きつねとべっつりコーラのブログ。

きつねとべっつりコーラの2匹が、日々の出来事について思ったことや感じたことをただ淡々と述べていくだけのブログ。生物多め。

【生物・環境】節足動物についてのメモ書き

例の如く備忘録です

いつか8つの分類階級についてのメモ書きなるものを書いたのですね。

当ブログでは割と頻繁にマニアックな用語が出てきたりする上に、毎回その解説をしている余裕もないので、知らない人が見ると多分、かなりわかりづらいのですね。

なのでとりあえずよく出てくる用語に関しては個別に解説用の記事を設け、解説したい時はそのリンクだけを引用すればいいかな~などといういかにもプログラマーが考えそうなことを考えたわけなのですね。

きつねは元々プログラマーですからその辺の考え方は仕方がないとしても、実際この「メモ書き」は(当ブログの記事にしては)そこそこアクセスもあったので、これはこれでなかなか上手い方法かもしれないと思ったのですね。


……と、いうわけなので。

これからも「メモ書き」シリーズを増やしていくことにしたのですね。


……第2弾……つまり、今回は節足動物なのですね。


………きつね、小さいころから虫が好きでして……。

節足動物」という用語自体は結構メジャーだと思うので、敢えて解説を書く必要性を感じなかったのですが、節足動物にまつわる意外に知られていないあれこれも自分の中でメモとして残しておきたかったのでとりあえず書いてみるのですね。

なじみの無い方の手助けとなり、また私のように物好きな一部の方が見てニヤニヤしてくれれば幸いなのですね。


節足動物

さて……節足動物というのは、その名の通り動物の仲間なのですね。


特徴としては名前のとおり(?)「節のついた足」を持つことで、わかりやすく言うとエビやカニ、昆虫などが属するグループなのですね。

この仲間は皮膚が硬く、鎧のようになっているため、われわれ脊椎動物と違って外から見ると関節が目立つのですね。

この硬い皮膚は「外骨格」とも呼ばれ、名前のとおり皮膚であると同時に体を支える「ホネ」の役割を持っているのですね。

脊椎動物で言うところの体の内側にある「ホネ」は無く、「外骨格」のみで体を支えます。

筋肉はその内側にあり、「内側からホネを引っ張る」ことで体を動かすのですね。


……筋肉が「外側から骨を引っ張る」ことで体を動かす脊椎動物とはちょうど逆ですね。


体の構造としては「背板(はいばん)」つまり背中側の鎧「腹板(ふくばん)」つまりお腹側の鎧の2枚の板から成る「体節」と、それに1対の「付属肢(ふぞくし)」がついたユニットが、いくつも連続して繋がるというまるで電車のような構造を持っているのですね。

この辺はムカデをイメージするとわかりやすいのですね。下にも書きますが彼らの仲間は節足動物の基本的な姿を受け継いでいるのですね。

それぞれの体節は必要に応じてお互いに癒合し……つまり、複数個がくっついてひとつになり、また付属肢も必要に応じて「触覚」「鋏角」「あご」「歩脚」などに形を変えたり場合によっては無くなったりします。


また体節自体の数もものによって変わってしまうのですね。

この辺脊椎動物の「背骨」と似ているのですが、背骨は体の中にあるため、このような変化が起こっても外からは違いが分からないのですね。


なんにせよ脊椎動物はみんな似たような構造をしていますが、節足動物はこのようにカスタマイズ性に優れた仕組みのためか、触角やあご、翅の有無、足の数など、体のつくりも分類によって大きく異なり、その結果様々な環境に適応することができるのですね。


また「小型化」に関しては目を見張るほどの能力があり、体を小さくすることによって限られたスペースや食料を有効活用できるようです。


逆に言うと「大型化」にはあまり適さないのですね。

「表面が硬い外骨格に覆われている」という構造上、成長するためには一度外骨格を脱ぎ捨てなければならず(脱皮)、その後は軟らかい「新しい外骨格」が硬くなるまでの間、しばらく「骨格が体を支えられない状態」が続く上、呼吸の仕組みに由来する問題もあり、一定以上の大きさになることができません。


……この辺り「大型化に適した」つくりを持つ脊索動物(脊椎動物)とは真逆なのですね。

 

循環系……つまり、血液を流すシステム……は「解放血管系」といって、われわれ脊椎動物のような「毛細血管」を持たず、心臓の動脈から送り出された血液は、そのままじかに「体の中のスキマ」を流れ、また静脈に吸い込まれて心臓にもどる仕組みになっています。

節足動物の心臓は「背脈管(はいみゃくかん)」とも呼ばれ、背中を通る1本の大きな動脈なのですね。

この動脈が筋肉の力で後ろから前へと拍動することで、お尻側から頭側へと血液が送り出され、血液循環が行われるのですね。

もちろん動脈の中にはいくつも弁が付いており、血液が逆流してしまうことはありません。

 

また中枢神経……つまりわれわれの脳や脊髄に当たる神経は「梯子神経系」と呼ばれ、その名の通りはしごのように左右1対となっており、各体節ごとに小さな脳である「神経節」が1対ずつあるのですね。各「神経節」はそのまま「付属肢」に対応しており、真ん中で左右が繋がっています。

なんだか「右脳と左脳」みたいな関係ですが、おそらくたくさんの付属肢を1つの脳だけで制御するのではなく、各体節ごとに小さな脳を設け、そこに制御を委託することで役割分担をし、中央コンピュータである脳の負荷を減らしているものと思われます。

頭にはもちろん大きな神経節である脳があるわけですが、この大きな脳と、付属肢の付け根にある小さな脳とが連携することにより全体が一体となって動くとは見事なネットワークなのですね。きっと彼らは体の中に頭部サーバを中心としたIoTシステムを備えているに違いありません。

なんにせよ彼らの中枢神経はわれわれのとは違い「お腹側」を通っています。

どうにも脊椎動物の背中を作る遺伝子と、節足動物のお腹を作る遺伝子が共通のものらしいのですね。つまりわれわれは背中側に神経、お腹側に心臓がありますが、節足動物ではその配置が逆になるのですね。


また節足動物分類階級的には「門」にあたり、その位置づけは


真核生物域-動物界-真正後生動物亜界-左右相称動物-前口動物-脱皮動物上門-汎節足動物-節足動物


……となっているのですね。

間にイロイロ挟まっていますが、普通は単に「動物界-節足動物門」といえば通じるのですね。


下位分類としては4つの「亜門」に分かれており、

  • 鋏角亜門
  • 甲殻亜門
  • 多足亜門
  • 六脚亜門

がそれぞれ所属しています。


鋏角亜門はいわゆる「鋏角類」で、クモやサソリ、カブトガニなどの仲間なのですね。節足動物の共通祖先から最も初期のころに分岐し、独立したグループ(亜門)になったと言われています。

甲殻亜門はいわゆる「甲殻類」で、エビやカニダンゴムシグソクムシなどが含まれますね。

多足亜門はいわゆる「多足類」で、ムカデやヤスデの仲間が含まれます。ここから分れて甲殻類が生まれたのですね。この多足亜門は同じ形をした体節がいくつもつながるという、節足動物の最も基本的な形態を受け継いでいるグループですね。

六脚亜門はいわゆる「六脚類」で、昆虫が属しています。この4つの中では最も最後に、甲殻類から分れて進化したのですね。


最も初期に分かれた鋏角亜門以外の亜門をまとめて「大顎類」などと言ったりします。
その名の通り「大あご」があるのですね。

節足動物の口というとクワガタのあごのように左右に開くハサミのような形を想像しますが、あれが大あごなのですね。

この大あごのひとつ後ろに「小あご」が、昆虫ならば1対、多足類や甲殻類ならば2対あります。

いずれも付属肢が変わったもので、これらのあごを前後交互に動かすことで食べ物を噛むのですね。

またムカデの仲間はこのさらに1つ後ろに前脚が変わった「顎肢(がくし)」と呼ばれるあごのような器官を持ち、獲物に毒を注入するのに使います。

……いわゆる「ムカデの毒牙」ですね。厳密には「牙」ではなく「爪」なのですね。

ですが「鋏角類」にはこれらのような構造は無く、代わりに「鋏角」と呼ばれる片方だけでカニのハサミのような形をした付属肢があります。(クモの場合はハサミではなくナイフのような形になっています。)

この鋏角を左右交互にガジガジ動かすことで食べ物を噛むのですね。

つまり、サソリやクモなどの鋏角亜門には「左右に動くハサミのようなあご」はありません。よくフィクションなどでどういうわけかクモやサソリのキャラクターに「左右に動くあご」があったりするのですが、あの描写は誤りなのですね。


………なんにせよ、分類を見てわかる通り節足動物にはいわゆる「ムシ」と呼ばれる生き物たちが含まれるのですね。

ただ「ムシ」という言葉そのものはひじょうにあいまいで、節足動物は全てムシなのかというとそういうわけでもなく、また節足動物以外にもムシとよばれるものがいたりするのですね。

……早い話が分類階級関係なく「ムシ」だったりそうでなかったりするので、「ムシ」の定義がもうよくわからない今日この頃なのですね……。

……近いうちに「ムシ」という言葉についての記事を書こうと思いますし、それについてはそこでじっくり考えようと思うので、とりあえずここでは省くのですね。


また、われわれ脊椎動物は「脊索動物門」に属していますが、節足動物」はしばしばこの「脊索動物」の「対極」のように言われることがあるのですね。

単にホネが体の「内側」にあるものと、「外側」にあるもの、という意味での「対極」ではなく、両者の間にはもっと深い「違い」があるのですね。

……それを説明するためにはもう少し深いところまで掘り下げる必要があります。


前口動物と後口動物

まず、前提として……。

地球生命の最小の単位は「細胞」なのですね。

どんなに小さく単純で、また小規模な生き物でも最低限「細胞」を1つ持っていますし、現時点では「細胞」を持たない生物は発見されていません。

そしてそれがたくさん集まったものがわれわれ「多細胞生物」なわけですが、逆に言えば人もキツネもカニもムシも、それだけでなく動物も植物もキノコも全部すべて、多細胞生物というものは全て、個体が1つの生き物ではなく、「細胞」という小さな生き物が沢山集まった大きな「チーム」なのですね。

最初は単に複数の単細胞生物の「集合」にすぎなかったものが、長い年月を経て一体化・分業化し、細胞同士の関係が密接になり、もはや一つ一つの細胞だけでは生きることができなくなった状態……それが現在の多細胞生物ですね。


時代と共に「個」の役割がどんどん細分化されていってひとりでは生きられなくなるって……なんだか人間の社会に似ているのですね。


なんにせよ細胞の数は人間で37兆個あると言われていますから、簡単に言えば1人の人は37兆個の命を持っていることになるのですね。
その37兆個の命がそれぞれの役割の中でそれぞれの任務をこなし、全体で1人の人を形作っているのですね。


……我々は個であり、全体だ。


しかしどの多細胞生物も、発生段階……つまり「生まれる時」は、最初は「ただの細胞の集合」なのですね。

それぞれの細胞にはまだ具体的に役割が決まっておらず、またその全体(身体)には前も後ろも右も左も上も下もありません。


……会社にたとえるなら初期メンバーは集まっているのに部署が決まっていない状態か知らん。(なんか違う気が……。)


それが時間と共にそれぞれの細胞に変化し、役割を決めていくのですね。


……このへんプロセスが複雑すぎて説明し出すと1つの記事が書けてしまう……というかそれでも終わらなくなってしまうので、詳細は省きます。


なんにせよ動物の場合、如何なる種でもまずはたった1つの受精卵が細胞分裂を始め、最初に中が空洞になったボールのような形になるのですね。

そしてやがてその表面の一部が内側に向かって沈み込んでいき、ボールに「穴」が開くのですね。


この「穴」を「原口(げんこう)」というのですね。

「ハラグチ」ではありません、「ゲンコウ」です。


そしてこの「原口」がその後どうなるかにより、動物は大きく「前口動物」と「後口動物」とに分かれるのですね。(厳密には他にもいるのですがややこしくなるのでとりあえずこの2つで考えます。)


前口動物はこの「原口」がそのまんま「口」になります。

つまり、「原口」が「前」になるのですね。

肛門を持たないものもいますが、多くの種ではこの反対側に肛門が開き、お馴染みの「口→胃袋→腸→肛門」という「食物の通り道」が完成するのですね。


対して後口動物ではこの「原口」は「肛門」となり、その反対側に新たに「口」が開くのですね。

つまり、「原口」が「後ろ」になるのですね。

また「口」が「新たに」開くことから(?)後口動物のことを「新口動物」などと言ったりもします。

ちなみに前口動物は「旧口動物」とも呼ばれます。


……ややこしいのでこの記事では「前口動物」「後口動物」に統一するのですね。


なんにせよ発生のごく初期の段階で「どちらを前にしてどちらを後ろにするか」という「そこからか!」なレベルで2通りに分かれるところから、「前口動物」と「後口動物」は進化のごく初期の段階で枝分かれした、いわば「真逆の考え方を持つ」動物のグループなのですね。


そして今日の主役である節足動物」は「前口動物」に、われわれ「脊索動物」は「後口動物」に、それぞれ属しているのですね。


……そして両者とも「体に頑丈な骨格と関節を持ち」、それ故に「運動性能に優れている」という点では一緒なのですね。


他のグループと比較してみると一目瞭然ですが、これほど高い運動能力を持つ動物の「門」は、節足動物と脊索動物(脊椎動物)以外には無いのですね。


………イカやタコなどの一部の「例外」もいますが……。

彼らは「軟体動物門」なので、脊索動物でも節足動物でもない「第3の勢力」なのですね。


なんにせよ、「丈夫な骨格」を「筋肉で引っ張る」ことによって運動する、という機構を備えているというところでは節足動物も脊索動物も一緒なのですね。

ただ、進化のごく初期段階で枝分かれし、また骨格を外か中か、どちらに置くかでも真逆の選択をするなど、両者の離れようときたらかなりのものですね。


……これくらい書くと、脊索動物と節足動物が対極である、という意味がおわかり頂けると思います。


節足動物の創作においての扱い

さて………。

きつね、よく趣味で絵を描くのですね。

………現在多忙につきちっとも描けませんが、前にはよく描いていたのですね。

また私はキャラクターとしては動物を専門に描く、いわゆる「ケモノ絵師」の範疇に含まれるのですね。


そのためか動物のキャラクターを見ると、ついついどのように描かれているのかが気になってしまうのですね。


なのでここではそのような視点から、節足動物についてあれこれ書いていこうと思うのですね。


まず、前提として……。

あらゆる動物が「脊椎動物」……特に「人間」っぽく描かれるのが創作における「キャラクター」なのですね。

節足動物も例外ではなく、創作においては「できるだけ脊椎動物っぽくなるように」描かれていることがほとんどなのですね。


そして、それゆえか……これはあくまで私の独断と偏見なのですが……、節足動物は最も「それらしくない」描かれ方をする部類に入るのですね。


実際に節足動物のキャラクターを見てみると、特に顔は、どう見ても脊椎動物としか言いようのない口だの目だのを持っていることが多いのですね。


これはわれわれ哺乳類自身が「脊椎動物」であり、節足動物とは殆ど「真逆」の位置にいるため、その方が馴染みやすいのだと思われます。

と、いうより、こうしなければとてもじゃありませんが馴染めないものと思われます。


節足動物は分類的に脊椎動物の反対側にいるというだけでなく、見た目も外側が外骨格で覆われているため、脊椎動物から見るとどうにもカニカルでロボットのような無機質な印象を受けるのですね。

実際は節足動物鎧の内側は血の通った生き物であるはずなのですが、いかんせん外から見えるのは鎧だけのため、イマイチ実感がわきません。


また脊椎動物の「足」は決まって4本しかありませんが、節足動物たくさんあるのが当たり前……われわれから見るとうぞうぞしていてどことなく奇妙な感じがします。

同じ「足」と言っても脊椎動物のそれと節足動物のそれとでは由来が根本的に異なるので、単純に数を比べること自体がそもそも間違いなのですが……。


なんにせよこれらの事情のためか、節足動物が苦手な人も多いようで(エビやカニは食べるのに?)、節足動物をそのまんま節足動物として描いてしまうと、どうしても好き嫌いが分かれてしまうのですね。

それゆえに創作の世界では

人間   →そのまま
脊椎動物 →ぬいぐるみ化
節足動物 →大改造して脊椎動物

という描き方が既に「暗黙の了解」となってしまっているがあります。………節足動物だけに。


生き物はそのままの姿が最も魅力的であり、そのままで描くのが一番良い。
デフォルメするにしても「比率」を変えるだけで「形」は変えずに。


……という考えを持つ私としてはこの現状はひじょうに残念に思えるのですが、「そのまんま」が苦手な人もいるわけですから仕方がありません。


……なんにせよ私個人としてはそのまんま描きたいのですね………などということを描くと話が絵描き論の方にずれて行ってしまいますね。


ともあれ、節足動物節足動物………われわれとは大分違いますが、これはこれで温かく見守ってあげればいいと思うのですね(?)。

慣れない人が見ると「ナニコレ動物?」だの「宇宙生物みたいだ」だのと思いがちですが(らしいですが)、彼らはれっきとした地球生命ですし、彼らについて知識を深めれば、そんなに「ナニコレ」とは思わなくなるのですね。

ヘッダーを追加しました。

ブログヘッダーを追加しただけ

至極どうでもいい話なのですが……。

ご覧のとおり、先日ヘッダーを追加してみたのですね。

本来ならば自分でイラストを描きたいと思っていた次第ではありますが、当方絵描きのくせに記事とお仕事その他雑用にかまけていてちっとも絵が描けないので、結局代わりに気の置ける友達に無理を言って描いてもらったのですね……きつねとべっつりコーラ。

スマホ版とPC版とでヘッダーが変わるのですね。ちっとも知りませんでした。
さすが彼と言いたくなるのですが、かわいいイラストを2枚も描いてくれたのですね。

タイトルの文字がどうなるか少々不安でしたが、自動でこのような豪華な感じの文字に変わってくれたので安心です。

さすがはてなブログさん、こんなところまで気が利いているのですね。


……どう見ても冬っぽい画像ですが、画像の製作期間を考慮に入れていなかったためできあがった時点で既に春になってしまったという誤算があったことは内緒。

……春仕様も用意しないといけないか知らん。


なんにせよこれで少しは豪華な感じになった……のかな。

少なくともこれで少しは「きつねとべっつりコーラ」が前面に押し出される形になったとおもうのですね……たぶん。


……今までのこのブログはアイコン以外に画像らしきものが貼られていないというどっからどう見ても地味すぎる外見だったのですね。

見た目の派手さと訪問率の低さとの因果関係は定かではありませんが、これで少しでも多くの人の目に留まるようになってくれると嬉しいのですね。


でもやっぱりまだ地味?

……でもまだ何かが物足りない気がするのですね……何だろう………。


…………背景?


そういえば当初の予定では背景画像も入れるはずだったのですね。

いろいろ他にやることがあり、とりあえず先にブログをスタートさせてしまおうというとになったため、気付けば何カ月も「地味な外見」のまま奔走し続けているという始末……。

いけない、こんなことではこのブログが「みすぼらしいブログランキング」で上位に入ってしまうのですね。なんとかせねば……。


とりあえず、背景も何か洒落たものを用意しようかな……。


などと考えているうちに背景にはどうやら画像をアップできないという事実が判明したのですね。

う~ん……どうしたものか。

身近にいるはずだが見慣れない「カニムシ」益虫として活躍しそう

クモ綱の話題

なんだか最近カブトガニだのクモだのザトウムシだの、「クモ綱」のことばかり書いているのですね。

……もうそろそろここいらで終わりにしないと飽きてしまいそうです。

クモ綱ならびに「鋏角亜門」は昆虫に負けず劣らず色々と個性的な生き物たちがいるので、私自身は当分飽きが来なさそうなのですが、このままではせっかく記事を読んでくれている皆さんが飽きてしまいそうなのですね。

とりあえず………今日はカニムシのことを書くとして、それで終わりにするのですね。


……結局書くんじゃん!


カニムシ

カニなのかムシなのかはっきりしろというツッコミが飛んで来そうなのですが、カニムシという虫がいるのですね。

分類学的には

動物界-節足動物門-鋏角亜門-クモ綱-カニムシ目

とやはり案の定クモ綱に属しているのですね。


気になる生息場所ですが、土の中、石の下、木の皮の裏、動物の上など種類によって多岐にわたるようです。


……要するに「どこにでもいる身近な虫」なのですね。


蟹虫(かにむし)という名前のとおり、カニのような大きなハサミを持った動物で、見た目はよく「尻尾の無いサソリ」と形容されますが、とっても小さく、大きさは数ミリ程度しかありません。

この見た目のせいか、カニムシのことを英語では「Pseudoscorpion」……「サソリモドキ」というのですね。


……カニじゃない……。


というよりなんだかどっかで聞いたことのある名前です。危険を感じると動物の皮膚を溶かすほど強力な「お酢」を噴き出して反撃してくるあの虫と同じ名前なのですね。

……かんじんのクモ綱-サソリモドキ目に属する方の「サソリモドキ」「Vinegaroon」より正式には「Thelyphonida」というのですね。


……ややこしい!!


ハサミに毒、でも人間には効かないもよう

なんにせよ、カニムシはクモに同じく全ての種が肉食性で毒を持ち、ダニやトビムシなどより小さな虫を捕まえて食べるようです。

またクモの毒は鋏角(牙)にありますが、カニムシの毒は触肢……つまり「ハサミ」にあるのですね。


……リーチが長いのですね。


ハサミというものは当然2本の「指」から成るわけですが、カニもサソリもカニムシも、そのハサミの「指」は片方が「動かない指(固定指)」で、もう片方のみが「動く指(可動指)」になっているのはみなさんご存知の通りなのですね。


……きっと私のように子供のころお寿司屋さんでカニ爪」で遊んだことのある人ならご存知なのですね。


カニカニムシもサソリも、ハサミは「上下」に開くのですね。
そしてカニのハサミは「上の指」が動きますが、サソリやカニムシは「下の指」が動くのですね。

彼らのハサミはもとはといえば普通の「足」であり、その「先端の関節」「動く指」となったのですね。
もう一方の「動かない指」はもともと「2番目の関節」の一部が長く伸びて指となったものなのですが……この時に「上が伸びる」か「下が伸びる」かによりハサミのタイプが二通りに分かれたのですね。

つまり、サソリやカニムシ(クモ綱)の場合は2番目の関節の「上の方」が伸びたため、結果として「下の指が動く」ようになったわけですが、カニ(甲殻亜門)の場合は2番目の関節の「下の方」が伸びたため、「上の指が動く」ようになったのですね。


なんにせよカニムシの毒はこのうち「動く方の指」に仕込まれており、もっぱら獲物をしびれさせて捕まえるのに用いられるようです。


……どくづき……なのですね。

きっとグレッグルもびっくりするのですね。


それにしてもてっきり毒は「動かない方の指」にあるのかと思っていたのですが、意外です……。

……でも、よくよく考えてみると「動く指」とはすなわち「先端の関節」つまり「指先」であり、「動かない指」は2番目の関節ですから、「指先に毒がある」と解釈すれば「2番目の関節である動かない指に毒がある」などという中途半端な状態よりもより自然なのですね。


またカニムシは全ての種が毒を持ちますが、元々小さな虫を捕まえる前提で作られている毒ですから、殆どのクモの毒と同じく人間には効果が無いのですね。

そのためカニムシやほとんどのクモには「毒が無い」と言われていますが、厳密には「彼らは全て毒を持ってはいるが、人間には効かない」のですね。


それにしても、このカニムシ……こんなに独特でエキゾチックな姿をしているのに、実はクモに同じくそこらへんにいる身近な虫……らしいのですね。


ですが私は見たことがありません。

どうやら土の中だの木の皮の裏だの動物の上だの「わかりづらい場所」に生息しているため、また体が非常に小さいため、注意して探しでもしないかぎり見つけることができないようです……。


……夏になったら探しに行ってみようか知らん。

ペットにできるのだろうか……。


益虫として期待大?

さて……カニムシは「動物の上」に住んでいるものもいる……と書きましたが、実際オオヤドリカニムシなど、種類によってはネズミやカミキリムシ、ハチなどにくっついて共生(便乗?)するものもいるのですね。

つまり、カニムシはダニなどの皮膚に付く寄生虫と同じようにネズミなどの小動物の皮膚に付き、その寄生虫を食べるのですね。

ネズミさんはカニムシさんに寄生虫を取ってもらい、またカニムシさんはネズミさんに食べ物と住処と移動手段を提供してもらうという両者win-winな関係なのですね。


また最近の研究ではかの恐ろしいウイルスを媒介する吸血生物……「マダニ」の天敵としてオオヤドリカニムシが認定されるなど、今後益虫としての活躍が期待されそうです。


……肝心のカニムシと出会ったためしがありませんし、一体どこに住んでいるのか見当もつかないのですが、きっと普段からカニムシ探しに慣れている専門家の方々なら彼らを見つけ出して協力を得ることができるに違いありません。


………連れてきて毛皮に仕込めばノミとかも駆除してくれるのか知らん。

もしそんなことになったら、フロントラインが要らなくなってしまうのですね。


………それにしても……カニムシ。

是非ともその素敵なフォルムをご堪能いただきたく、つまるところは画像を入れたいと思ったのですが、残念ながら出会ったこともない虫であるため、写真も撮れていないのですね……。

本当に「そこらへんに生息する身近な虫」なのだろうか……。

とりあえず季節が来たら探しに行ってみるのですね。

その時はまた今度は「写真付き」でここに記事を書くかもしれませんが………とりあえず今のところはそろそろ別の話題を書こうかな……。

クモの仲間では最初に「今の姿」になったザトウムシ。まさかゴキブリもびっくりの完全生物?

何億年も進化していない?

………ゴキブリではありません。

昨日クモの記事を書きましたが……。

blog.kitsune-vetulicola.net


……最後に予告した通り、今日はザトウムシなのですね。

例の如くナショジオさんのサイトにいろいろ書いてあり、興味深かったので読んだのですね。

こちらその記事なのですが……ちょっと古く、2011年のものなのですね。

natgeo.nikkeibp.co.jp


……記事の中では「ザトウムシが3億年間その姿を変えていない」と書かれているのですが……現在の学説では最古の化石の記録が更新されているらしく、最も古いものでは4億1000万年前デボン紀のものがあるのですね。

……つまり、ザトウムシは「3億年」どころか「4億年以上」もその姿を変えていないのですね……。


どっちにせよ、これはゴキブリもびっくりの相当なツワモノなのですね。


ザトウムシ

さて、ザトウムシ……。

見たことが無い人はおそらくいないと思うのですが、どうやらクモと勘違いされることが多いようなので改めて書いてみるのですね。

ザトウムシとは

動物界-節足動物門-鋏角亜門-クモ綱-ザトウムシ目

に属する鋏角類(クモやサソリ、カブトガニの仲間)なのですね。クモはクモ目、サソリはサソリ目ですから、目レベルでクモとは異なるのですね。


よく森の中に行くと見かける、丸い玉のような胴体に不釣り合いになっがーいハリガネのような足を持ったあの虫です。

クモに似ていますが、胴体部分がクモは頭胸部と腹部とに分かれているのに対しザトウムシでは一体化しているのが大きな違いなのですね。


……モニターとキーボードが一体化したパソコンみたいなのですね。

きっとノートブックなのでしょう。


また鋏角(口の前にある小さな付属肢)の形もクモと異なり、「ハサミ型」をしているのですね。

鋏角亜門の中ではクモは唯一(?)「折り畳み式ナイフ型」の鋏角を持つことで知られており、「ハサミ型」はむしろ多数派なのですが、ザトウムシもこちらのようです。


足で前の方を探りながら歩く様子が、杖で前を探りながら歩く座頭市……じゃなくて盲目の人に似ているのでこのような名前になったのですね。

別名「メクラグモ」もしくは「アシナガオジサン」!!!


きっと盲目で仕込み杖をついた足の長いおじさんが、抜群の居合の技で悪と戦うに違いない!


……こんな狭いところで、刀そんな風に掴んじゃだめだよ。


昔近所の森にたくさん住んでいたので、子供のころはよく遭遇したのですね。
当時はアシナガグモとかなんとか呼んでいたのですが…………クモじゃないのですね。


……ちなみに「メクラ」だの「ザトウ」だのという名前ですが、一部の種類を除いてちゃんと目はついているのですね。

……どれほど見ているのかは定かではありませんが……。

クモ綱の仲間の眼は(カブトガニをクモ綱に含めるなら全て「単眼」で、例外はカブトガニだけなのですね。

そのうちクモやサソリなどには8つの眼があり、それぞれ顔の真ん中の方にある「中眼」が1対、横の方にあって、もともとは1対の複眼だったものが単眼化した「側眼」が3対あるのですね。

ですがザトウムシの場合は真ん中の「中眼」を残して退化し、無くなってしまっているようです。
(問題の化石のザトウムシには中眼1対、側眼1対の4つの眼があったようです。古いザトウムシは4つの眼を持っていたのですね。)

……眼を発達させたハエトリグモなどの一部の例外はいますが、どうにもこの仲間は眼を退化させたがる傾向にあるようです。


また付属肢は他のクモ綱に同じく鋏角が1対、触肢が1対、歩脚が4対あるのですね。

種類によっては鋏角が長かったり触肢がカマになっていたりいろいろあるようです。


またあの8本の長い足にはいろいろ凄い秘密があるようで、いやなにおいを出して身を守ったり、また音や振動、味やにおいを感じることもできるのですね。
さらに敵に襲われると根元付近で「自ら」切るという荒業を繰り出します。

どうやら足の付け根に切るため専用の関節があり、そこを境に切れるようになっているようです。
つまり、「うっかり切れてしまう」のではなくて、「そもそも最初から切ること前提で設計されている」のですね……使い過ぎは体に悪そうですが。

切られた足はトカゲのしっぽの如くしばらく動くので、敵がそれに気を取られているうちにさっさと逃げてしまうというわけですね。

そして切った後の傷口は瞬時に特殊な筋肉によってふさがれ、止血が行われるようです。

……自分から切る仕組みもそうですが一体どんな構造になっているのだろうか
足の付け根に炸薬が仕込まれており、足を切り離す時に炸裂したりするのか知らん。


……なんだかSF映画に出てくるロボットみたいなのですね。


また、切った足はカニやナナフシよろしくその後脱皮をすることにより少しずつ再生していくようです。

……この辺外骨格を丸ごと作り直すことができる節足動物の頼もしい仕組みだと思うのですが……脱皮って……生きている限り無限にできるのでしょうか、それとも大人になったらもう脱皮しなくなるのでしょうか……。


………この辺ザトウムシは資料が少ないので……イマイチよくわからないのですね。
きっとマイナーな動物なのでしょう。


なんだか「生まれた時は足が無く、脱皮を繰り返して8本になる」だの「一度無くなった足は再生しない」だの色々と眉唾な意見もあるのですが、いかにもアヤシイのでこれは置いておきましょう。


ちなみにあの長い足、みんながみんな持っているわけではなく、種類によっては足が短いクモやダニのような体形のものもいるのですね。

あくまでザトウムシは「目」の名前ですから、その下にかなり多様な「科」「属」「種」がいても不思議ではありません。


最初期に分岐したクモ綱の動物

さて……。

問題のナショジオさんの記事なのですが、2種類の化石について書いているのですね。

それぞれ「カイキザトウムシ亜目」「ヘイキザトウムシ亜目」という2つのグループに属するザトウムシの古代種のようですが、この2系統のザトウムシが当時から今と大差ない姿をしていたという事実により、ザトウムシはクモ綱の中でも最初期のころに現在の姿になったのではないかと結論付けているのですね。

というのも、4億年前はまだ他のクモ綱のメンバーたちは今とは異なる姿をしていたのですね。

かんじんの(?)クモでさえも、現在のような姿になったのは3億年ほど前で、それより前はまだサソリモドキともクモともつかない姿をしていたのですね。

ですが他のメンバーたちが試行錯誤をして姿を決めかねている間にも(?)ザトウムシは既に今の姿となり、そのまま現在までほとんど変わらずに生き続けている、というのがこの記事の趣旨のようです。

もちろんすこしは変わったところもあり、眼の位置や数、また肺の入り口の穴の位置なども現在のものとは少々異なるようなのですね。

ただ、それでもやはりザトウムシが最も初期に枝分かれして「わが道を往く」ようになったことには変わりはないようです。


あれ………。

と、いうことは……。


……「ザトウムシがクモに似ている」のではなくて、「クモがザトウムシに似ている」のですね。

つまり、両者のあの形……いわゆる「クモ型」は、クモ型と言いつつ実はザトウムシが先に使い始めたのですね。


こ、これは……。

クモ綱の正式名称が「クモガタ綱」ではなくて「ザトウムシガタ綱」になってしまうのですね!

きっと既に特許も取得されており、あとであの形になったクモやダニはその姿の維持のためにザトウムシに特許料を支払わなければならないに違いない!!


これで……ザトウムシ型の、一人勝ちだ!!


………3億年前から姿が変わらない節足動物……といえば真っ先にゴキブリを思い出すのですが、ここにもこのようなツワモノがいたとは……。

もはやそれ以上進化する必要がないのでしょう……。
何億年も昔に既に「完璧な」姿形を手に入れていたとは……いやはやザトウムシ、恐るべし、なのですね。

もう森の中をうろうろしているだけの地味な動物とは言わせません!?

40年ぶりに封印を解かれた太古のクモが語る凄い事実

クモの化石

昨日、カブトガニについて書いたのですね。

遺伝子解析による最新の研究でカブトガニがクモと同じ「クモ綱」に分類されるらしいということが新たにわかり、カブトガニの常識が変わってしまう、という内容でした。

blog.kitsune-vetulicola.net


これは元々ナショジオさんのニュースで知ったことだったのですが、その時読んだナショジオさんの関連記事に気になるものがあったのですね。


なにやらクモの進化の謎を探る上で重要な化石がフランスで見つかったようです。

natgeo.nikkeibp.co.jp

2016年の記事と少々古いのですが、とても気になったので読んでみたのですね。


石炭紀の古いクモ、石に埋もれ観察が困難?

発見されたクモの化石は3億5000万年前の石炭紀のもので、どうやら最古のクモに近い姿をしていたらしいのですね。


石炭紀といえば、名前のとおりちょうど現在掘り出される石炭のもととなった樹々が生きていた時代なのですね。

また地上が高濃度の酸素を含む大気に覆われており、それゆえか世界中で巨大な樹々が生い茂り、巨大昆虫が繁栄した時代としても有名です。

中でも原初の巨大トンボ、「メガネウラ」某国民的怪獣映画のライバル怪獣の題材にされるなどかなり知名度が高いのですね。


……その巨大昆虫の時代の片隅にひっそりと生きていたのがこの化石のクモのようです。


ですがこの化石、オオツチグモ並みに巨大なのかと思いきや、実は大きさが10ミリ超と、今現在生きているそこらへんのクモと大差ないのですね。

石炭紀は昆虫含む節足動物が規格外に巨大化した時代ではありましたが、このように「普通サイズ」のものもいたのでしょう。


なんにせよ化石は1970年代半ばとかなり昔にアマチュアの化石掘りの人が発見していたもので、後ろ半分つまり腹部分以外は石に埋まっていたようです。


……見えているのは後ろ半分だけ……。

よくクモの化石だってわかったのですね……きっと見つけた人は相当目の肥えた化石の達人だったに違いありません。


……もしくは単純に、見つかったクモは腹に節があるタイプだったため、とりあえず原始的なクモの仲間だとわかったのかも……。


知っての通り現生のクモの殆どは腹に節が無く、丸い袋のようになっているのですね。

たまにハラフシグモ亜目に属するキムラグモなど節があるものもいますが、これらは原始的なクモの仲間として知られているのですね。


そもそも節足動物というのはカブトガニにせよクモにせよ、元はといえばムカデのように体の各部が節に分かれており、その一つ一つにさらに節の付いた1対の付属肢(足や触角など)がついているというのが基本構造なのですね。

現生のクモの体の節は、ハラフシグモの仲間を除けばもはや「頭胸部」と「腹部」の2つしか無いわけなのですが、そもそも「頭胸部」にも鋏角(クモの牙)1対、触肢(触角みたいなの)1対、歩脚(歩く足)4対の計6対の付属肢があるわけですから、この頭胸部自身、どんなに少なく見積もっても最低6個の体節がくっついて一つになったものであるはずなのですね(厳密には鋏角の前にももう1つあるはずなのでもう少し多いですが)。

カブトガニの体も前半・後半・尻尾の3つにしか分かれていませんが、既に絶滅してしまった古いタイプのカブトガニでは後半部分がさらにいくつかの節に分かれているものもいるのですね。


とりあえず、節と言うものは進化を重ねるごとにくっついて一つになっていくものであるようです。
つまり、逆に言うとそれが残っているタイプのクモは結構古い型のモデルなのですね。


なんにせよこのクモ……殆どが石に埋もれていたため、まともに観察することができず、発見から40年もの長きにわたり永い眠りにつくことになってしまったのですね。


長い眠り覚めて……

さて……長い永い眠りについていたこの化石ですが、このたび(2年前?)、ついに目覚めることになったようです。

それはひとえに技術の進歩のおかげで、石を掘り起こすことなく中身を観測できる最新のCT技術を使ってスキャンしたことで、石の中に体の残りの部分が残っているということがわかったのですね。

石の中にあったのは頭胸部、各歩脚、触肢、鋏角と……要するに丸ごとそのまんま「クモの前半分」が残っていたのですね。

クモは「Idmonarachne brasieri(イドモーナラクネ・ブラシエーリ)」と名付けられたようです。


……つまり、「新種」だったのですね。


そしてこのイドモーナラクネ、体に節がある以外にも、現在のクモには見られないある特徴があったようです。


……出糸突起が無いのですね。


出糸突起というのはクモのお尻にある器官で……別名「糸いぼ」などとも呼ばれています。


決して有名なそうめんのブランドではないのですね。


クモはお尻から糸を出すことで知られていますが、厳密にはこの出糸突起から糸を出すのですね。

種類によっても違いますが、普通は大体3対あるようで、「いぼ」によって出てくる糸の種類が違うのですね。

つまり、「トリモチ糸用のいぼ」の糸は、粘り気がある糸、「ベタつかない糸用のいぼ」の糸は、粘り気が無い……という具合に、このいぼからはこの糸が、そのいぼからはその糸が、それぞれ出てくるようになっているのですね。


……いぼの……糸………?


クモは枝などの間に網を張り、飛んでくる昆虫を捕まえることで知られていますが、実際クモの糸の使い方は何も定置網を作るだけではなく、命綱や投げ縄、巣の補強、卵の保護、果ては鳴子かセンサーのような使い方など、様々な用途があるのですね。

ハエトリグモやオオツチグモなどのように網を張らないクモであっても、命綱に使うために糸を出すのですね。


また網を張るクモも、「タダの糸」である縦糸に対し、トリモチのような粘り気のある成分を含む横糸を掛けるなど、複数種類の糸を使い分けているのですね。


……クモ自身が網にかかることが無いのは、この使い分けのおかげなのですね。
クモは粘り気のある横糸で獲物を捕まえますが、自分は安全な縦糸を伝わって移動しますから、うっかり網にかかってしまうことはないのですね。


ですがイドモーナラクネ、この出糸突起が無いため、現在のクモほど糸を自在に使うことはできなかったようです。

……糸の種類が少なかったのでしょうか……。


クモは進化の過程でまず初めに糸を出せるようになり、その後現在のように自在に使いこなせるようになっていった、ということが今までの研究でわかっているようです。


……冷静に考えてみると、当たり前の順番な気がしますが……。


なんにせよこのイドモーナラクネはその進化の過程のちょうど中間に位置しており、最初期のクモと現在のクモとをつなぐ生き物なのですね。

……つまり、ミッシングリンク」が発見された、ということなのですね!


こ、これは……すごい発見です……!


化石から生物の進化を研究していく時に、進化後の生物Cと、そのご先祖様らしき生物Aは見つかるのに、その間にいるはずの生物Bが見つかっていない、ということがたびたび起こるのですね。

今回ももっと古い時代……3億8500万年前に「Uraraneid(ウララネイド)」というクモのご先祖様が発見されており、そのクモは網を張らずに糸を出すだけだった……巣の補強などに使われていたらしいということが事前にわかっていたようです。

つまり、そのウララネイドと現在のクモとのちょうど中間にいるのがイドモーナラクなのですね。


ウララネイドというのはどうにも現在のサソリモドキとクモの中間のような姿をした生き物だったようで、サソリモドキやサソリ、ヒヨケムシなどと同じく独自の「目(ウララネイド目?)」に属するのですね。

そしてそれがイドモーナラクネのような原始的なクモを経由して、現在のクモ目になったのですね。

イドモーナラクネがクモ目の所属なのかはよくわかりませんが、なんにせよこの生き物が現在のクモに繋がっているということは間違いなさそうです。


……クモ綱の中ではクモ目が最も進化しているのでしょう。


なんにせよ、このイドモーナラクネの発見はまさにクモの研究の歴史に新たなる1ページを刻む凄い発見だったのですね。

 

……あれ……。

 

でも、糸いぼは元々腹の4番目と5番目の節についていた付属肢が変化したものだったかと……。

………節足動物の基本形から考えると、クモの遠いご先祖様のお腹にも付属肢が付いていたはずですが、進化の過程で4番目と5番目のもの以外が無くなったのでしょう。

そして4と5のが糸いぼとなったのだと思われますが………ということは糸いぼ、後から「生えて出てきた」ものではなく、「付属肢が変化してできたもの」なのですね。

つまり、イドモーナラクネに糸いぼが無く、その子孫である現在のクモに糸いぼがあるということは、一旦イドモーナラクネで「第4第5付属肢」が無くなり、その後進化の過程でまた糸いぼとして復活した、ということになるのですね。

 

……なんだかおかしいのですね。

 

イドモーナラクネで一旦「無くなった」糸いぼつまり「第4第5付属肢」が、その後のクモに「ついている」とは一体どういうことなのでしょう。

 

進化の法則からすると、「一度無くなった」ものはもう二度と「生えては来ない」はずなのですね。

となるとイドモーナラクネには第4第5付属肢が付いていたが、糸いぼとしてではなかった……と考えるのが妥当そうですが……実際のところどうなのだろうか……。

それともイドモーナラクネは現在のクモの直接のご先祖様ではなくて、別の系統の生物だったのだろうか……。

つまりこのご先祖様は糸いぼを持っており、さらに糸を操ることができたが、イドモーナラクネに進化して糸いぼが無くなった……そしてイドモーナラクネにならなかったものが現在のクモに………?

 

……なんだか矛盾をはらんだ発見なのですね……これは一体どういうことなのだろうか。

 

……まぁいいか………。


生物好きの好奇心をくすぐるナショジオさんの関連記事

ちなみにナショジオさんの関連記事……まだあるのですね。

中国で史上最大のクモの化石が発見された、だの、ザトウムシがゴキブリよろしく3億年前から殆ど姿を変えていないことが判明した、だの、こうなってはもう、いろいろ気になるのですね。

カブトガニの記事を読んだだけなのにどうしてこんなにたくさん気になるものが出てくるのだろうか……よもやマーケティングを司るAIによって、読者の好みを完璧に分析し、しかるべきリンクを設置しているのではなかろうか……。


……ともあれ、とりあえずザトウムシが気になるので……明日はザトウムシについて書くのですね。

ザトウムシはクモのようでクモではない、あの虫なのですね。

ここ数日、しばらく「クモ綱祭り」になりそうです……。

カブトガニはクモの仲間。「今更何を」と思ったらトンデモない発見だった

そもそもカブトガニはクモの仲間じゃ……?

先ほどナショジオさんで興味深いニュースを見たのですね。

なにやらカブトガニがクモの仲間だということが判明した、という記事なのですね。

natgeo.nikkeibp.co.jp


……………………………………………………、

………………………………………………えっ?


……………今更何をっ!!!


カブトガニカニと言いつつ実はカニではなく、クモと同じ「鋏角亜門」に属している「クモに近い動物」であることはとうの昔に知られているのですね!

まさかいまだにカニという名前に惑わされ、カブトガニカニと同じ「甲殻亜門」だという認識が世間一般に広まっているのだろうか……。


しかも、あの天下のナショジオさんにまでそのようなバイアスが!?


そ、それは……………、

……由々しき事態なのですね。

 

まさにカブトガニの分類以上の大発見です。


……などと思い記事を読んでみたのですが、どうやらそういうことではないのですね。

「甲殻亜門」「鋏角亜門」などというでかい分類の話ではなく、そのひとつ下の分類階級……「綱」レベルで発見があったようです。

なんとまぁ……。


カブトガニがクモ綱……だって!?

まず、前提として……。

カブトガニ

節足動物門-鋏角亜門-カブトガニ綱-カブトガニ目-カブトガニ

に属する節足動物の総称なのですね。

節足動物というのは体が硬い殻に覆われ、節を持つ生き物で、クモやカブトガニ、エビ、カニ、昆虫などの仲間のことですね。

カブトガニは名前にカニと付いていますが、カニ鍋とかカニ爪で知られるカニ「甲殻亜門(いわゆる甲殻類)」ですから、同じ節足動物門」でも「亜門」レベルで異なる分類なのですね。

……つまり、「カニ」も「カブトガニ」も節足動物」であることに変わりはないが、それ以外はベツモノ、ということなのですね。

「門」だの「亜門」だの「綱」だの、いわゆる「分類階級」については基本の8つの簡単な解説をここにまとめてありますのでよろしければご覧ください。

blog.kitsune-vetulicola.net


ともあれ、カブトガニは「生きた化石」などと呼ばれているだけあって、たいそうな大昔から生きており、また昔は大繁栄していたのですね。

ですが現在では数が減り、3属4種のみが知られているのですね。

カブトガニ(Tachypleus tridentatus)
ミナミカブトガニ(Tachypleus gigas)
マルオカブトガニ(Carcinoscorpius rotundicauda)
アメリカブトガニ(Limulus polyphemus)

の4種と、それぞれの属する「Tachypleus属」「Carcinoscorpius属」「Limulus属」の3属なのですね。


なんにせよ大事なのは、4種とも「カブトガニ綱」に属している、ということなのですね。


カブトガニ綱」の正式名称は「節口綱(せっこうこう)」もしくは「腿口綱(たいこうこう)」といい、ここには他にも絶滅グループであるウミサソリが属しているので、ウミサソリ綱」などと呼んでもいいじゃないかなどというツッコミが飛んできそうですが名前がいろいろありすぎてめんどくさいのでここではカブトガニ綱」で統一します。


そして今回の発見は彼らカブトガニカブトガニ綱」の所属ではなく、実は「クモ綱」に属しているのではないかという可能性が出てきた、ということなのですね。


……カブトガニなのに……カブトガニ綱じゃない……。


なんだかとんちのようです。


クモ綱とは「クモガタ綱」とも呼ばれるグループで、その名の通り「クモのなかま」なのですね。

クモ綱の下は「クモ目」「サソリ目」「ダニ目」「ヒヨケムシ目」「ウデムシ目」などに分かれており、それぞれクモやサソリ、ダニ、ヒヨケムシ、ウデムシなどが属しているのですね。


………………そのまんまじゃん。


なんにせよ、研究チームは今話題の(?)分子系統解析……つまり、「遺伝子を解析することにより生き物の分類上の位置づけを求める」技術を使い、クモや甲殻類、昆虫など、53種の節足動物の遺伝子を解析したようです。

そしてその結果を何パターンかの系統樹にまとめ、最も「しっくりくる」分類がどれかを探っていたのですね。


系統樹というのは生物の分類を木のような形の図にまとめたものですが……

……AIを活用していたのか知らん。


そしてそれによると、作った系統樹のおよそ3分の2では、カブトガニは「クモ綱」に属することになっていたのですね。


一体いくつ系統樹を作ったんだとツッコミを入れたくなるのですが、なんにせよつまり、今回の研究によるとカブトガニは今のところ3分の2の確率で「クモ綱」なのですね。

残りの3分の1は他の分類(今迄通り「カブトガニ綱」?)になっているそうなので、もしかしたら違う可能性もまだあるようですが、なんにせよ高い確率で「クモ綱」かもしれないという可能性が出てきたのですね。


この研究結果はことし2月14日付で「Systematic Biology」という科学雑誌に論文として発表されたようです。


2月14日といえばバレンタインであり、またことしは皇居で新種のダニが発見されたと発表されたり、火星探査機のオポチュニティが引退したりとなにかと騒がしい日ではありましたが、同時にこのような論文まで発表されていたのですね。

バレンタイン2019……なんだか色々あります。


本当だとしたらカブトガニの常識をぶち壊してしまうトンデモない発見

……などとバレンタインに対して関心を寄せている場合ではありません!

この発見……かなりエラいことです。


カブトガニは今まで、クモに同じく鋏角亜門であることはわかっていましたが、かんじんのクモその人との分類学的な距離が一体どれくらい近いかについては長年謎だったのですね

ですがこの発見により、クモとの距離は「綱まで同じ」らしいということがわかったのですね。

……これにより、今までは

鋏角亜門-カブトガニ綱-カブトガニ

だった分類が、

鋏角亜門-クモ綱-カブトガニ

になってしまうのですね。

「目」以下の枝がごっそり丸ごと、一気に隣の「綱」の枝にジャンプしてしまいました。

これは会社にたとえるなら開発部AI開発課およびその傘下の係や班その他が、そのまんま営業部の傘下に入ってしまったというのとおなじことになります。


明日から君たちの部長は〇〇開発部長じゃなくて△△営業部長だから。


……などといきなり言われても!
というよりなぜ営業にAI開発課を!?


……これはエラい変化なのですね。


また記事にもありますが、分類が変わるということは、これで今までそうだと言われていたクモとカブトガニの進化の道筋までもが変わってしまうということなのですね。


生物の分類というものはそもそも進化の道筋に沿って枝が分かれていくものであり、従って「綱」や「目」などの分類階級が同じなら、それはつまり祖先が同じということなのですね。


今まではクモとカブトガニの祖先は同じ海産物……じゃなくて海の鋏角動物であり、片方が陸に上がり、もう片方は海の中でそのまま暮らし続けたと言われていたのですね。

その結果陸に上がったものがクモ綱となり、海で暮らし続けたものがカブトガニとなった……とされていたのですね。


鋏角亜門-クモ綱(クモとか)     ← 陸に上がった
鋏角亜門-カブトガニ綱(カブトガニ) ← 海で暮らし続けた


……ですがカブトガニがクモ綱に属しているとなると……話が変わってくるのですね。


「クモ綱の共通祖先」はおそらく「すでに陸に上がっていた」はずですから、要するに「陸に住んでいた」のですね。

そしてそこからクモやカブトガニに分かれたとなると……なんと、カブトガニの祖先も元々陸に住んでいたことになってしまうのですね!


鋏角亜門-クモ綱-クモ目    ←陸に上がってる(ハズ)
鋏角亜門-クモ綱-カブトガニ目 ←陸に上がってる(ハズ)


こ、これは………。


どういうことなんだ…………!!!


カブトガニは元々陸で暮らしていましたが、クジラのように何らかの事情でまた海で暮らすようになった……?


全ての生命は海から生まれ、また海へと還っていく………。


……のかどうかはわかりませんが、とりあえずカブトガニというものは、サソリやウデムシ、ヒヨケムシと同じくらい「クモに近い」仲間であるかもしれないということはわかったのですね。

そしてそのご先祖様はおそらく陸に住んでいたのですね。


……ですがきつね、陸で暮らすカブトガニだなんて想像できません。

と、言うより……。

陸で暮らしていたらもうそれは「カブト『ガニ』」じゃないのですね。


……「カブト『ムシ』」………なのですね。

日本に蔓延する睡眠不足。撃退するために悪習を否定しよう!

寝つきが良いは危険信号?

なにやら昨日夜寝る前に、夢にでも出て来そうな恐ろしいニュースを見つけてしまったのですね。

headlines.yahoo.co.jp

例の如くヤフーニュースさんなのですが……睡眠に詳しい精神科医の三島和夫先生の書かれた記事なのですね。


寝つきが良い、というと普通は「健康な睡眠がとれている」というように解釈されますね。私もそうだと思っていました。

ですがこれによると、なんと夜に「寝つきが良い」というのはもしかすると危険信号であり、睡眠不足のサインである可能性が高いのだそうです。

むしろ「寝つきが悪い」「環境が変わると眠れない」というような状況の方が「睡眠が十分にとれている」ということを示しており、こちらの方が健康的なのだそうです。


………なんだか衝撃の事実を見つけてしまったのですね。

てっきり逆だと思っていたのですね。


色んな意味で他人ごとではない!

ところできつね、「夜眠れない」ということはあまりないのですね。

それどころかむしろどちらかというと、この記事に書かれているような「どこでも眠れる人」に該当すると思うのですね。

特にブラック企業に勤めていた頃にはそれが顕著でして、夜布団に入ったらたちまち寝てしまうのは言うまでもなく、会社の机でも突っ伏してしまえばあっという間に眠りに落ちることができたり、それどころか通勤電車の中で立ったまま眠ることすらできたのですね。


……さすがに当時は睡眠時間がものすごく短かったので、単純な睡眠不足だったのだとは思うのですが……それでも退社してからは大分状況は変わった……はずなのですね。


ですがここ最近も、妙に寝つきが良い気がするのですね。

そこで調べてみると、冬になってやたらと眠気が持続するのは日照時間の変化により睡眠のリズムが乱れる「冬季うつ」という症状かもしれないという記事を見つけたのですね。

dr-guide.net


なので一旦は私の症状はこれなのかと思い、それはそれで病的で不健康だなどと思ったのですが……先の記事を読んでまた新たなる可能性が出てきてしまったのですね。


……どうにもただの睡眠不足が原因である可能性の方が大きいようです。

 

……そのまんまかよ。


そういえば最近割と頻繁に夜更かしをしてしまうのですね……記事を書くためですが、これはこれで体に悪そうなのですね。

こればかりはもう気を付けて意識的に意図的に睡眠時間を増やしていくしかなさそうです。

 

……きつねの睡眠時間の問題は私が何とかするとしても、こういうの、どうやら私だけの問題でもないようです。


冒頭に挙げた記事の関連記事にも書かれているのですが、私に限らず日本人の睡眠時間は世界的に見ても群を抜いて少ないのだそうです。

どれほど少ないかというと、経済協力開発機構OECDさんの実施している「加盟国睡眠時間調査」にて、毎年韓国と「睡眠不足一位の座」を争い、互いにしのぎを削り合っているほどなのですね。


ちなみにこの記事によれば2016年度は7時間22分で「日本が勝った」のだそうです。


……睡眠不足一位の座だなんて、もらってもちっとも嬉しくありませんが。


なんにせよ日本人の睡眠時間と言うものはこうも少ないものなのですね。

OECDさんの加盟国の平均は8時間25分であり、上位のアメリカやカナダに至ってはほぼ9時間に到達していますから、7時間22分というのがどれほど少ないか非常によくわかるのですね。

これはもう…………


一億総睡眠不足だ。


………もはや起きてる場合じゃありませんね。


背景に潜む昭和の後進的な考え方。平成ももう終わるというのに

記事にも書かれていますが、こうなってしまった背景には日本企業の生産性の低さや、仕事が終わっても「お先に失礼」できない企業体質、「24時間戦えますか」のフレーズに代表される「労働時間が長いほど良い」と考える古き悪き時代の悪習、ムダに長い通勤時間などがあるようです。


……割と根が深い問題なのですね。


おそらくブラック企業に同じく、時代錯誤も甚だしくも高度成長時代とバブル時代の栄光にしがみつき続ける昭和のモーレツ社員の残骸が生み出した悲劇に違いありません。

ですが若い世代ではさすがにそのようなモーレツな価値観は持っていないだろう……などと楽観視していたのですね。

しかし残念ながら私の友達にも「睡眠=怠けること=悪いこと」のように考えている人たちが結構おり、彼らはいまだに「眠らずに仕事や勉強に打ち込むこと」美徳と考えているようなのですね。平成生まれが何を言っておるのか。


なんと、世代を超えてモーレツな価値観が継承されてしまっているようです。


……おそらく少しでも「科学的な」観点から物事を見られる人ならば、「記憶というものは睡眠によって定着するものであり、また睡眠とは脳の疲労を回復させることができるものである。すなわち眠らなければどんなに詰め込んで勉強してもマトモに覚えることなどできやしないし、またそれは同時に機械をメンテナンスもせずに使い続けるようなものだから仕事の効率も下がってしまう。したがって睡眠時間は十分に確保するべきである」……などと考えることができるはずなのですが、残念ながらそういった科学的かつ論理的で合理的な根拠に基づく考え方よりも、偏見に基づくイメージや情念、感情、根性といった非論理的かつ非合理的で根拠のないものを重要視する日本においては、そのような考え方は「けしからん」ようです。

きっと上の「睡眠不足第一位」も、まともな理性のある人が見れば「嬉しくない」結果ではありますが、「モーレツ社員の残骸とその息のかかった人たち」から見れば、自分たちの美徳とする「短時間睡眠」の分野において、永遠のライバル「韓国」を打ち負かすことができた「喜ばしい結果」に違いありません。


こ、これは………。

………少しは諸外国を見習った方がいいと思うのですね。

 

私に言わせれば「短時間睡眠」なんて良いことは一つもありませんし、それの元凶ともいえる長時間労働は早い話が「仕事やマネジメントがヘタクソです」と言っているのに等しいのですね。

要するに、両方とも自慢できるものじゃぁありませんし、自慢している時点で「自分は仕事人としてはヘボです」と言っているのと変わりません。

 

一体いつまで日本はガラパゴスでいるつもりなのだろうか……。


睡眠不足解消のために考え方を変えよう!

……私の寝不足の話をしていたはずなのに、いつの間にか日本人の寝不足の問題に足を踏み入れてしまいました。
どうしてこのような壮大な展開になってしまうのでしょう。

どうにも頭の中で「連想」が暴走を起こしてしまったようです。


なんにせよ、一億総睡眠不足問題はいずれ解決していかなければならないのですね。

昨今は働き方改革で労働環境は少しずつ良くなっていってはいると聞きますが、実際どれほどよくなっているのかは疑問の余地が残りますアベノミクスに同じく、恩恵を受けているのは大企業だけなんじゃないのかなどと勘繰りたくもなるのですね。

おそらく改革も大事ですが、それよりも国民一人一人がモーレツな価値観とお別れすることのほうが先決ではないかと思うのですね。


つまり、せっかくルールの上では労働環境が改善しても、個人の中ではいまだに昭和の考え方を引きずっており、結果それに従って自分自身で自分を追い込み、結果眠れなくなってしまうのでは意味がありません。

 

自分の健康や命よりも大事な仕事なんて、この世にあるのでしょうか?


自分を追い込むことを美徳とする、なんだかよく意味がわからない価値観がいまだに蔓延しているこの国でそれをするのは難しいかもしれませんが、気付いたところから少しずつでも、みんなが変わっていければこのような問題はやがてなくなると思うのですね。


……昭和のモーレツな根性主義の社会はもう、終わりだ。