何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

日本とアラブの衛星相乗り!さらに下町衛星も宇宙へ!

H2Aロケット40号

またもや頭の中で「下町ロケット」のテーマが鳴り響くニュースが!

昨日の13時8分、鹿児島県の種子島宇宙センターから衛星を搭載したロケットが打ち上げられました。

このロケットはH2Aの40号機で、搭載されていた衛星はなんと6基。
打ち上げはもちろん成功で、衛星は6基とも無事に自分たちの持ち場に着くことができたようです。

そのうち2基は日本の温室効果ガス観測衛星「いぶき2号」と、アラブ首長国連邦(UAE)の地球観測衛星「ハリーファサット」という衛星なのですね。

どんな衛星なのだろう……?
気になったので6基の情報をそれぞれ調べてみました。
私が方方からかき集めた情報によると……以下のような衛星のようです。


いぶき2号

正式名称(?)は「温室効果ガス観測衛星いぶき2号(GOSAT-2)」。

名前のとおり、2009年に打ち上げられた世界初の温室効果ガス観測衛星「いぶき1号」の後継機なのですね。

いぶき1号は設計上寿命が5年しか持たないので、2018年現在の時点ですでに後継機が必要なのですね。
そこで環境省JAXAなどが合計215億円をかけて「いぶき2号」を共同開発したようです。

215億…………。
さすが人工衛星、なんだかもうよくわからないくらいの高額です。

高度613キロから主要な温室効果ガスである二酸化炭素やメタンの濃度を観測することが主な目的のようです。

いぶき1号よりも観測精度が大幅に向上しており、今までの8倍になっているとのこと。
その精度は500キロ四方で0.5ppm……つまり、都市や工場などの大きな二酸化炭素排出源を単位として観測したり排出量の推計をすることができるのですね。

これによって「この町の排出量はこれくらい、あの工場の排出量はそれくらい」などという事がわかるようになったみたいです。こ……細かい……。

また化石燃料を燃やした時にだけ出る一酸化炭素の観測機能も新たに追加され、そのおかげで各国の二酸化炭素排出量を正確に把握できるようになった……のだそうです。

うん……?
一酸化炭素を測れば二酸化炭素の濃度もわかるのでしょうか……国単位で?
その辺ちょっと仕組みがわからないのですが……一酸化炭素はいずれ炭素と結合して二酸化炭素になるという性質を利用したものなのだろうか……。

さらには観測を妨げる雲を避けるため、温室効果ガスを感知するセンサーの向きを自動で変えることができるようです。
なんだか高級ドローンに搭載されている自由に動くカメラみたいですね。

この機能は地球観測衛星では初めてなのだそうですが……今までありそうでなかった新機能なのですね……。


温室効果ガス

「いぶき2号」が凄い衛星なのはわかったのですが、そもそもどうして温室効果ガスの観測に衛星が必要なのでしょうか。
その辺りの事情も調べてみました。

日本では元々陸、船舶、航空機などを使って観測をしていたようですね。
ですが温室効果ガスの観測は地球の上……地上からではどうしても地域差が出てしまうようです。
場所によって観測設備があったりなかったりする上に、あったとしてもそもそも地上の設備自体が少なく、排出量が正確に測定できないのですね。

そこで、「衛星を使って空から観測しよう!」ということになり、「いぶき1号」が打ち上げられたようです。

太陽からは可視光線と一緒に赤外線も出ていますが、「いぶき」はその赤外線が地表に当たって跳ね返ってくるのを観測するのですね。

大気中を赤外線が通過するときに二酸化炭素やメタンは特定の波長だけを吸収するという性質があるため、どの波長が(吸収されて)無くなっているかを調べることでどこにどの種類のガスがあるのかがわかるのですね。
吸収されて無くなった量を調べれば濃度もわかるのだそうです。

これ、つまり人間の目が「色」を見るのと同じ仕組みじゃ……?

「色」というのは光の波長ですね。
可視光はRGB……つまり赤、緑、青の三つの波長の組み合わせでできていて、たとえば青いものは「赤と緑の波長の光を吸収し、青の波長だけを跳ね返す」ので青く見えるわけですね。
全ての波長の光を吸収してしまうものは「黒」く見え、反対に全ての波長の光を跳ね返すものは「白」く見えますね。

「いぶき」のガスセンサーも同じで、地球に当たって跳ね返った赤外線の「色」を見ることにより、そこにあるガスの種類や濃度がわかるのですね。

しかもこのように太陽が照らしてさえいれば地球全体を観測できるため、観測設備が整っていない地域の温室効果ガス濃度も問題無く測定できるとのことです。

まさか空から赤外線で温室効果ガスが「見える」なんて……驚きですね。

温室効果ガスの削減を目指す「パリ協定」では、それぞれの国が掲げる温室効果ガス削減の目標の達成状況や現在の排出量を定期的に報告するように義務付けられています。
それぞれの国がどれほどガスを削減できているかを、「いぶき」を使って確認するのですね。

「いぶき」だけでなく、欧米の衛星や日本の気候変動観測衛星「しきさい」(2017年12月打ち上げ)などのデータと合わせることで予測精度を高め、温暖化の仕組みの理解につなげる役割もあるそうです。

なるほどどうせならみんなの「目」を一緒に使った方が効果は大きいというわけですね。

また、パリ協定に積極的でない国を監視する意味合いもありそうです。

パリ協定の経過報告では一部の国が削減量をごまかして、本当は削減できていないのに「ちゃんと削減してるよ!」などと言うことがよくあるようです。
観測設備も国や地域によって違うので、それが本当なのか嘘なのか、よその国は客観的にはわからなかったのですね。

ですが「いぶき2号」の目にかかれば、どの国が本当はどれくらいの温室効果ガスを出しているのかが一目でわかってしまいます。

これによって今まで温室効果ガスの削減をサボっていた国もちゃんと本気で取り組まなければ怒られるようになり、世界の温室効果ガス削減量は年々増えていくのだろう。
世界の国々が等しく目標を達成するようになり、温暖化や昨日の記事に書いた棚氷「ラーセンC」の崩壊も止められるかもしれない……?


リーファサット

お次は「いぶき2号」と相乗りしていたUAEの人工衛星です。

正式名称を「地球観測衛星リーファサット」というようですね。

これはなんとUAE初の国産衛星で、地上を観察し、環境変化の監視や災害救助などに使う事を想定しているようです。
すでに3年前の2015年時点で帝国……じゃなくて三菱重工業が打ち上げを受注していたのですね。

割と前に受注されていたのですね……3年越しのプロジェクト達成……宇宙業界ではよくありそうですが……。


ともあれ、「ハリーファサット」の打ち上げ成功により、国産ロケットによる海外の衛星の打ち上げは韓国、カナダに続き3回目の成功となったそうです。
成功実績が増えれば海外の会社からの信頼も厚くなりますね!

実際UAE宇宙機関総裁のハマド・アルマンスーリさん(つまり、向こう版JAXAのボス?)も大喜びで、再来年には火星探査機をH2Aロケットで打ち上げる予定も上がっているようです。

……JAXAと三菱……新しいお得意さんを開拓したようだ……。

宇宙のフロンティア開拓もそうですが地上のお客さん開拓もきっと大事なのでしょう……。
「今回の打ち上げ、よかったよ。また次の打ち上げも頼むよ!」って何かこれ、普通のお店とお客さんの関係みたいですね……。
庶民とは縁遠いはずの宇宙分野が突如として身近に感じられた気がします……。

ともあれUAEの皆さん、記念すべき初の国産衛星の打ち上げが無事に成功してよかったですね!

これでH2Aロケットの打ち上げは34回、強化型のH2Bロケットを含めると合計41回、連続で成功したみたいです。
成功率は97%を超えると言いますから信頼性も抜群なのでしょう。
これは海外からお客さんが来ますね……JAXA・三菱のタッグ、恐るべし……。

今年度の種子島での打ち上げはもうやらないみたいですが、来年度はまたは国際宇宙ステーション「ISS」に物資を運ぶ「こうのとり」の8号機などの宇宙船を3回打ち上げるそうです。
きっとこれでまた信頼できる実績を伸ばしていくのでしょう。素晴らしい……。


他にも4基の超小型衛星が!

それにしても、どうにも「いぶき2号」と「ハリーファサット」ばかりが目立っている気がしますが……H2Aロケット40号にはまだあと4基の衛星が一緒に乗っていたのです。
それについても書こうと思ったのですが……ありゃりゃりゃ……。

……ごめんなさい、ここまでの時点でどうにも記事が大きくなりすぎてしまいました。
私としたことが書きたいことをいろいろ書きすぎてしまったようです。

なので今日はここまで……続きはまた次回、書いていこうと思います。

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。