカミツキガメ(C. s. osceola)
チュウベイカミツキガメ(C. s. rossignoni)

など、いくつかの亜種に分かれているのですね。

今現在日本に生息しているのは、元々1960年代にペットとして国内に持ち込まれたものが野生化したものなのだそうです。
持ち込まれたのは基亜種であるホクベイカミツキガメのようですが、ペットが野生化するって……なんかこの前もそんな内容の記事を書いたような……。

かなり獰猛で危険なカメらしいのですが、そもそもそんな危ない生き物をどうしてペットにしたいなんて思ったのでしょう……。
まさか「幼いうちは可愛いが大人になると手に負えなくなる」「アニメの影響で流行った」んじゃ……?

雑食性で何でも食べるため、希少な在来生物を食べてしまったり、また咬まれると大怪我をする危険があることから2005年に環境省によって特定外来生物に指定されたのですね。

日本で唯一定着と繁殖が確認されている場所は千葉県印旛沼の一帯だそうです。

ことし10月28日、この沼のほとりで県などが開催した環境イベントではカミツキガメを使った香味スープが振る舞われたそうですね。
スープには捕獲後、処分された亀を使ったらしいのですが、これがなんと鶏肉に近い味がしてとても美味しいらしいです。

ただやはり捕まえる時は怪我をする危険があるので、十分注意しないといけないのだそうです……。

同じカミツキガメ科のカメにワニガメ(Macrochelys temminckii)がいますが、こちらは大映さん(現KADOKAWAさん)の有名な怪獣のモデルになったことでも知られていますね。

……ワニガメも食べたらおいしいのだろうか……?
まさかあのカメ怪獣も!?

ちなみにこのカミツキガメ、日本生態学会によって「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されているそうです。ありゃりゃりゃりゃ…………。


ウチダザリガニ

驚いたことに、北海道を中心に既に割と流通しているらしいですね。

エビ目エビ亜目ザリガニ下目ザリガニ科パキファスタクス属に属する「シグナルザリガニ(Pacifastacus leniusculus)」というザリガニの亜種で、学名は「Pacifastacus leniusculus trowbridgii」というのですね。

このザリガニが帰化していることを確認するのに貢献した北海道大学教授の内田亨さんの名前を取って「ウチダザリガニ」と呼ばれるようになったそうです。
内田さんが持っていた標本のおかげで北海道に住み着いた外来ザリガニがこの種類だと特定できたのですね。

シグナルザリガニは滋賀県の淡海湖でも亜種が確認されていて、こちらは「タンカイザリガニ(Pacifastacus leniusculus leniusculus)」と呼ばれているのですね。

なんだか日本に来て日本亜種が生まれてしまったようですが、元々はアメリカのコロンビア州原産のザリガニなのですね。

同じアメリカ産のザリガニにはその名も「アメリカザリガニ(Procambarus clarkii)」というのがいますが、こちらは「ザリガニ科」ではなく「アメリカザリガニ科」なのですね。
なので分類上ではウチダザリガニよりも日本固有種のニホンザリガニに近いのですね。
(ニホンザリガニ(Cambaroides japonicus)も分類上ではアメリカザリガニ科に属します。)

それでこのウチダザリガニ、なんと北海道から全国に出荷されているのですね。

もともと北海道で1920年頃に食用として輸入され、摩周湖で養殖されていたザリガニなのだそうです。
それがいつの間にか阿寒湖などにも分布を拡大してしまったのですね。
繁殖力が強く、マリモなどの天然記念物を食い荒らしてしまうため、2006年に特定外来生物に指定されたのですね。

濃厚なみそや身が美味しい……のだそうで、フランスでは高級食材とされているのもこの種類(ウチダザリガニではなくシグナルザリガニだと思いますが)なのですね。

また、このウチダザリガニ、阿寒湖漁協は25年ほど前から漁獲しており、「レイクロブスター」として全国の有名レストランなどに出荷しているのだそうです。

ロ……ロブスター……。

本家の「ロブスター」はザリガニ下目アカザエビ科アカザエビ亜科ロブスター属に属する2種類のエビ(Homarus gammarus と Homarus americanus)のことですね。
なんか違う気もするのですがザリガニ下目までは同じだからウチダザリガニもロブスターでいいか……。

たぶん「ザリガニ」よりも「ロブスター」と呼んだ方が美味しそうなのでこの名前で呼ばれるようになったのだと思われます。

シグナルザリガニ(ウチダザリガニとタンカイザリガニ)も、カミツキガメと同じく「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されているのですね。


ブラックバス

滋賀県で食べられている魚ですが……これ、かなり有名な魚ですよね。
一時期スポーツフィッシングの流行で話題になったと思います。

当時は釣り達人のなんたらジムさんという方がいましたが今頃どうしているのでしょうね。

ブラックバススズキ目スズキ亜目サンフィッシュ科オオクチバス属(ミクロプテルス属)に属する魚の総称で、

オオクチバス(Micropterus salmoides)
コクチバス(M. dolomieu)
フロリダバス(M. floridanus)
ショールバス(M. cataractae)
レッドアイバス(M. coosae)
スワニーバス(M. notius)
スポッテッドバス(M. punctulatus)
グアダルーペバス(M. treculii)

の8種類がいますが、琵琶湖に住んでいるのはオオクチバス(M. salmoides)とフロリダバス(M. floridanus)の2種類のようですね。

オオクチバスは既に日本中に生息しており、7タイプの異なる遺伝子を持つグループが各地で確認されているようです。

……つまり、オオクチバスが日本に定着して7つの亜種に分かれ始めた……ということなのかな……。
もしかしたら単に「7つの系統の一族に分かれている」というだけのことかもしれませんが。

滋賀県には、琵琶湖博物館をはじめとして琵琶湖のブラックバスを使った天丼を提供するレストランがあるようですね。
また、滋賀の名物で日本最古の寿司と言われている鮒寿司のように、ブラックバスをなれずしにしたものを販売している所もあるのですね。

「ビワスズキ」と呼ばれているそうですが……スズキって……。

なんだか先ほどの「ロブスター」と同じ匂いがするのですが……まぁ、同じスズキ亜目だし、スズキってことでいいのかな……。
スズキ科かサンフィッシュ科かの違いはありますけど……。

スポーツフィッシングが流行っていた時代、「ブラックバスは不味い」と聞いたことがあったのですが、実際はちゃんと注意して料理すればたんぱくな白身で美味しいのですね。
それもそのはず。原産地では食用魚として流通しており、日本に輸入された目的も元はといえば釣り目的だけでなく食用を兼ねていたのですね。

ただ寄生虫がいる可能性があるようで、生で食べるのは推奨されていません。
フライやムニエルにして食べると美味しい……らしいです。

ちなみにオオクチバスコクチバスともに「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されているそうですね……って、ここまで全部じゃん!

バスは在来種の魚を食べてしまい、その結果在来種が減ってしまうのですね。
ただバスに関してはむやみに駆除すればいいというわけでもないようです。

実際に琵琶湖ではバスを駆除した結果、バスの数は減ったものの在来種の数は元に戻らず、一時期魚そのものがいなくなってしまったのですね。
この結果湖の生態系に深刻な悪影響が出たのだとか。

それと関係するのかはわかりませんが、最近琵琶湖の外来種が減ってきているようですね。
バスではなくブルーギルのようですが……これもまた環境の変化に原因があるのだろうか……。


食用外来種は持続するのか

一番気になるところですが、特定外来生物、一体いつまで食べられるのでしょうか。

環境省外来生物対策室によると、「特定外来生物は維持・管理を前提としないため商業目的で食用を進めていくことは考えづらい」のだそうです。

つまり人間の管理下で養殖しているわけではないので安定供給ができず、商業用には向かないのでしょうね。
……でもウチダザリガニは既に流通しているんじゃぁ……。まさか今でも養殖が続いているのだろうか。

……ウチダザリガニはともかく、基本的には「外来生物がいなくなるまでの間」限定で食用にできるということなのでしょう。

逆に言うと食べ続けていれば外来生物はいなくなり、元の日本の自然が戻ってくる……なんてそう簡単にはいかないのでしょうけど。
なんにせよ全国流通は無理でも、地元を中心に「ジビエ」として活用するという試みならば実現できるのではないかと思われます。

また、ここに書いた3つの県以外にも、地元に帰化している外来種を食べる試みはこれからますます広まっていくものと思われます。
カメ、ザリガニ、バス以外にも外来種はたくさんいますものね。……色んなところに……。

……そういえば、前回アライグマの記事で「アライグマは食べると美味しいらしい」と書きました。
「千葉のカメ」、「北海道のザリガニ」、「滋賀のバス」に、そのうち「東京のアライグマ」も加わったりして……?

きっとこれから都心周辺では新しい食材を巡って大日本アライグマ帝国軍対全日本食いしん坊同盟軍の壮絶なる戦いが繰り広げられるのだろう。
日本全国の「食べてみたい」人たちが、猟師や警察、はたまた環境省までをも巻き込んで勢力を拡大するアライグマたちに食と環境と町の平和を賭けて戦を仕掛け、圧倒的な軍事力を以て彼らを狩り始めるに違いない。
全国は無理でも都内ではアライグマ肉が流通し、牛丼ならぬアライグマ丼やアライグマ鍋、アライグマカレーなどの新メニューが続々登場して人気を博していくのだろう。
東京は「日本における食用アライグマ発祥の地」となり、全国津々浦々からアライグマ(肉)ファンたちが押し寄せ、そのうちアライグマの聖地巡礼の集団で町中が埋め尽くされるに違いない。

どこかの有名なサイトにも書いてありましたが、これからの時代、昆虫食だの人口肉だのと言われていますがもしかしたら外来生物ジビエという選択肢もあるのかもしれません……。