何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

日本で新種の魚が続々発見!でも絶滅が心配かも……

新種のおさかな次々発表

今年の夏に日本固有の魚の新種が次々と発見されていたようですね。
……厳密には「発見」という表現はいささか正しくありません。なぜなら今回は新種であると認定されただけで、発見された時期自体は大分前だからです。

今回新種に認定された魚は私の調べたところによると

ナガレホトケドジョウ( Lefua torrentis )
タニガワナマズ( Silurus tomodai )
ハチジョウタツ( Hippocampus japapigu )

の三種類です。
まだ他にもいるかも……?

(()の中は学名です。
学名は世界共通の名前で、ラテン語で付けられますね。
「属名(その生き物の大まかな名前。ネコ、キツネ、ナマズタツノオトシゴ、など)」と「種小名(種類を特定する名前。~ネコ、~ギツネ、~ナマズ、~タツノオトシゴの「~」の部分)」の二つを並べて書きます、念のため……)

この魚たち、実はみんなもう何年も前から発見はされていたそうなのですが、色々な事情で今まで新種であると正式に認められてはいませんでした。
ナガレホトケドジョウに至っては1993年時点で既に和名が付けられていてそれなりに認知もされていたので、20年以上もの長きにわたり新種認定されなかった事になりますね……。

それが今頃になって認定されたのですからなんだか遅すぎるような気もしなくもないですが、生き物の新種ってそういうものなのかもしれませんね。
発見された当初は誰も新種だと気付かないとか、他の生き物の個体差だと思われているとか、むしろあまりにも身近すぎて新種の可能性すら疑わないケースが結構あるようです。

それにしてもこの三種類、どのような魚なのでしょうか?ちょっと気になりますよね。
少し調べてみましたので順を追ってまとめてみようと思います。


どんな魚?

ナガレホトケドジョウ Lefua torrentis (レフア・トッレンティス)

西日本に生息するドジョウの仲間ですね。
同じレフア属(ホトケドジョウ属)である近縁種、その名もずばり「ホトケドジョウ Lefua echigonia(レフア・エキゴニア)」と一部同じ地域に住んでいる上に見た目もよく似ています。
またそれぞれ同じ種類でも個体差や地域差によって違いがあるため、これら二つの種を見分けるのはとても難しく、最近までは両方とも同じホトケドジョウだと考えられていたようです。

現在では別種として認められており、1993年に「ナガレホトケドジョウ」という和名が付いたのですが、当時はまだ学名はありませんでした。
岩陰に潜むナガレホトケドジョウは見つけるのが難しく、研究もなかなか進まなかったことが原因のようです。

それが今回正式に学名「Lefua torrentis」として発表され、晴れて新種となったわけですね。

ただ、最近では生息場所がだんだんと失われてきており、ホトケドジョウナガレホトケドジョウともに既に環境省レッドリストでは「絶滅危惧1B類」、つまり、「近い将来に野生での絶滅の危険性が高い生き物」に分類されています。

この二種類の行く末が少し心配ですね……。

何とか生息数を回復できればいいのですが、そのためにはまず環境を何とかしなくては、この魚たちがいくら頑張っても数を増やすことはできません。
人も魚も、個人の力でできることって限られているんですね……。


タニガワナマズ Silurus tomodai (シルールス・トモダイ)

この種類自体は2010年頃にはもう発見されていたようです。

以前から、日本固有のナマズは三種類が知られていました。

一つ目はそのままずばりの「ナマズ(Silurus asotus)」ですね。
その後「ビワコオオナマズ(Silurus biwaensis)」と「イワトコナマズ(Silurus lithophilus)」が1961年に新種として認定されて三種類になりました。

今回のタニガワナマズは発見当初から新種の可能性が疑われ、日本固有の第四のナマズになり得るのではないかと言われていたようですね。

それが今年8月17日、新種と発表されて本当に第四のナマズになった、というわけです。
日本固有ナマズの新種が認定されるのは、上のビワコオオナマズとイワトコナマズの認定以来57年ぶりなのですね。

ナマズもドジョウも身近なようでいてまだまだ奥が深く謎が多い魚なのかもしれません。

きっとこれから第五、第六のナマズが発見されて、日本のナマズの種類は世界でも類を見ないほど多くなっていくのだろう。
日本がナマズ大国と呼ばれるようになる日も遠くて近いのかもしれない。

それにしても種小名が「tmodai」だなんて……「トモダ」さんが発見したのでしょうか。
学名の由来を調べてみるのも色々と面白そうですね。


ハチジョウタツ Hippocampus japapigu (ヒッポカンプス・ヤパピグ)

東京、八丈島の海で18年も前に見つかっていた2センチほどの小さなタツノオトシゴ
日本でしか見つからなかったため、日本の小さなタツノオトシゴ「ジャパニーズ・ピグミー・シーホース」、略して「ジャパピグ」と呼ばれ、ダイバーたちに親しまれていたそうです。

今年の春に正式に名前を付けようという動きがあり、その結果8月2日に国際学術雑誌「ZooKeys」で和名は「ハチジョウタツ」、学名は「Hippocampus japapigu」に決まったと発表されました。

この学名……「Hippocampus」は「タツノオトシゴ」のラテン語名・属名ですが、種小名がなんと「japapigu」なんですね!しかも最後が g じゃなくて u で終わるんですね!
一瞬見間違いかと思ったのですがそうではありませんでした。これ、日本語のローマ字表記をそのまま学名にしたのでしょうか。

和名と合わせて「八丈島」と「ジャパピグ」に対する愛情が感じられますね!
japapigu はラテン語読みでは「ヤパピグ」ですが、敢えて「ジャパピグ」とお呼びした方がいいのだろうか……。


新種研究はこれから!

今回めでたく(?)新種として認定された三種ですが、タニガワナマズとハチジョウタツに関してはまだまだ研究は始まったばかりのようです。
ナガレホトケドジョウレッドリストに登録されていますが、後の二種類がたくさん生息しているのか、それとも絶滅しそうなのかはまだよくわかっていないみたいですね。

学名が付いたことにより世界中の研究者たちに認知されるようになりましたので、これから研究がどんどん進んでいくと思われます。
もし絶滅しそうな種類だという事がわかれば保護の対象にもなるでしょう。

保護が進めば、この魚たちが絶滅する心配はありませんねきっと。
……………多分…………。

ですが魚に限らずまだ知られていない生き物たちは日本中……いや、世界中にたくさんいるはずです。
希少な生き物の場合、学名をもらって人々から認知されれば保護の対象になりえますが、裏を返せば名前を貰わない限り人知れず絶滅してしまう可能性があるとも言えます。

そのような事にならないよう、生き物の研究が進んでいくといいですね。
それが彼らを守ることにつながるのなら。