何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

ホタルは恐竜時代には既に光りはじめていたって!?

ホタル

いささか季節外れではありますが……ホタルと言えば夏の風物詩の昆虫ですね。
求愛のために光を放ち、それが空飛ぶ電飾のように夜空を美しく彩ることで有名な昆虫です。
また、羽化後は水しか飲むことができず、二週間足らずで死んでしまう儚いイメージからか、死者の魂を象徴する虫としても知られていますね。

日本ではヘイケボタル(Luciola lateralis)とゲンジボタル(Luciola cruciata)がよく知られていますね。
両方とも近縁の種で、ルーキオラ属(ゲンジボタル属)に属する昆虫ですね。

ところで、ホタルは一体いつから光るようになったのでしょうか?
それに答えを出す研究結果が国際的な科学雑誌「eLife」に発表されたようです。


白亜紀には既に光っていた

研究結果を発表したのは愛知県岡崎市の自然科学研究機構・基礎生物学研究所の研究チームだったようです。
日本に生息するヘイケボタル(Luciola lateralis)と、アメリカのホタルであるフォティヌス・ピラリス(Photinus pyralis)のゲノムを解読し、彼らが光りはじめた時期を特定したようですね。

ゲノム……というのは、生き物の遺伝情報を司る分子であるデオキシリボ核酸(DNA)上に記録されている全ての情報のことですね。
DNAがハードディスクだとするとそこに書き込まれている遺伝情報のデータがゲノム……ということになるでしょうか。

生き物のゲノムを調べることにより、その生き物がどのような進化をしてきたのかがわかるのですね。
最近のゲノム解析技術の進歩は目覚ましい限りです。

これらのホタル……、おなじホタル科に属する昆虫ですが、それぞれの属が違いますね。
ヘイケボタルはルーキオラ属(ゲンジボタル属)ですが、ピラリスはフォティヌス属(ラテン語読みではポティヌス属……日本語名が無いのですね)です。

これらのホタルは元々同じ昆虫でしたが、およそ1億500万年ほど前に二つの属に分かれたようです。

ところで、ホタルという虫は体の中にある発光物質である「ルシフェリン」と、生き物のエネルギーの製造や代謝などの生命活動を司る物質「アデノシン三リン酸(ATP)」を、発光酵素「ルシフェラーゼ」を仲立ちとすることで反応させて光るのですね。

この発光酵素であるルシフェラーゼが生まれた時期が、すなわちホタルが光りはじめた時期というわけなのですね。

上記研究機関によると、発光酵素は普通の生き物も持っている「脂肪酸代謝酵素」に関わる遺伝子が突然変異を起こして生まれたもののようです。
そしてその変化はヘイケボタル属とフォティヌス属に共通して起こっていたようです。

つまり、この二つの属が枝分かれした1億500万年より前には、既にホタルは光ることを始めていたようです。

1億500万年前……白亜紀の真っただ中ですね。
ティラノサウルストリケラトプスが君臨したあの恐竜時代ですね。

ホタルがいつから光りはじめていたのかなんて、考えたこともありませんでしたが、そんな昔からずっとホタルは光り続けていたのですね。

ということは恐竜たちも夏にはホタルの光を見ていたのかな……?
なんだか遠い昔と今がつながるようです……悠久の時を超えたロマンを感じますね。

白亜紀はベッツリコーラが生きていた5億4200万年前のカンブリア紀と比べれば遥かに最近ですけれども。


コメツキムシ

余談ですが、コメツキムシ、知っていますか?
ひっくり返すとパチン!と音を立てて飛び上がり、起き上がるのです。
たまに見かけるのですがなかなか可愛くて面白い昆虫です。

ホタルとは近い親戚で、分類上ではコメツキムシ上科ホタル科の昆虫をホタル、コメツキムシ上科コメツキムシ科の昆虫をコメツキムシと呼ぶようですね。

上科まで同じだったとは……びっくりです。

ホタル科とコメツキムシ科は1億1500万年前に分かれたようですね。

このコメツキムシ科にも、ホタルのように光輝くその名も「ヒカリコメツキ」という昆虫がいます。
発光の仕組みもほとんど同じだそうですが、ホタルと分岐した後に誕生したものなので、独自に進化が進んだのだと考えられています。

……なんだかすごいですね……。
ヒカリコメツキ……生息域は中南米とのことなので、日本に住んでいる限り出会えそうにありませんが、まるで誰でも望めば光ることができるようになるみたいだ……。

そう言えば海の中にも光るイカや光る魚がいたりしますが、彼らの光る仕組みもホタルと同じようになっているのだろうか……?

なんにせよ発光物質ルシフェリン合成の仕組みが解明されれば医療に応用ができるそうですね。
一体この物質をどうやって使うのかは見当もつきませんが……科学者の皆さんがきっと何かをやってくれるのだろうと思います。

……きっとホタルは世界を救うのですね。
昆虫は世界を救う…………多分。