何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

愛媛で新技術!チョコレートで魚の鮮度を保つ!?

ブリ

そろそろ旬ですね、ブリ。

ブリ(Seriola quinqueradiata)は言わずと知れた人気の魚で、スズキ目アジ科ブリ属に分類されていますね。

成長と共に名前が変わる出世魚ですが、名前の付け方は地域によって違うのですね。
関東では「ハマチ」とは言わないのか……知りませんでした。

冬はブリが産卵に備えて脂肪を蓄えるので、特に脂が乗って美味しいのですね。
冬のブリは「寒ブリ」などと言われて人気ですよね。
養殖ブリも天然ブリも同じなのだろうか……?

お吸い物とかブリしゃぶとかお寿司とか色々な食べ方がありますが、私はシンプルにお刺身で頂くのが好きです。
脂の乗ったブリはお醤油につけると脂が溶け出して広がるんですよね。あれがなかなか風情があると思うのです。


チョコレートでブリを育てる技術開発

昨日10月22日に、愛媛県がブリの画期的な養殖方法を発表したそうですね。

その名も「チョコブリ」。
……チョコ……?

どうやら餌にチョコを混ぜて育てる技術のようです。
そうすることで、ブリなどの魚の身の鮮度を保つことができるそうです。

餌を工夫して鮮度を保つというのはわかりますが、ブリとチョコという組み合わせがまったく予想の斜め上を行っており、一瞬これは一体何の話だと思ってしまったので詳しく調べてみました。

県曰く、養殖ブリは脂の乗りがよく海外でも評判なのだそうです。
ですが生き締めした後2日で肉の色が変化してまい、商品価値が下がってしまうのですね。
特に血合いは茶色くなってしまうそうで、そうなるともうお刺身としては提供できないのだそうな。

この問題が流通を増やす上で課題となっていたようです。

なるほどそういうことでしたか。
そこで登場したのが今回の養殖方法なのですね。


チョコブリ……

出荷前の20日間の間にチョコレートを10%含んだ餌を与えることにより、その後カカオポリフェノールの抗酸化作用で切り身が5日間にわたって鮮やかな色合いを保つ……のだそうです。
ブリの筋肉に含まれる色素の酸化をカカオポリフェノールが抑制するため変色が抑えられる……という仕組みなのですね。

そして肝心のブリ肉の味も香りも食感も普通のブリと変わらないそうです。

……特に甘くなったり苦くなったりはしないのですね。
当たり前か……。

いっそのことチョコレートのコクがブリ肉にも反映されてよりいっそうキッコーマンさんの「いつでも新鮮 削りたてかつお節香るしょうゆ」との相性の良さが向上するのではないかとあらぬ期待を抱いたのですがそんな事は科学的に考えてもあり得ませんよね。多分……。

なお、この技術は愛媛県と水産加工・販売会社「宇和島プロジェクト」さんが共同開発したもので、今飼育方法などに関する特許を出願中だそうです。

18年度中の量産化に向けて研究を進めているそうなのですが、早ければ12月にも試験販売として市場に出回る可能性があるとのことなので、もしかしたら今年中に食べることができるかも……?
どこまで一般に流通するのかはよく分かりませんが、運が良ければご近所のスーパーの鮮魚売り場に並んでいるかもしれませんね。

あれっ……でも愛媛のブリって……そもそもこの辺で流通してるのかな……?

ちなみに今の所餌に混ぜているのは普通のチョコレートのようです。
そのためチョコブリは1キロ当たり15円ほど普通のブリより生産コストが高くなってしまうそうな。
なので将来はチョコよりも効率よくポリフェノールを与えられる別の材料……カカオバターなど……を使う事も考えているそうですね。

……一体どこのチョコレートを使っているのだろう……?
日本経済新聞によると「今回の技術開発は17年10月ごろ、県がメーカーからチョコのサンプル提供を受けたことから着手した。」とあるのですが……メーカーさん……!?

県と提携して「ブリ餌専用チョコ」を開発しているメーカーさんがあるのでしょうか。
それともまさか元々は県が別の案件でチョコメーカーさんから新商品か何かの試作品の提供を受け、それがものすごくまずかったために「こんな不味いものが食えるか!サカナのエサにでもしてしまえ!」となったのだろうか……そんなわけはないか……。

……なんにせよ色々な妄想……じゃなくて想像を掻き立てられる一文ですね……。


担当者の方は和食ブームを機に海外でのブリの需要が高まっているので、そこへの流通拡大も狙いたいと仰っているようですね。

なるほど今までは鮮度の問題であまり遠くへは出荷できなかったのですね。
来年度以降本格的にチョコブリの量産化が進めば海外への輸出も多くなりそうです。2019年の夏ごろになるのかな?


みかんブリ!?

今回発表されたチョコブリ技術ですが、実は愛媛県は以前にも同じような技術を研究していたみたいです。
「みかんブリ」というそうで、チョコと同じく抗酸化作用を持つみかんの皮を餌に混ぜることで、鮮度を保つのだそうです。また、身には独特の香りが付くのだとか。

なるほどこちらはしっかりみかんの成分が香りに反映されるのですね。
味も変わるのだろうか……?愛媛みかん味……?

なんとも愛媛県らしい技術だと思うのですが、残念なことにチョコブリほど身の鮮度が長持ちせず、また苦いみかんの皮をブリが嫌がってあまり食べてくれないなどの問題があったそうですね。

食べてくれないって……そこですか!
意外にもブリにそんな味の好みがあったとは……。

チョコレートは普通に食べてくれるそうなので、ブリも甘いものが好きなのかもしれません……?

というより……チョコ、食べて平気なんですね……ブリ。
私としてはあのようなものを食べること自体なんとも信じがたい話なのですが、中毒とか起こさないのだろうか……。テオブロミンの許容量は体の小さな動物ほど少なくなると思うのですが……。

また、今回のチョコブリとみかんブリの技術を組み合わせることにより、臭みと変色を抑えたブリの養殖ができるのではないか……などという話も進んでいるみたいですね。

みかんの皮とチョコレートの相性の良さはチョコ好きなら誰しもが知っていることらしいですが、まさかブリ養殖の話でこの二つが出てくるとは。

きっとこれから先、「チョコブリ」と「みかんブリ」の良い所を併せ持った新しい養殖技術、「オレンジピールチョコブリ」技術が登場し、世界の養殖ブリの鮮度の短さに対する常識を根底から覆すことになるのだろう。
出荷前の20日間、ブリたちは神戸のお店もびっくりのブリ用高級オレンジピールチョコを食べながらこれからの自分たちの行く末に思いをはせ、「これで憧れのアメリカで憧れのお刺身になれる」などと喜ぶものが文字通り「大漁」に現れるに違いない。

また更に先の将来にはレモンの皮を養殖に使う「レモンブリ」が登場し、その身にレモンの酸味と香りを反映させ、「レモンを使わなくても『ブリのレモン~』系料理が作れる」という触れ込みで日本中のブリ市場を独占していくのだろう。


チョコブリは間もなく一般流通しそうなので……それを気長に待ちましょうか。

ところで、ブリの学名の quinqueradiata って、第一背鰭の棘条の数が5本であることに由来しているのでしょうか……?
radiata という言葉の意味が辞書を調べても出てこなかったのです…… radiatio はありましたが。似たような意味なのかな。
ちょっと気になります……。