何とはなしに、きつねとコーラ。

管理人のきつねとその相棒のべっつりコーラが、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。

未来の技術?ハエがごみ処理、動植物を育てる

ハエが大活躍

福岡市のバイオベンチャー企業、MUSCAさんが画期的な技術を開発したようですね。

家畜の排泄物や食品のカスなど……つまり有機物のごみですね――を分解して、作物を育てる肥料と、家畜を育てる飼料の両方を一度に作り出す技術です。
そしてその技術の要がなんとハエ!

身近なハエであるイエバエの卵を有機ごみの中に置いておくと、孵化した幼虫が色々な酵素を使ってごみを肥料に変えてくれるのだそうです。
昆虫技術システム、というのですね。

さらにそのハエの幼虫(「蜂の子」ならぬ「蠅の子」……?)自体が良質な動物性たんぱくとなり、家畜の食糧である飼料の材料にできるのだとか。
ハエの力で作物と家畜、植物と動物両方を育てることができるのですから、まさに一石二鳥の技術ですね。
ごみの処理も一緒にやってしまうのだから一石三鳥かな……?

しかもこのハエ、ただのイエバエではないそうです。
45年間、1100世代もかけて改良に改良を重ね、やっと誕生したスーパーイエバエなのですね。
肥料の生成に必要な期間は1週間程度といいますから、とても優秀な凄いハエなのでしょう。

ハエとは言っても……あなどれません。

会社の名前もハエ

ちなみに会社名のMUSCA(ムスカ)というのはラテン語でハエのことですね。
……有名な某アニメ映画の悪役の大佐の名前ではなくて。

イエバエの学名である Musca domestica(ムスカ・ドメスティカ……そのまんま「家のハエ」という意味)に由来するそうです。
良質な肥料を作ってくれ、なおかつ自らもその身を差し出して食糧になってくれるのですから、これは……イエバエ、敬意を持って接しなければ。

ただのイエバエではなくMUSCAさんのイエバエなので、学名もおそらく亜種小名が追加されて Musca domestica muscae みたいになるのだろう。
これできつねの学名、Vulpes vulpes schrencki とお揃いだ……なんだか親近感がわきます。

しかしハエの品種改良だけで45年間とは気が遠くなるような歳月ですね……。そんなに昔からこの会社は研究を重ねてきていたのでしょうか。
実はそうではありませんでした。この技術はあの旧ソ連が最初に開発したもので、それをMUSCAさんが引き継いだのだそうです。

元々は宇宙船内での食糧供給のための技術だったようですね。
なるほど言われてみれば45年前といえば丁度アポロが月面に降り立った頃ですものね。

あの頃のソ連アメリカとの宇宙船の開発競争の真っただ中でしたね。
この技術も開発競争の産物だったのでしょうね。

アメリカに負けたくない一心で食糧生産の技術を開発しようとしていたのでしょうか。

私が見たニュースサイトでは、この昆虫技術システムの概要を図入りで説明してくれていました。
蠅の子を直接飼料にするのではなくて、蠅の子を使って魚を育てて、その魚を加工して家畜にあげるのですね。
この技術、素人目にもこれがまたなかなかに合理的で、また今まで思いつきそうで誰も思いつかなかった画期的な手法だと思いました。
(もちろん45年前に旧ソ連が思いついていたわけですけれども。)

昆虫は世界を救うんだ

CEOの流郷綾乃さんは「昆虫の力で、食糧危機に終止符を」と意気込んでいらっしゃるそうです。
なるほど昆虫食は食糧危機から世界を救うと言われていますものね。

昆虫は普通の家畜と違って少ない飼料、少ない時間で育てることができる上に、その身は高タンパク、高カロリーで栄養満点です。
おまけにエビやカニと同じ節足動物に属す生き物なので……、エビやカニを食べ慣れている日本人にはなじみやすい食品かもしれませんね。

もちろん今回のこの技術は昆虫そのものを人が食べるためのものではなく、あくまで家畜を育てる飼料と作物を育てる肥料を作り出すためのものです。

でもきっとこれから日本ではエビ、カニ、シャコ、グソクムシに続く第五の節足動物食材として昆虫が持てはやされていくのだろう。
エビ缶、カニ缶、シャコ缶、グソクムシ缶の他にハチ缶、イナゴ缶、カブト缶、ゴキブリ缶など様々な昆虫の缶詰が手軽に栄養を補給できる高品質の保存食として量産されていくに違いない。
おそらく災害時用の備蓄食料の中にも昆虫が含まれるようになるのだろう。
むしろ備蓄食料は100%昆虫になるのかも……!

現時点で、昆虫は生態系の中において地球環境を根底から支えているとても重要な生き物ですね。
ですがこれからは昆虫を使ってごみを処理し、昆虫を食料として人や家畜や農作物が生活するようになっていく……。
昆虫が地球環境だけでなく人間世界を支えるようになる時代ももうすぐそこなのかもしれませんね。

ますます昆虫には頭が上がらなくなってしまいます……。もう気軽にハエ取り紙とか使えない……。